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初めての哲学

初めての〇〇シリーズ、第二弾は「哲学」です。
(第一弾は「東洋医学」でした)

なぜ今回哲学を選んだかというと、
私個人の感覚として現代人に最も遠く、それでいて現代人に最も必要なことではないかと思っているからです。

おそらくこれを読んでくださっている方も、哲学をちゃんと考えたことはほとんどないのではないでしょうか。

哲学と聞いてどんなイメージが浮かびますか?

「ややこしい」
「難しい言葉ばかり出てくる」
「結局何を言いたいのかわからない」

そんな風に思われているかもしれません。

しかし哲学は知れば知るほど面白く、そして実践的であることに気づきます。

辞書を調べるとこのように出てきます。

1.世界・人生などの根本原理を追求する学問。古代ギリシャでは学問一般として自然を含む多くの対象を包括していたが、のち諸学が分化・独立することによって、その対象領域が限定されていった。しかし、知識の体系としての諸学の根底をなすという性格は常に失われない。
認識論・論理学・存在論・倫理学・美学などの領域を含む。
2.各人の経験に基づく人生観や世界観。また、物事を統一的に把握する理念。「仕事に対しての哲学をもつ」「人生哲学」

デジタル大辞泉より

あらゆる学問は元々哲学でした。
そしてそれらを活用して自分の人生をどう生きるのかを考えることこそが哲学そのものなのです。

哲学を学び、自分の人生について考えることは、
SNSでバズることより、
楽に稼ぐ方法を学ぶことより、
社会的成功ばかりにこだわることより、
有意義かつ価値のある時間だと私は思っています。

そして、こんな記事を書いておいて申し訳ないですが、哲学者の名前を覚えたり、彼らの主張を理解する必要はありません。
(私も覚えていません)

そうではなく、哲学的な考え方を身につけることにこそ意味があると思います。

というわけで、少々難解な哲学ですが、初めての方にもわかりやすいようにまとめてみました。
ぜひご一読ください!


序章:哲学とは何か

現代における哲学の必要性

現代社会で情報が瞬時に手に入るデジタル時代に生きる我々は、日々の忙しさや効率性を重視するあまり、
深く考えることを避け、短絡的な思考に陥りがちです。
しかし、このような思考スタイルがもたらすのは一時的な解決策ばかりであり、根本的な原因からいつも目を背けることになります。

例えば、SNSのタイムラインをスクロールしながら、私たちは多くの情報に触れますが、その良し悪しはどう判断しているでしょう。
きっとおすすめに出てくる動画にすぐ反応し、楽に、これだけで、簡単に、と言った言葉を探してしまうのではないでしょうか。

また、短い動画ばかりが流行るようになり、読書をしたり、自分の考えを他者と交換しながら物事を考察する機会もほとんどなくなっています。
このような状況下で、哲学的な思考は重要な役割を果たします。


哲学の価値

哲学は、単に抽象的な理論を学ぶものではありません。
それは私たちが日常生活で直面する様々な問題に対して深く考えを巡らすための手法であり、自分と他人をより深く理解するための考え方そのものです。

例えば、幸せとは何か、正義とは何か、善悪の基準は何か、といった根本的な問いに対する答えを探求することこそが哲学であり、その答えよりも考えるプロセスそのものが重要であることもまた、哲学の面白さであると言えます。


哲学的思考の重要性

哲学的思考は、単なる知識の蓄積ではなく、批判的思考力の育成を意味します。
これは、物事を多角的に捉え、表面的な情報に惑わされずに本質を見抜く力です。
この力は、現代の複雑な現代社会において非常に重要です。

例えば、職場での意思決定、経済・医学・環境などあらゆる社会問題に対する態度、個人の価値観の形成など、あらゆる場面で哲学的思考が役立ちます。

哲学的思考を身につけることで、私たちは他者との対話においてもより深い理解を得ることができます。
異なる意見や価値観に対してオープンでありながら批判的に考えることができるようになります。
自分の思考を知れば、それが絶対でないことも理解することができ、異なる意見でも対等に受け入れ、より良いものを考えることができるようになります。

逆に哲学的思考ができないと、自分の考えこそが正しいという感覚に陥り、異なる意見を認められずに批判し、自分の中だけの「正しい」と「間違い」を作り上げることで様々な問題を生み出します。


哲学の基本的な質問と問題

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