Notionがコミュニティによって急成長できた11の理由
製品開発とユーザーコミュニティの関係については事例や書籍などコンテンツが既に溢れていますが、コミュニティSaaSのOrbitでマーケティングを担当していたGareth Wilsonという人が、かなり色々な角度でNotionのCommunity-led Growthについて調査した記事を書いていたので要点を紹介しておきたいと思います。
CLG企業としてのNotion
Notionは既に広く知られるとおり、コミュニティやアンバサダーとの良好な関係を構築するのが非常にうまい会社で、Notion自体がコラボレーションツールとしての要素もあることから、その開発にも再帰的に活かされており、CLG(Community-led Growth)企業としては理想的なベンチマークです。
Garettによれば以下11の要素によってNotionはコミュニティと共に成長してきたといいます。
1. アンバサダープログラム
製品を他のユーザーに紹介したりベストプラクティスを自らつくっていくアンバサダープログラムが確立している。以下のような感じ。
2. インフルエンサー
製品・ブランドマーケティング上で重要なインフルエンサープログラムについて。
3. アフィリエイトプログラム
紹介による購買促進施策として、新規サブスクごとに12ヶ月間支払いに対して50%の報酬が支払われるとのこと。
4. ユーザーグループ
5. テンプレート
既に数百万DLを達成しており、クリエイター・コミュニティメンバーが収益化できているという。
6. コンサルタント認定
既にパートナーエコノミーも確立している。
7. チャンピオンプログラム
アンバサダーとは別に、Notionを導入する企業内での普及を担う人をチャンピオンと呼んている。
8. エンプラ進出
コミュニティによって知名度・信頼性を獲得し、エンタープライズ市場への進出が可能になった。
9. Notionがコミュニティ運営で利用しているツール
Notion自体を公開コミュニティの母艦としつつ、さまざまなツールを使い分けたり組み合わせてコミュニティを運営している。
10. コミュニティチーム
11. ブランドコントロール
以上11の要素によってNotionはCommunity-led Growthを実現しているということです。
コミュニティの規模や多様性に関わらず驚くほど担当者の数が少ないことから、ブランドコントロール上の信頼関係はもとより、自律的に運営されていくためのユーザーの役割の明確化の仕組みづくりと、コミュニティを実現するツールやプラットフォームを分散しオーケストレーションすることでミッションの違うサブコミュニティを逆に管理しやすくしているところなどがとても興味深い点だと思います。
特にPLGでのプロダクト成長を狙う企業はもとより、比較的規模の大小に関わらず多様なステージでのコミュニティ運営のプラクティスが詰まっている会社ですね。
参考:Notionのコミュニティポータル
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