12_人材紹介立ち上げ日記_

人材紹介立ち上げ日記①

市川です。

前のnoteでも書きましたが、2019年11月からブライダル業界専門の人材紹介サービスを運営しています。スタートから2ヶ月。嬉しいこともひどい誤算も本当に色々あったのですが、これまでの取り組みを振り返ってみます。

ブライダル業界から人材紹介業界へキャリアチェンジする方も多いですし、新たに有料職業紹介免許を取得する方も増えてますので、少しでも参考になれば、と。


人材紹介業のビジネスモデル

あまり詳しくない方もいると思うので簡単に説明。

12_人材紹介立ち上げ日記①

簡単にまとめると、転職意向のある求職者に対し、採用意向のある企業の求人を的確に紹介してマッチングし、転職が決定することで採用企業から紹介手数料を成功報酬型でもらう、というビジネスモデルです。

・売上=登録求職者数×転換率(=入社率)×(年収×フィー率)
・利益=売上-コスト(広告費、人件費、地代家賃、その他)
ざっくりこんな式になります。

このモデルの重要なポイントは3つ。
①求職者の獲得
②求人の獲得
③精度の高いマッチングの実現

①はそのまま登録求職者数となり、②と③は転換率に深く関係します。
登録が入っても紹介できる求人がなければ転換しないし(結婚式場で言えば、来館があるのに空き枠がない状態)、求職者の希望と採用企業の求める人物要件がフィットした紹介をしないとお互いにニーズと合わないのでこれも転換しないんですね。

なのでまとめると、人材紹介で成功するためにはこの3つがポイント。
①求職者を効率的に安定して獲得できること
②登録求職者数に対して十分な求人数を獲得できること
③求職者ニーズと募集要項を高いレベルでマッチングできるスキルを持ち、かつ安定的にオペレーションが運用されていること


立ち上げ前のもくろみ

このポイントに対し、立ち上げ前はこんな風に考えてました。

①集客→間違いなく大丈夫
②求人→ブログの知名度もあるしたぶん何とかなる
③マッチング→やりながら最適解を探してこ

いや、正確にはもっと細かい仮説とか立ててましたけど、ざっくり書くとこんな感じでしたよ。正直、何か行けそうだなっていう気はしてたんですよね。

人材紹介事業の集客は前職でもやっていたし業界や業種は違えど再現性は高いはず(というかここで勝てなかったらうちの強みって何?くらいの感覚)、法人営業なら自分でもやれそうだし固定費0円のサービスなので難易度の高い営業ってわけでもない、潤沢な求職者数と求人数があれば、ブライダル×人材紹介経験者のCAが揃っているからマッチングもそれなりにはできるだろう。

なので自分はオペレーションを適切に回すためのCAディレクションと法人営業に時間を使うことが最適である、と。

というわけで、求職者も0人、法人契約も0社の状態にも関わらず、意気揚々と明るい未来を想像してスタートしたのです。

この時はまだ、このもくろみが早々に崩れ去るとは知らずに。


ここまでの実際の結果は?

先に結論から書くと、こんな感じです。

①集客→想定通り
②求人→ある程度は…
③マッチング→地獄

集客は事前に想定していたCPAで獲得できています。ここまではリスティング→LP→CV、のルートのみですが「検索から登録を獲得できる」ことは分かったので、CV出ているKWをメインターゲットとしてオーガニック狙いに行く、という判断ができたことは大きいですね。業界や職種によってどれくらい差があるかはわからないですが、人材紹介で自力集客するのであればまずはこのルートでテスマしてみるのが良いかなと思います。

求人も想定以上の企業と契約することができ、これは嬉しい誤算でした。以前からの友人や知り合いの皆さんにもご紹介頂いたり、本当にありがたかったです。ただ一方で、実績もないし、サイトもLPのみだし、広報もしていないのでサービスも知られてないし、ブログも知らないし、そもそも市川って誰?みたいな感じで、初めましてアタックはかなり難しかったですね…。毎月●人くらい内定出てて例えばこういう候補者いるのですが御社は中途採用されてますか(ブラインドで)?みたいな営業出来たら変わるのかなとは思いますが、ここから先どうやって広げるかは大きな課題です。

で、最後にマッチング。これは、これは…。全然でした…。一番弱いところと言えば弱いところではあるんですが、コテンパンにやられましたね(それもあって契約していただいた企業様にきちんとご紹介できてなくて本当に申し訳ない)。具体的には「登録後の連絡が取れない」が一番の課題で、ここで躓くのは本当に想定外でした。これだけ求人も揃え登録もしてくれているのに何故メールも電話もスルーするのぉぉぉぉ、て感じで。1年で一番苦しかったですよ、もどかしすぎてほんとに。
このフェーズの王道ノウハウで言えば、鬼電オペレーション徹底が最適解なのでしょうが、その方法は弊社だと取れないので、今は登録後の連絡チャネル×アプローチコンテンツのかけ合わせで超速PDCA回しているところです。


これからの施策

集客は、長期的にはサービスブランド、中期的にはSEO、短期的にはリスティング調整、です。SNSは…、どうなんでしょうね、人材集客と相性あんまりよくないイメージなのですが、正直僕がやり方がわからないだけかもしれません。今は優先度下げてますが、SNSマスターみたいな人がjoinしてくれたらお願いするかもです。

求人は、長期的には中小式場開拓、中期的にはエリア拡大、短期的には職種拡大(首都圏)、です。これも嬉しい誤算なのですが、思っていたよりも求職者の希望職種の幅が広いんですよね。出稿KWも1つの理由ですが、これ以上絞ってCPA上げたくないので、であれば紹介できる求人増やしたいという考え方です。CAオペレーションもそこまでブレないですし。

マッチングは、超短期でオペレーション改善、以上。ここまでの結果を踏まえていろいろ仕込んでますが、この話はまた2ヶ月後くらいに。リソースボリュームでは戦えないのでツールでの解決を図ります。Salesforceを最初から導入していたので、成果が出ていないながらに検証できる中間KPIデータが取れてたことが不幸中の幸いでした。


個人的な反省

最後に自分個人としての振り返りですが、一番は「まず自分でやれよ」ってことですね。

最大の課題になっているマッチング(主に求職者対応業務)、自分でやり始めたのけっこう遅かったんですよね。。初期の見通しでも書いたようにある程度は数字取れると思っていたので、最初の1ヶ月はただの確率のばらつきかなぁくらいに思って見てました。試行回数増えれば安定してくるだろうと。

なもんで、焦り始めたのもマジでヤバいと思って自分の時間をここに割き始めたのも遅れたんですよね。幸い致命傷には至っていないですが、スピードが命の弊社にとって、この1ヶ月の遅れは大きな反省点だったと言えます。

今回は人材紹介事業の立ち上げでしたが、今後社内で新規事業を立ち上げたりサービスメニュー増やすとかする場合は、まずは自分でオペレーション動かしてみるっていうのをマイルールにしようと思います。その後の仕組み化は得意なので、自分のスキルも活かせますし。


まとめ

以上、ここまでの人材紹介立ち上げ日記①でした。いいこともあり悪いこともありでまだまだこれからですが、ひとまず成約までつながったよかったです。

今後シリーズ化するかは未定ですが、また定期的に書いていこうかなと思ってます。

読んでいただきありがとうございました。


おわり

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