渡米13日目 Labor Day〜さよなら夏の日
引越しの際に管理人に譲ってもらったソファーベッドで5と時半過ぎに目が覚めると、ブログを更新した。窓の外がうっすらとブルーに変わるこの時間帯が好きだ。新居に来て3日目の朝、一日一日、物の居場所が決まり、ライフラインが開通し、必要な家財が揃い、この場所が自分たちの家になっていくのを感じる。
8時過ぎにネットサービスを提供するXFinityの担当者が来て、WiFiを設置してくれた。テレビも見れるようになった。これまでテザリングやホットスポットで帯域をシェアしていた不自由さがなくなる。ただ設置の際のサービスには3段階あり、万全を期して機器のセットアップからアプリの設定までサポートしてくれるという一番高い100ドルのサービスを申し込んだのだが、テレビやアプリの設定については「色々とスクロールしていけばわかるよ」ととても不親切な対応で、だったら30ドルのワンランクしたのサービスでよかったじゃんと残念に感じた。きっとアメリカではよくあることだ。次からは期待しすぎないようにして、お金を節約しよう。いずれにしてもこれでまたライフラインの一つが整った。
今日アメリカはLabor Day。労働者の日と呼ばれる祝日にあたる。明日から新学期が始まるところが圧倒的に多く、夏の終わりを感じさせるなんだかせつない一日でもある。コンドミニアムのプールも今日で終わりとのことで、水泳好きの次男を連れて裏庭のプールに遊びにいった。
「ひゃー、冷たい!!」
プールは温水ではないので、すでに気温が20度代後半と涼しいボストンではやはり水はとても冷たかった。それでも数人の家族連れが、夏の終わりを味わうかのように遊んでいた。こちらに来てから連日天気がよく、裏庭の木々からはカブトムシの匂いがして、リスやウサギの姿もちょくちょく目撃する。プールのライフセイバーのジョイが次のプール開きは来年五月末になることを教えてくれた。これから秋を迎え、そして長い冬が始まるのだろう。罰ゲームのような極寒のプールでの泳ぎを楽しんだ。夏を少し名残惜しく感じながら。きっと来年のプール開きの頃には、子ども達にも現地の学校にも馴染んで、友達もできて、今とはすっかり状況が変わっていることだろう。
明日からいよいよエマーソン大学での授業が始まる。明日はFiction Film Directingのクラスがあり、夕方16時から20時までのクラスとなるため、帰り道は夜になる。目の難病で残された視野がすでに10パーセント以下になっていることに加え、日中は極度の眩しさを感じる。そして暗いところが見えにくいため、夜道はとても歩きにくい。明日から始まる日々に備えて、最寄のBrookline Hills駅までの夜道を一度歩いてみることにした。
子ども達に声をかけると、長男はポケモンゴーをしていいならいいよといってくれた。次男は僕の手を引いて、すでに歩いたことがある駅までの夜道を案内してくれた。この近所はやはりクルマ社会で歩いている人がほとんどいないので人気は少なかったが、思っていたよりも街灯が明るく、これならひとりで大丈夫かと安心感を覚えた。辿り着いた駅間の公園では、高校生達がバスケの練習をしていて、次男は誰もいない無人の駅や公園の遊具を独り占めにするかのように駆け回り、僕たちは夜道を一時間ほど散歩して家路についた。
Day13 0904LaborDay 3055ー3125ー3137
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