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渡米36日目 日々少しでも自由を獲得する

朝、子ども達の日本語教科書の件で、ボストンの日本総領事館に電話をすると、締め切りは過ぎているものの、もし在留届をすぐに提出できるのであれば、対応してくれるとのこと。しかも在留届はオンラインでできるという。とても感じの良い対応で、僕は急いでオンラインで家族全員分の申請を済ませた。教科書係の担当者に感謝の気持ちを伝えた。

午後、撮影用のカメラをチェックアウトする手続きのために大学の撮影機材センター(EDC)に赴き、その後、毎週水曜日の16時から行われている留学生向けの無償のビジネス英語のクラス(ELL Seminar in Leadership and Business English )に参加した。このクラスでは留学生が無事にアメリカで新たな環境に溶け込み、最終的には卒業後のキャリアを発展させていけるように、社会問題からレジュメの書き方に至るまで、幅広いトピックを扱う。今日はテレビの年齢制限についての話題から授業がスタートしたが、教授のキャサリンが音楽が好きで、ボストンのライブスポットについても話が及んだ。ボストンには、世界的に有名なジャズの名門、バークリー音楽大学があるが、バークリーは実はとエマーソンと提携(consortium)していて、学生証一つ提示すれば、様々なライブがとてもリーズナブルな値段で聞けるのだという。こちらにきてから、街角のミュージシャンが奏でる演奏(時折、とても素晴らしい演奏に出会うことが多い)を除いて、ライブスポットをまだ見つけられずにいたので、僕は偶然にも今日この情報に出会えたことを嬉しく感じた。

授業後、早速キャスリンが教えてくれたバークリー大学近くにあるライブハウス「Red Room」まで行ってみることにした。それは「Cafe 939」と呼ばれるコーヒーショップの裏側にある隠れ家的なスポットだった。調べてみると大学と自宅を行き来する路線の途中に最寄り駅があり、実はいつもバークリーに付随する様々なライブスポットの近くを僕は知らずに行き来していたことになる。あいにくRed Roomは今夜はライブがなかったが、その雰囲気がなんだかとても気に入って、近いうちに僕もここで、今はまだ見知らぬ仲間と、ライブをすることになるかもしれないという予感がした。

ここ最近、自宅と大学だけを往復するような単調なサイクルになりつつあった。大学院の課題に追われるのはわかるが、それだけではいけない。もっと自分の好奇心に素直に、その活動領域と表現手段を最大限に広げる日々を生きたい。そのためには、アンテナをはり、自ら足を運んで新たな人に出会い、音楽に出会い、映画に出会い、表現に出会い、新たな自由をたとえ一ミリでも一センチでも獲得する闘いを日々続けるべきだと思う

久しぶりにたくさんの写真を撮り、以前から気になっていたハインズコンベンションセンター駅近くのスーパーTrader Joe’sで妻が欲しがっていた冷凍食品を60ドル分大量に買い込んで家路についた。

20230927水1031-1125−1140

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