自#676「ジョンレノンは、砂糖は白い麻薬だと言ってました。お茶(紅茶、日本茶など)の効能を最大限、発揮させるためには、砂糖とコラボしない方が、望ましいと言えます」
「たかやん自由ノート676」(自己免疫力22)
朝、起きたら紅茶を飲みます。大学生くらいの頃から、毎朝、紅茶を飲んでいます。もうかなり長い間の習慣です。紅茶が身体に悪い影響を与えるものであれば、何らかの病に陥っている筈です。取り敢えず、私は健康ですし、特に悪影響はなさそうです。
紅茶が身体に良い影響を与えるなどとも、思ってません。カフェインを含んでいますから、多少の覚醒作用は期待できる筈ですが、長年、飲んでいると、それもたいして効かなくなるようです。いくら紅茶を飲んでも、眠い時は、もうやっぱり眠いです。覚醒作用は、珈琲の方が、より大きいだろうと私は判断しています(まあそれは、私が珈琲をめったに飲まないからってことも、理由かもしれません)。
珈琲は、身体に良い影響を与えるってことに、最近はなっています。ドグタミ茶が良いと言われたり(ドクダミ茶は古くなった抹消血管を軟らかくするため、高血圧症に対して効果があるようです)、いや中国茶でしょうともてはやされたり(ウーロン茶を飲むと分泌量が増えるエピネフリンが、交感神経の働きを活発にするそうです)、ココアこそガンの予防ですと突如新説が出たり、カフェインを含まない杜仲茶こそ、利尿や代謝に貢献するとアッピールされたりなど、フードファディズムが蔓延している昨今、ネコも杓子も健康のための効能がありますと、うたわざるを得なくなってしまっているのかもしれません。「こんなのただの飲料じゃねぇーか。飲めりゃ何でもいいんだ」と、大物ロッカーでしたら、豪語するのかもしれません。
私は、長年、バンドの部活の顧問をしていましたが、何ちゃって小物ロッカーですから、飲めりゃ何でもいいなどと、お気楽なことは、絶対に言いません。糖分過多の清涼飲料水は、正直、これは心の底からNGだと確信しています。
煙草を吸っている人が、健康のために筋トレをすることなど、まったく無意味ですが、同様に、糖分過多の清涼飲料水を飲んでいる方が、健康に気配りするのも無意味です。そういう方は、添加物がどっさり入ったスナック菓子を食べまくり、身体に悪いトランス脂肪酸系の油を摂取し、ラーメンの汁なども、全部残さず飲んで、塩分過多の生活をし、自ら寿命を縮めながら、太く、短く生きるしか、人生の選択肢はないと思われます。自分自身の人生です。何を飲もうと、何を食べようと、それは個人の自由です。
最近は、紅茶も身体に良いと喧伝しています。バスに乗り遅れちゃいけないってことなんだろうと推定できます。吉祥寺駅ビルの新刊本屋で立ち読みした紅茶の本に、効能が書いてありました。
紅茶には、さまざまな成分が含まれていますが、その中の主要なものは、タンニン、カフェイン、テアニンの3つです。タンニンとカフェインが、健康効果があると注目されています。タンニンはカテキンとも呼ばれる紅茶の渋み成分です。このカテキンは発酵過程で分子結合を起こし、一部がポリフェノールへと変化し、「紅茶フラボノイド」を生成します。カテキンは抗酸化作用が高く、ガンの発生を抑えると期待されます。血中コレステロールを抑え、内臓脂肪を減らす効果もあります。カフェインは、新陳代謝を活発にし、特に強い利尿効果があります。利尿効果は体にとって大切な作用にひとつで、体内の毒素分を体外に排出するので、肌荒れやシミ、そばかすなどを予防し、肌の老化も防ぎます。また胃や腸の働きを活発にさせ、食欲を増進させます。夏バテなどによる食欲不振や疲労感も、紅茶を飲むことによって、解消されます。
と、まあ以上のような、効能を並べています。何というか、言ったもの勝ちって感じもします。プラセボ効果というものは、様々なジャンル、ケースで発生しますし、効果があると信じて、紅茶を飲んだ方が、より健康的だろうとは、まあ普通に思います。
紅茶や珈琲は、砂糖とセットになって、ヨーロッパ諸国に、17世紀頃から、広がり始めます。砂糖は、インド原産で、元々、生産力も少なく高価だったんですが、イギリスやフランスが、新大陸でさとうきびのプランテーションを開き、砂糖を大量に生産するようになります。値段は安価になり、19世紀あたりになると、一般の庶民にも手に入るようになって、砂糖を珈琲や紅茶に入れて、飲むようになりました。
イギリスのワーキングクラスの労働者たちは、紅茶に砂糖をたっぷり入れて、砂糖の糖分が作り出すカロリーをエネルギーに変えて、産業革命以降のイギリスの工場労働に従事しました。紅茶にも珈琲にも、それぞれ効能はあると思いますが、砂糖を大量に摂取すると、その効能分くらいは、たちどころにチャラになります。
日本人の庶民が、普通にお茶を飲むようになったのは、江戸時代からです。茶道は室町時代に始まり、安土桃山時代に千利休が完成します。茶道で使われている抹茶を飲んでいたのは、ごく一部の特権階級だけです。中国でイギリス向けのお茶の栽培が増え、お茶の生産が増大すると同時に、品種も改良され、抹茶ではなく、煎茶で飲めるお茶が日本にも入って来ます。日本の各地でも、本格的にお茶の栽培が始まり、一般庶民もお茶を飲むようになりました。日本人は、お茶を飲む時に、砂糖は入れません。それは、砂糖が当時の日本では、まだ高価だったからということもありますし、お茶のルーツの中国も砂糖を入れたりはしないからです。インド原産の砂糖が、中国で一般的になったのは、明時代です。砂糖が登場するずっと前から、お茶はありましたから、砂糖を入れる風習は、広がらなかったわけです。
お茶の成分そのものは、日本茶もウーロン茶も紅茶も、基本、同じです。砂糖を入れて飲まない日本茶やウーロン茶の方が、より健康的だろうと判断できます。が、日本人は、お茶には砂糖を入れなかったのに、その後、砂糖が安価になってから、その代替のものとして、お茶うけのお菓子を発明しました。お茶と砂糖がセットだという世界のトレンドに乗り遅れちゃいけないと、考えたわけではないでしょうが、結果として、お茶うけ菓子という文化が、大発展しました。日本全国に郷土の銘菓が存在しますが、これはすべてお茶うけのお菓子です。
和菓子をほんの少し、食べるくらいでしたら、害は少ないのかもしれません。少なくとも、砂糖、バター、卵、生クリームなどをどっさり使った洋菓子よりは、はるかに健康的だとは言えます。が、お茶(紅茶や日本茶)の効能を、100パーセント発揮させて、お茶を健康食品として摂取したいのであれば、やはり砂糖なしの方が望ましいです。
ジョンレノンは、砂糖は白い麻薬だと言ってました。麻薬だって、本来、色はブラウンなんです。精製するとまっ白になります。精製したまっ白な麻薬の効能は、抜群です。身体への影響(悪影響というべきですが)絶大です。その白い麻薬と、砂糖とが、同じだと言い放ったんです。ジョンレノンをリスペクスしている洋楽好きは、砂糖なしの紅茶、お茶うけなしの日本茶を飲むべきだろうと、私はsimpleに考えています。
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