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Muture CEO交代と丸井グループでの新たな決意表明

まえがき

2024年7月1日、Muture経営体制の変更についてお知らせをいたしました。2024年6月30日付で芝尾崇孝がMutureを退任、並びに2024年7月1日付で莇大介がMuture 代表取締役に就任。2022年に立ち上げたMutureの「代表交代」という運びとなります。詳しくは、リリースにて記載しておりますのでご覧ください。

大きな節目となるこの変化は、私たちMutureが意思と覚悟を持って進めた挑戦であり、相利共生な未来に対するコミットメントの表れです。その背景にある想いを、新・旧代表それぞれの視点から綴ります。
新代表・莇の決意表明も併せて是非ご覧ください。

変化への期待

変わらない相利共生の未来に対する想い

本日7/1(月)をもってMutureから丸井グループの新天地にて新しいチャレンジを始めます。
まずお伝えしたいのは、2年前にMutureを立ち上げた際に掲げた「相利共生の未来」というビジョンに対する私の想いは変わらないということです。

設立の瞬間。あの頃からの想いは変わりません

【その時自分が書いた内容の抜粋】
・今の日本の停滞している大企業の可能性を広げられるのでは!
・大企業とスタートアップがより良い形で融合していくことで、そこで働く人がもっと楽しく働けるのでは!
・可能性を持った個人や小さいチーム、いろんな方が気軽に大企業のアセットを活用でき、好きがひろがっていくのでは!

相利共生の未来にMutureが力強く進んで行くため、2年間事業全体を統括し推進していただいたじゃみさん(莇)にバトンを渡します。立ち上げ期、どのような事業をやっていくかも曖昧だった中で、一緒に丸井グループの各部署に入り込みながらどういう価値発揮ができるか試行錯誤をしつつ、プロジェクトを立ち上げながら今のMutureの土台を作り上げてくれました。

また丸井グループだけでなく広く社会に価値を届けていくことについても取り組み、同様の課題を抱えた企業や地域行政の現場にいち早くビジョンと情熱を持って切り込んで開拓を進めていただいた実績もあり、これからの新しいMutureを作っていくにはふさわしい人選だと思います。

じゃみさんのnoteをお読みいただければわかるかと思いますが、メンバーの成長支援と機会提供に誰よりも心を砕いて考えてくれており、そこで成長したメンバーが世の中に価値を大きく届けていくことが何よりもワクワクしております!

※じゃみさんとこれまでのMutureの歩み・今回の体制変更について対談トークをPodcastにて配信しております。ぶっちゃけ話やいろんな裏話を収録しておりますので、ぜひお聞きいただけると幸いです。


事業の変化

Mutureの設立から2年間、丸井グループのDX推進を中心に取り組んできた中で、支援をしたプロジェクトにおいてアジャイルな体制でのプロダクト開発を実現することにとどまらず、その成果による好影響が会社全体に波及し、アジャイル文化の重要性の認識と浸透を促していくまでに広がりました。

変革をさらに進めるために丸井グループ内に「DX推進室」という推進部署が立ち上がり、決裁構造や組織の変革など、グループ横断で解決すべき課題にMutureと共同で取り組んでいます。

具体的な変革の例として今までの丸井グループにはなかった大きな変化を2つご紹介します。

まず一つは、組織や構造の変化です。これまでは多重構造の決裁フローのプロセスが主流だった中で、大企業であるがゆえに開発がスピーディーに進まない状態でしたが、実験的な取り組みとして、現場に予算から決裁権限までを持つ組織が立ち上がりました。Mutureはそこで丸井グループメンバーに対し伴走支援を実施、専門性観点のサポートを行いつつ、自律的なプロダクト開発チームへの転換を進めています。

プロダクトのローンチ時は社内への積極的な共有もおこなっています

もう一つは人の変化、自己組織化の芽が出始めてきたことです。Mutureと共に取り組みを始めた丸井グループの社員が学んだナレッジや取り組みを、自らの意志を持ってnoteで公に発信するという、今まででは考えられない変化が起き始めてきたことはこれからの変革の大きな兆しだと感じています。

また、Mutureは、丸井グループで得た「組織開発型DX」におけるナレッジを活用し、同じ課題を持った企業や地域行政の変革を支援することで、社会へのインパクトを与えることを目指しております。
直近では小さいながら企業の中で同じような挑戦をされる方と具体的な取り組みを通じて新しい事業を展開できそうな手応えも出てきております。

変化を実現してくれたメンバーに対する期待

この変化を実現してくれたのは、実績や業務内容も曖昧なMutureに飛び込んで道を切り拓いてくれた、メンバーたちの活躍に他なりません。
不確実性の中で挑戦してくれたメンバーの勇気に応えたいという思いが、今までの私を支えてくれました。取り組みを進める中で、自分の専門性を基点にしつつも、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの領域を横断するような広い役割を期待されながら、メンバーが自主的に新しい役割に挑戦していく風土ができてきました。


丸井グループにおける役割と挑戦

丸井グループに対する想い

丸井グループにはここから大きく変革を遂げていくうねり、Mutureには丸井グループにとどまらず社会に向けて事業拡大していくうねりが有り、この2つのうねりが現れた時に、自分はどのように貢献し会社を前に進めていくべきかを昨年末から考えるようになりました。

実際に他の企業の案件も始まり、Mutureの組織も変化していくフェーズに入ったことを強く感じるようになっていました。

メンバーが多様な活躍をし変化を生み出す中で、自分はどうしたいのか?

自分の気持ちに素直に向き合った時に、変革の兆しが出てきた丸井グループの中で、今までMutureで取り組んできたことやナレッジを持ち込み、中から変革の起爆剤として様々な事業や組織を巻き込みながら変革を進めていくことであると決意しました。

私は丸井グループの、今まで定借化、売らないお店、共創投資など業界で他にはないチャレンジで未来を切り開き、それを惜しみなく世の中に公開していくという社会実験企業としての姿勢が何よりも大好きです。
その精神に準じて、Mutureと共に、社会実験企業としての同じような課題を持つ企業が変革を起こせるナレッジをどんどん社会に展開し、最先端の実験場としての認知を広げ、さらなる共創と仲間を呼び込む循環を作っていきたいと思っています。

丸井グループでの新しいミッション

丸井グループでの今後の私の役割は、会社全体が自律的に顧客価値を創造し、イノベーションを生み出すことができるアジャイル型組織への移行、すなわち「エンタープライズアジャイル」を遂行することです。

現在、丸井グループではEPOSカードのアプリやOMEMIEだけでなく、社内コンクールや現場から様々な事業・プロダクトが生み出され、より一層エンタープライズアジャイルの必要性が高まっています。

その文化を醸成するために、役員やマネジメントレイヤーに対してアジャイル研修を実施し理解、浸透を促しています。
ただ、実際にプロダクトを開発していく中で、中途採用の拡大による専門人材の不足解消、その活躍の場を整える組織づくり、事業連携など、まだまだ変革していくことがたくさんあります。

私が丸井グループで最初に取り組むことは、Mutureで得た人材採用や組織づくりのナレッジを活用してグループの組織づくりを進めることです。新しいアジャイルな文化や、専門人材が活躍できる土壌を整えつつ、丸井のカルチャーや変えてはいけないケイパビリティをつなぐことで、より良い組織づくりに貢献していきます。(すべてをアジャイルにするわけではなく、ウォーターフォールでやるべき部分は両立させます。)

何よりも、両方の立場にいたからこそ、双方にリスペクトを持って取り組みたいと考えています。

Mutureの未来と挑戦

Mutureと共に見据える未来

私はMutureの席からは外れますが、Mutureの目指す未来と私の挑戦は重なっています。

丸井グループの変革は、Mutureを始め様々な方の協力なしでは実現できません。Mutureと丸井グループとの連携が必要になる部分は変革を進めるほど増え、それをメタ的な視点でとらえ、背景にある限定合理性を見つけ出し組織全体に本質的な改善を目指す役割が重要です。

私は丸井に対して、Mutureは社会に対してこの視点を提供していく。そして双方で得た経験やナレッジを統合して、Mutureと丸井が一緒に社会を変えていく、さらには日本を代表する大企業や広い社会に提供し、同様の課題に取り組む人たちのコミュニティも作っていきたいと考えています。

丸井グループは最終的にMutureの伴走がなくともエンタープライズアジャイルを実現する企業になることが理想です。
一方Mutureは、時間はかかるものの、丸井グループと築いてきた知見を社会に広く適応していくことに挑戦していきます。

少し抽象的で伝わりづらいかもしれませんが、丸井グループが真にアジャイルな企業へと変貌を遂げた時、Mutureが広めていった領域に接合し、共に社会変革のインパクトを起こしていく新たなパートナーとしてタッグを組んでいけると信じています。このMutureと丸井グループのシナジーが『新たな交差点』という形に発展した状態が、私の今見ている一つのゴールです。

相利共生の未来に向けて

相利共生の未来に向けて貢献できることは何か?

✒️ 相利共生とは
互いに依存せず、ただ共にいるだけで、すこやかな関係でいられる。
互いが異なる姿・価値観を持っていても、共生していける。
 何もしなくていいいわけではない。その中で常に変化をする。自分にとってではなく、システム にとって最良はなにかに向き合い挑戦。不安だし、いろんな想いにも向き合う必要がある

Mutureの経営において、常に「相利共生がBoss」だとして進めてきました。その中で個人ではなく、組織として最良は選択は何かと向き合い続けてきました。
今回の決断をするにはとても勇気が必要でした。
私の面接を通じて入社してくれたメンバーの事、このような挑戦機会を提供してくれた親会社の経営陣の皆様、いろんな方の期待がある中で本当にこの決断をしてよいのか本当に悩みました。

その意思決定、勇気をふるう時にドラッカーの書籍『経営者の条件』にある言葉が私を支えてくれました。

成果を上げるには、自らの果たすべき貢献を考えなければならない。組織の成果に影響を与えるべき貢献は何かを問いつづけなければならない。
貢献に焦点をあてなくなると、やがて自らをごまかし、組織を壊し、ともに働くひとを欺くことになる。

Mutureと丸井グループの両方の未来を想像した時に、お互いの相利共生の未来に貢献することが、経営者としての役割であり、ポジションにこだわることが正解ではないと自分の中で腑に落ちました。

どこにいても、相利共生の未来を目指すことは変わりません。Mutureのメンバーとは同じ志を持って歩んでいく、職域や立場を超えた存在として可能性を広げていきます。

結び

Muture設立2周年パーティー


ここまで書かせていただいた今後の取り組みについてはまだまだ解像度が低く、これから走りながらブラッシュアップをしていく必要があります。

Mutureの社内で私自身は「相利共生という青臭い夢を掲げ、旅をするように歩んでいきたい」と話をしていました。この旅が続けられることを願ったからには最後まで旅の歩みは止めません。この挑戦で得た良かったこと悪かったことは社会に還元することで意味が出てくる、それがMutureの是として掲げている、均衡、包摂、循環に準ずることだと信じてます


まだまだ書きたいことはいっぱい有るのですが、これぐらいにしておきます。

最後になりましたが、Mutureの取り組みに共感していただきいろんな形でお世話になった皆様に、改めてお礼を申し上げます。
今回、丸井グループで新たな挑戦をするという意思決定を受け入れていただき、次のポジションを用意いただいた両親会社については本当に感謝しかありません。
そして、ジョインしてくれたメンバーには常に不退転の覚悟で取り組んでいくと伝えていました。その気持ちは変わらず、新しい場で相利共生の未来を共に目指していきます。送り出してくれた皆様の想いに応えるため、しっかりと結果を出しこの選択が正しかったと証明していきたいという強い気持ちでいます。
これが私の新たな決意表明です。

2年間、一瞬でしたが、関わっていただいた皆様、本当にありがとうございます!

そして、これからのMutureをみなさまどうぞよろしくお願いいたします!!


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