自#698「走っていると、交感神経が活発に働きます。ウォーキングの場合、交感神経が優位の歩き方と、副交感神経が優位の歩き方の二種類のパターンを本当は歩き分けることができる筈ですが、残念ながら、まだ会得できてません。まあしかし、歩いている内に、多分、できるようになります」

      「たかやん自由ノート698」(自己免疫力44)

 花粉症について、捕捉しておきます。二月の中旬あたりから、スギ花粉は飛び始めて、花粉症を発症させるアレルゲンは、存在していたわけですが、私は感じませんでした。それは、踵(かかと)のひび割れがひどくて、花粉症を感じる余裕が、まったくなかったからだと、理由を説明できます。
 冬の寒さが厳しいと、踵に深いひびが入ります。温度的に一番寒いのは、やはり大寒の頃ですが、その頃、踵の皮膚は、何とかいっぱいいっぱいで、持ちこたえています。大寒が過ぎて、寒さが少しゆるんだ頃、左右の足の踵が、ほぼ一斉に3ヶ所ずつくらい割れます。冬の一番、寒い頃は、交感神経が活発に働いて、ひび割れをディフェンスしているんですが、寒さがゆるんだ途端、副交感神経が働いて、リラックスした瞬間に、ひびが割れるんだろうと、私は推定しています。つまり、踵のひび割れは、副交感神経が優位になった時に発生する、一種のアレルギーのようなものです。
 ひびが割れると、正直、普通に歩くのも痛くて辛くなります。治療やケアは、もちろんしません。ひび割れの薬を使ったり、ひび割れを覆うカバーのようなものを使用したりといったことは、一切、行いません。自己の免疫力が、このひび割れを自然に治してくれるのを、ひたすら我慢して待ちます。その間は、交感神経が、活発に働いています。ひび割れが、自然に治るのに、1ヶ月くらいを要しました。3月の上旬、ようやく今年のひび割れの苦しみから抜け出しました。やっと解放されたと、リラックスした瞬間に、花粉症の症状が出ました。交感神経が活発に活動していた時には、花粉症は起こらず、リラックスして、副交感神経が優位になった時、花粉症は発症します。
 昨年度は、花粉症を起こしませんでした。全国的にスギ花粉の飛散が少なかった、ほとんどの人がマスクをしていた、それが去年、花粉症が少なかった原因だと、言われています。が、それだけではないです。今年と較べると、去年はコロナの感染を怖れて、もっとみんな緊張していました。緊張すると交感神経が働きます。去年は、交感神経優位の春先だったので、花粉症が少なかったんだろうと推測できます。
 花粉症の症状が、一番、出やすいのは、朝、目覚めた時です。目覚めて、布団の中で、ぐずぐずしていると、鼻水、くしゃみに苦しめられたりします。私の部屋は、基本、窓は閉め切りで、花粉は侵入して来ません。花粉が付いているようなウィンドブレーカーは、玄関のハンガーにかけてあるので、部屋には花粉は持ち込まれていません。が、朝起きた時が、一番、辛い症状が出ます。これは、心身がリラックスし過ぎて、副交感神経が活発に働いているからです。
 朝、起きた後、私は腹筋を150回~200回やって、ダンベル上げを、右手と左手とで、100回ずつ実施します。この運動をしている時、花粉症の症状は起こりません。心身が交感神経優位のモードになると、花粉症が入り込み隙が、多分、なくなってしまうんです。
 公務員およびフルタイムの教職時代、私が花粉症を起こしたのは、仕事がゆるく、リラックスしていた時のみです。「小人閑居して不善をなす」、この俚諺が正鵠を得ているかどうかは別として、閑居をしてリラックスモードになると、花粉症が発生するという仕組みなんです。閑居をしなければ、花粉症は起こりません。
 花粉症になろうと、なるまいと、そんなことは、別にもう全然、気にしてません。鼻水が出て、くしゃみをし、目が痒(かゆ)かったりしますが、別に、それだけのことです。放置して、時期が過ぎれば、その内、症状は収まります。
 教職生活の大半の期間、私は花粉症を起こさずに、過ごしました。それは、つまり、裏を返して言うと、働き過ぎだったってことです。自分がやったことについては、基本、後悔も反省もしません。もう、終わってしまったことを、あれこれ悩むのは、まったくもって無意味ですし、時間とエネルギーの無駄使いです。ただ、滅私奉公的に、土日も祭日もなく、仕事に打ち込むという昭和の仕事人間的な生活は、前途有為の若者や、働き盛りの方には、決して、お勧めはしません。
 この交感神経がずっと優位に働き続けている日々の積み重ねは、生活習慣病に直結します。仕事をしまくりだから、ストレスが溜まり、むちゃくちゃ飲んだり、食べたりするんです。欧米のCEOのようなエグゼグティブは、スマートで痩せていることが、必要条件みたいなことに、現在はなっていますが、原理的にこれはヘンです。本当に一生懸命、職務に打ち込んでいれば、太ることはあっても、痩せることは、考えられません。
 もっとも、私はまったく太ってなくて、若い頃からずっと痩せたままなので「口では、いろいろ言っているが、本当はたいして仕事はしてなかったんじゃないか?」と、邪推されるのかもしれません。人に疑われても、邪推されても、誤解されても、一向に構いません。私は、他人が何を言っても、まったく気にしません。が、まあ、この邪推は、a little当たっています。私は、どうでもいい仕事は、徹底的に手を抜きました。
 大学を卒業して、高知県庁に勤め始めた時、課長補佐が「役所には、どうでもいい仕事がいっぱいある。どうでもいい仕事は、徹底的に手を抜け。で、本当にやりたいことを、30歳までに見つけて、30代はそれをやれ」と、アドバイスして下さいました。日中戦争に行って、九死に一生を得て、地獄の底を見て、生き残った方でした。飲み屋の座敷では、匍匐前進(ほふくぜんしん)の仕方も教わりました。それは、平和な時代であっても、リスクはどっさりある、それはを巧みに避けて、前に進んで行けという教訓だったのかもしれません。
 優先順位をきちんとつけること、これは社会人として、いい仕事をし、happyになるためには、必須です。が、教師として、四半世紀くらい、がむしゃらに仕事をして、交感神経と副交感神経のメリハリをきちんとつけないと、心身は一種のアレルギー反応を起こしてしまうということに、薄々、気がついた時に、新潟大の安保先生の本を読んで、謎が、いっぺんに解けたという思いを抱きました。
 昨日、グランドで、野球部の生徒が、ポテンヒットの球を捕るために、全力で走っている練習風景を、少時、見ていました。本当に必死で全力疾走しています。今、私があれをやったら、間違いなく、薄くしかついてない左足のアキレス腱がぷつっと切れます。アキレス腱が切れるくらいならいいんですが、脳や心臓の血管が切れることだって、充分、考えられます。つまり、交感神経をどのレベルまで、活発に働かせることができるのか、だいたいの目安が、身についているんです。無論、リラックスし過ぎてもいけないと、自覚もしています。歳を取ると、体力的にできないことが増えますが、人間は、与えられた、許されている環境、条件の中で、せいいっぱいenjoyすればいいと、simpleに考えています。  

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