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内田篤人の引退試合〜「2」メッセージボードの舞台裏

日本サッカー屈指のサイドバック、内田篤人が、8/23(日)に、ホーム、カシマスタジアムでのガンバ大阪との対戦で現役を引退しました。

普通に考えれば、日本代表でも主力として活躍、シャルケで欧州CLベスト4まで闘った経験のある彼の引退試合なら、カシマスタジアム4万人の収容人数では足りない程の集客が見込まれるレベルの興行となる様なゲーム。しかし、内田のラストマッチは、コロナ禍の影響を受け、ファン・サポーターは最大5,000人までしか参加できない条件となりました。

加えて、FC鹿島アントラーズからもアナウンスがあった様に、感染拡大を防止すべく、観戦方法も限定的となり、感謝の想いを伝えたいファン・サポーターにとっては、これ以上ない逆境の中での引退試合となったのです。

しかし、そんな逆境こそ燃えるのが99.9999%可能性がない中でJリーグ入りした鹿島アントラーズのファン・サポーターである。ムリですか、ハイそうですか、と諦めるのはZICO SPIRITSに反する。なんとしてでも勝ちに行った人達がいました。

ガンバ戦の当日、DAZNやBSでの放送で、スタジアムのサポーター達がこちらのメッセージボードを掲げる姿を見た人は多いと思います。

本投稿では、このメッセージボードが生まれ、スタジアムやリモート観戦の各所に拡がっていった流れを以下でご紹介します。(今後、サッカーなどのスポーツ応援の場で、急遽、皆でメッセージを贈りたい場合、このやり方を参考にしてもらえたら、という想いでまとめています。)

ことの発端は、こちらのTweetでした。

このYamamachiさんの友人がデザインした画像を投稿したところ、フォロワーのkiryuさんがセブンイレブンで印刷可能となる設定を行ったと投稿。FUJI ZEROX が提供しているnetprint というサービスを利用された様です。

このサービスに画像をアップロードして発行されるプリント予約番号を共有すれば、誰でもセブンイレブンで印刷できる、という仕組みです。スポーツ観戦の当日にでもセブンで印刷してスタジアムに持参できる、という手軽さが良いなと思いました。

ここで、netprintでの画像アップの手順を簡単にご紹介します。まず、netprintのトップページから、ユーザー登録を行います。ユーザー登録をしてアップするとデータの保持期限が+7日になるので、多くの方に印刷のチャンスを提供するにはユーザー登録しての利用が良いと思います。

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続いて、ログインすると、この様なマイページが提供されます。今回の様にA4やA3サイズの画像を登録する場合は、「ファイルの登録」→「普通紙にプリント」をクリックします。

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すると、画像アップロード画面に移動します。ここで、アップしたいファイルを選択したり、用紙サイズやカラー指定を行って、サービス内にファイルを登録します。やることは、これだけです。

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登録が完了すると、マイページのトップに以下のような情報が表示されますここにある項目「プリント予約番号」を友人やソーシャルメディアで共有すると、この番号を使ってどなたでもセブンイレブンのプリンターで印刷が可能となります。

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お値段は、A4サイズが1枚60円、A3サイズは1枚100円となっていました。

この様な設定と予約番号共有を行うと…こちらの方の様に印刷する方が現れて来ます。クリアケースに入れる工夫まで。すごい。持ちやすくなりそうでイイですね〜!

この様に、個々にフォロワーやTweetを見たファン・サポーターが印刷をしていく流れに加え、Yamamachiさんは、自ら印刷&ラミネート加工を多数行うというアクションも実行。当日はスタジアムでこちらも配布された様です。手渡ししてもらえると掲げたくなっちゃいますよね。なんかこういうの、クラブオフィシャルで印刷可能にしたり配布してもらえると盛り上がる気もしてきました。

この様に、8/23(日)ガンバ戦のカシマスタジアムで見られた「2」の功績を称える多数のメッセージボードの景色は、ソーシャルメディア経由の個々人のネットプリントと現地配布が合わさって生まれたものでした。

それから、前述の様に、この日カシマスタジアムを訪れることができたのはMAX5,000人だったので、このメッセージボードをスタジアム以外で用意して観戦する方も多くいらしたこともご紹介します。

TVの横にスタンバイされる方や、

スポーツ・バーの扉や店内に設置される店長さんも。

ソーシャルメディア×ネットプリントで、この様な共感の拡がりを生み出すことができることを知りました。

ちなみに、「A2TO」と書いてあるクリエイティブは私と友人とで合作したモノです。ラストマッチが近づいたとある深夜に、居ても立ってもいられなくなり、篤人さんへの想いをグラフィックに起こしたものでした。なので、スタジアムで掲げていただくこと等をまったく想定しておらず、縦のレイアウトで、「2」があまり目立たないものになっています…今度こういう機会があったら、スタジアムで掲げていただくことを今回以上に想定して、横のレイアウトで、文字やメッセージは大き目で創りたいと思います。

こちらが、私が投稿したもの。0時11分、深夜ですね…汗

そもそもこの投稿は、RTが増えていつか篤人さんが知ってくれたら良いな、くらいで思っていたところに、まささんからコンビニ印刷の話を頂戴して…

私もnetprintにアップしてみました。

すると、スタジアムに持って行ってくださる、というお声が・・・!涙

maさんからは、当日連れて行ったよ、というコメントもいただき、すごく嬉しく思いました。

その他にも、DAZN や BS の放送で以下の様な形で持参いただいた方の姿を見ることができました。

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あらためて、ソーシャルメディアを通じて、私の想いをカシマスタジアムに連れて行ってくださった皆さまに感謝いたします。

若干脱線しましたが、本記事によって、コロナ禍の中でも、こうしたやり方でファン・サポーターの想いをグラフィックデザインに乗せて広く伝えることができる、ということを知っていただき、実践の参考になれば嬉しいです。

最後に、本ゲームをドローに導いた、内田篤人の現役ラストクロスの美しい写真を、真希子さんのTweetから掲載して本稿を締めたいと思います。

このクロス、一生忘れない。ありがとう、篤人。


◆内田篤人の出場試合数、獲得カップ数



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