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【FX】ロウソク足「だけ」で分析からエントリーまで可能?ロウソク足「だけ」で出来る事について。

■ お知らせ ■

■ はじめに ■

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ロウソク足に対する考察をトレードに活かそうとする試みはトレード人口が増加を始めた2000年前後以前より数多く行われて来た事でしょう。現在においても所謂ロウソク足トレードを謳った手法は少なくありません。しかしそれら既存のアプローチが上手く行かないのはなぜでしょうか?

本投稿ではロウソク足を見る際に考えるべき問題点に触れるとともに一つの例として私が考案したK2次点トレード理論を用いてロウソク足「だけ」で何が出来るかについて解説して行こうと思います。その中で、ロウソク足をどのように利用すべきなのか?又、ロウソク足に秘密はあるのか?という点について考えて頂ければ幸いです。

■ 既存のアプローチにおける問題点 ■

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まずロウソク足に対する既存にアプローチがなぜ上手くいかないのかその問題点について触れて行きましょう。考えるべきポイントは以下の三点を上げる事が出来るでしょう。

1.一貫した評価基準

2.連続性

3.利用出来る情報の再確認

一貫した評価基準

これはロウソク足に限りませんが利用を試みる「情報」には必ず一貫した評価基準を当てはめて利用する必要があります。そうでなければ取り出す情報はあなたが見たいように見ているだけの価値の無い物となってしまうでしょう。

それが形でも数値でも構いませんがそれを見た人間がその状態に対して「同じ情報」を抽出し「同じ評価」を下せ尚且つ「同じ判断」に至れる必要があります。

取り組みの一歩目にその評価基準に優位性があるかどうかは関係ありません。なぜならそこに優位性があるかどうかは一貫した評価基準によって得られた結果に対して考察するものであり、評価基準が無ければその基準の「評価」さえ出来ないのですから。

連続性

チャート構造は縦軸「値」、横軸「時間」に、時間の矢「方向」が加わった三次元構造です。「点」という認識は必要ですがそれを連続性の中で見れない評価基準は構造に対し破綻しています。

1本の「形」を抜き出して考えるようなアプローチをかけてもそれが上手くいかない事は既存のいくつかの手法を検証すればすぐに気づく事ではあるでしょう。

利用出来る情報の再確認

まず評価基準を検討する前に、そもそも何が利用出来る情報なのか把握する必要があります。例えばバナナの鮮度を測る評価基準を検討したいのにCPUの処理速度の評価基準を当てはめても仕方ありません。

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■ ロウソク足に心理を見る? ■

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ところで先程文中に出てきた「形」に対するアプローチについてもう一段掘り下げて考えて見ましょう。「形」に関するアプローチの中で特にそれを「心理」と結びつけて語る論理について考えて欲しいのです。

まず良く考えて頂きたい事は、あなたはロウソク足及びその形に「心理」が反映されていると本気で思うでしょうか?

市場の、相場の、参加者がどれ程の数になるのか考えて見ましょう。その参加者全員とまでは言わずとも少なくとも大多数が一貫してそのチャートに対して「同じ評価」を取り、実際にその評価を取引に反映させ実行しているなら心理も現れる可能性はあるでしょう。が、そんな事はありえると思うでしょうか?

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24時間世界中のすべての人々が一貫して同じ場面を同じ評価基準で観察し取引する事がありえると考える事は論理的でしょうか?

人は見たいように見て、納得したいように納得したがる生き物です。その性質を振り切るためにはどうしたら良いのか?それは見たいように見る、ではなく見える物を「ただ見る」という事に徹する事であり加えてそこには論理的判断力が必要になります。

「ただ見ている」のか「見たいように見ているのか」この点について深く考え始める事が出来た時、おそらくそれが論理的投資理論及び戦略の構築におけるスタートラインに立ったと言える時だと私は考えます。

■ ロウソク足は特別なツールではない ■

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ロウソク足は非常に人気のある「ツール」ですが決して特別な物ではありません。そこに特別な秘密等ないのです。「ただ見る」とした時、ロウソク足という名は特別な意味を持たず単純に時間にそして構造に準じた値と時間を切り出した物に過ぎません。

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それでもわざわざこの四本値をロウソク足と名付け描写する理由は先程述べたそこに「形」を見る事を前提として作られたからなのでしょう。もしくは視覚的に把握し易い利便性を求めたからなのかもしれません。

が、そこにあるのは四本値と四本値が位置する「座標」に過ぎず、その「座標」に過ぎない情報こそが相場で数少ない単一解釈の意味を持った重要な情報であり、尚且つ利用出来る数少ない「絶対」と言えるような情報の一つであるという事。

つまり利用出来る情報とは?

評価基準を求める前に「何」に対して基準を設けるべきなのか?を考える。「何」とは当然存在している物を対象にしなければならない。

ロウソク足を「ただ見た」場合にそこにある情報は四本値と四本値の「座標」である。それ以外には何もない。

繰り返しますが何もないのです。ただ見て誰しもが同じように抽出出来、同じ意味しか持たない情報しか使えない。当たり前の事ではあるのですがなぜか投資・相場・チャートの世界になると秘密や不思議を求める方が多く。またそういった視点で語る人々が人気な事はそれこそ実に【不思議】な事です。

※補足※

すべてのロウソク足・四本値に意味がある訳ではありません。時間構造に準じた「期間の区切り」→年・月⇔週・日・時・分・秒の中で恣意的に切り出される期間例えば4時間や30分や15分等の区切りに意味はありません。これはいくつかの「時間」と相互依存する性質のラインから逆算的に確認しています。

■ K2理論におけるロウソク足 ■

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ここまでロウソク足、そしてロウソク足に対する既存のアプローチ等や検討すべき問題についてお話して参りました。本投稿の最後に私が考案したK2次点トレード理論におけるロウソク足【だけ】で可能な事、その実例を紹介したいと思います。

①条件の明示

私のK2次点トレード理論では例えばライン一つに関しても計算を用いて算出致しますがロウソク足【だけ】と言っておりますので、出力までに計算過程を挟む物やそのほか凡ゆるインジケータ(インジケータは元々利用しませんが)及び独自・既存含めラインツール等も利用しないという縛りをつけたと仮定した場合を想定した実例となります。

②出来る事

私のK2次点トレード理論はトレンドの概念を前提としたチャートモデルであり、極端的に述べるならトレンド判定→修正波特定・形成・ライン生成→エントリー→決済ライン生成・決済→再想定の繰り返しになります。

この中で計算仮定も挟まずに完全いロウソク足だけで出来る事は、トレンド判定(トレンドの定義・波一辺の定義・高値安値(点)の定義)及び、ライン描写無しのエントリーまでは実行可能です。(決済もエントリー対象の「波」一辺が反転するまで持ち続けるという事も可能ではありますが決済ルールはラインと決済基準を含めて考える必要があるため除く)

それ以外のタスクに関してはラインの計算・生成が必要となります。それでは直近現在のチャートを例に見て参りましょう。

③直近現在チャート実例

直近「EURJPY4時間足」チャート

※(4時間足自体に意味はありません)※

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状況:現在の4時間足現値における想定はK2理論上における仕分け(これも点の認識→波一辺の認識→トレンドの認識までロウソク足のみで行っています)によって以下の状況と解答する事が出来ます。

青上昇トレンド基点形成2、1波における黒上昇トレンド5波。この青の上昇トレンド確定後、ロウソク足だけでエントリーサインが出た地点をマークしています。

これは「都合の良いサイン」だけを描写しているのではなく、ライン等で選定せず「すべて」にエントリーした場合のサイン、「すべて」の箇所になります。これ以外にエントリーサインは発生していません。

エントリーは指定されたロウソク足の終値でエントリーしている訳ではなく、実際にはXX月XX日XX時XX分XX秒の認識の中でより早くエントリーを行っています。

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1枚目の画像を拡大した物。直近ののエントリーサインの例で言えばチャート時間2021/5/21における11時40分にエントリーしているはずです。波の発生、トレンドの発生、エントリーの位置、決済の位置、凡ゆる事象の発生点が何時何分のココであると指がさせないとするならばそれらは非常に曖昧な定義若しくは描写・認識ルールに従っているという事になります。

直近「EURJPY日足-1」チャート

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状況:現在の日足TF1現値における想定はK2理論上における仕分け(これも点の認識→波一辺の認識→トレンドの認識までロウソク足のみで行っています)によって以下の状況と解答する事が出来ます。

青上昇トレンド5波における黒上昇トレンド3波。この青の上昇トレンド(基点形成1)確定後、ロウソク足だけでエントリーサインが出た地点をマークしています。これも同様に、

「都合の良いサイン」だけを描写しているのではなく、ライン等で選定せず「すべて」にエントリーした場合のサイン、「すべて」の箇所になります。これ以外にエントリーサインは発生していません。

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これも同様に1分足まで遡って発生地点を確認する事が出来ます。

1点目 2021/1/19 3:30 2フレームロングエントリー

2点目 2021/3/25 10:27 2フレームロングエントリー

これらの認識に人によっての差異は無く同じ地点を同じ時刻に認識出来るはずです。

■  さて私は一体何を見ているのか? ■

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さて私と私達(生徒さん)はロウソク足の「何」を見てトレンド判定やエントリーを行っていたのでしょうか?

思い出して下さい。過去の投稿でも今回も私は基本的に同じ事を言い続けています。ロウソク足やチャート上の情報で言えば「無い物」は使えず「有る物」しか使えない。又、チャートに無い物を外部から持ち込んだりもしません。

例えば私たちが現実に生きる世界で魔法が使いたいと考えたからといって、魔法という概念が存在する前提でトレーニングを試みても実現不可能な事と同じです。

繰り返しになりますがチャート情報の中でロウソク足を見る時、見れる物・使える物は(値,時間)だけです。私と私達もそれ以外は見ていません。

問題はその「見方」です。これは言語で言う所の文法であり、それは論理的投資戦略でいう所の理論にあたります。それはそのまま情報抽出に一貫性を持たせ同時にそれは一貫性を持った評価基準にもなります。

あ、い、う、え、おと文字と発音の認識があってもそこからそれ以上の情報は吸い上げられません。チャート構造に準じた構造に矛盾の無い理論の構築に取り組みましょう。単語・文法つまりは言語を有していればその言語で書かれた本(チャート)である限りいかなる本(いかなるチャート状態)だとして読む事は可能ですね?

■ 本投稿の最後に ■

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誰かに教えを請う金銭的余裕が無い。まとまった学習時間が無い。それでもこの世界で結果を出したい。だけれど何から手をつけたら良いのかわからない。もしそういった方がいたらまずは既存の理論やアプローチから学んでみましょう。無料でも充分学べるはずです。

但し有名な既存理論の場合には出来れば理論の発生時期から新しい(つまり現時点から見れば古い)本を手に取りましょう。情報は厳密な定義やフローを持たない限り時間経過とともに劣化して行きます。なぜなら再現性が明確で無いが故に正しく情報が引き継がれていかないから。

ダウ理論やエリオット波動論、グラビルの法則にサイクル理論や一目均衡表論…etc。これらの有名古典理論には致命的な問題点(過去の投稿を参照)がありますがそれでも学ぶ意味はあります。

問題点というのは理解の先に気づく物です。その問題点は個人で理論や手法の構築を試みる入口になるはずです。

この理論はAという問題がある。故にBという結果をもたらしてしまう。ではAという問題をクリアする方法はあるのか?もしAという問題をクリア出来たとしたらこの理論は機能するのか?といった形で取り組むべき問題点に迷子になる事は少なくなるでしょう。

取り掛かる事さえ想像出来ないとしたらそれはまだ基礎的な知識の学習期間と割り切るべきだと思います。

- お願い -

最近、K2次点トレード理論への応募メールにおいて内容の不備や応募条件の確認等をされてないまま送信される方が目立ちます。基本的にそれらのメールには返信を行っておりません。内容をよく確認した上で応募頂く様お願い致します。今回は以上、それではまた。

高 山

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