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座右の書『貞観政要』 出口治明 著

記念すべき第1冊目、選んだのはライフネット生命会長の出口治明さんが書かれた「座右の書『貞観政要』」です。

この本は世界屈指の名君として有名な、中国の唐の時代の2代目皇帝、太宗・李世民の言行録と臣下との問答や議論などが書かれてる中国の古典『貞観政要』のマネジメントの原理原則が書かれてる部分を抜粋して、出口さんが現代のビジネスシーンに照らし合わせながら、わかりやすく解説している本です。

原文である『貞観政要』もあるのですが、いかんせん僕にはハードルが高いと思い、初心者向けにわかりやすく意訳してくれてるこちらの方を選びました。

そもそもこの原文の貞観政要、どんな本かというと、『リーダー論』について書かれてる名著なんです。
帝王学の教科書とも言われ、北条政子、徳川家康、明治天皇などが読んだと言われ、現代のビジネスパーソンもおすすめの本にあげてる方が少なくありません。
僕も田舎の小さな会社にいるとは言え一応経営者、読んでおいて損はないだろうと思い読みました。もともと出口治明さんの著書は好きなので結構読んでます。

これを読んで経営者として、というより組織のトップにいる身としての心構えをよく知る事ができましたし、親の跡を継いだだけでろくろく社会経験のないのに社長になったことに対する後ろめたさや不安などがのモヤモヤが少し晴れた気がしました。

「上に立つ者は我儘ではだめ、権力は節度をもって使う」「上司と部下の違いはただその機能が違うだけ」「トップは動かず、部下に仕事を与えて忙しくさせるのが愛」「上に立つ者は知りたがりでもいけないし、話したがりでもいけない」「リーダーに最も必要なのは正しい意思決定、その為には情報を多く持たないといけない、そこに3つの鏡【自身の姿を映す鏡、歴史の鏡、自分を諫めてくれる人の鏡】が必要」などなど、ここでは書ききれない程の為になる話が満載です。

組織のトップに立つ人だけでなく、その下で働いてる方も是非読んだ方がいいと思います。
貞観政要にはリーダーのフォロワーに対する態度・姿勢だけではなく、フォロワーのリーダーに対するそれも書かれています。
房玄齢(ぼうげんれい)・杜如晦(とじょかい)・魏徴(ぎちょう)といった、李世民の臣下であるこの3人の皇帝・李世民に対する姿勢も、トップの下で働く人の胸をうち、多いに参考になると思います。

原書だと意訳が必要になり、なかなか読みづらくとっつきにくい物だと思うので、出口さんがこのようなわかりやすい形で貞観政要を教えてくださりとても感謝しています。もし出口さんがこの本を出していなかったら、たぶん貞観政要に触れる事は一切なかったと思います。

原書である『貞観政要』も読んでみたいですが、とりあえずはこの本を傍に置いて、目に入ったら本書の内容を思い出し、自分の行いを見直し、反省していきたいと思います。


終わり

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