地味に難しい、リズムパターン
こんにちは、加藤ショウゴです。
今回は、地味に難しいパターンを紹介します。
ドラム初心者さん、入門者さんの方は、是非取り組んでもらいたい、そんなパターンです。
8ビートを叩く時に、ハイハットの刻みに頼ってしまう方には、演奏の説得力が増す、もってこいの練習となるはずです。
シンプルなパターンなのに…。
今回のテーマにした、リズムパターンはこちらです。
何の変哲もない、よく聴かれる8ビートの、ハイハットの刻みだけが4分音符になっただけのものです。
ロックでは定番のこのパターン、どこが難しいのか、これは、3拍目がキモなんです。
おそらく、ドラム初心者さん・入門者さんでも、叩き始めた瞬間に、3拍目で、「あれ?」と、なるはずです。
逆に、これがスムーズにできる方は、意識して手足を動かしていると、考えて良いでしょう。
手足がどのように動いているか、意識してみる。
例えば、体験レッスンで出てくるような、このような、定番のパターンを見てみます。
(1)
「ドン・パン・ドン・パン」という、基本パターンですが、これを、手順(右利き)で考えるとどうなるでしょう。
1拍目は、右側(右手と右足)
2拍目は、両手(右手と左手)
3拍目は、右側(右手と右足)
4拍目は、両手(右手と左手)
このように、考えることができます。
そしたら、これでは、どのような手順になるでしょうか。
(2)
1拍目は、右側(右手と右足)
2拍目は、両手(右手と左手)
3拍目は、右・足(右手と右足が交互に)
4拍目は、両手(右手と左手)
と、先ほどの(1)のパターンと違い、3拍目が、交互に右手・右足と動きます。
今回テーマにしたパターンは、(1)・(2)のパターンを組み合わせたものになります。
ポイントは、3拍目の処理の仕方をどうするかです。
手順を確認してみる
では、今回のこのリズムパターンを、(1)・(2)のパターンと同じように、手順を考えていきます。
1拍目は、右側(右手と右足)
2拍目は、両手(右手と左手)
3拍目は、右側・足(右手と右足のあと、右足をもう一打)
4拍目は、両手(右手と左手)
となります。
こう見ると、この3拍目だけ、「一緒に叩く・交互に叩く」の両方の動作が入っているので、だから、ある意味、複雑に感じるのです。
手順を深読みしたところで、どうすれば、安定した演奏になるか、ポイントを説明します。
振り上げタイミングを考える。
8ビートを叩く場合、右手は、このようなカウントで、ハイハットを叩いています。
今回のパターンは、ハイハットの刻みが4分音符です。
スティックで叩くということは、「振り上げて・振り下ろす」という動作が、必ず入ります。
つまり、4分音符を、右手だけで叩く時は、8分音符で刻む際の、「と」の部分で、振り上げている状態になっているはずです。
実は、これが大事な点です。
なぜなら、こうすることで、8分音符を感じながら、4分音符が叩け、拍と拍の間を、捉えることが、できるからです。
3拍目のウラ拍に入るバスドラムは、この「と」のカウント部分に、収めてしまえばいいわけです。
ここで、左手のバックビートも、一緒に考えます。
左手は、1拍目・3拍目の「と」の部分で、一緒に右手と振り上げれば、ウラ拍をシッカリ捉えたストロークになります。
なので、この3拍目のバスドラムは、
1、3拍目のオモテ拍で、右手と右足で叩き(踏み)その後、両手は、4拍目に向けて、振り上げる。
2、両手が振り上がった、3拍目のウラ拍ところで、バスドラムを、もう一打踏む。
これで、だいぶ踏みやすい状況になります。
いかがだったでしょうか。
冒頭で、
『8ビートを叩く時に、ハイハットの刻みに頼ってしまう方には、演奏の説得力が増す、もってこいの練習となるはずです。』
と書いていました。
初心者さん・入門者さんは、「まずは8ビートじゃ!」と、ハイハットを8分音符でガンガン刻むところから入っていくことが、ほとんどです。
これの弊害は、メインビートになるスネアドラム・バスドラムが、刻み系のハイハットに寄りすぎることです。
演奏してても、ハイハットの音が大きすぎて、スネアドラムやバスドラムが、ショボく聞こえる理由が、これです。
ハイハットシンバルを、4分音符で刻んでみることで、スネアドラム・バスドラムが、浮き彫りになります。
今回のテーマで取り上げた、手順分析と、手の振り上げタイミングを押さえておくことで、バスドラムも入れやすく、演奏が安定するはずです。
ここでは、触れませんでしたが、バスドラムの2打目は意識的に、プッシュ感強めに踏むことで、安定感がさらに増しますので、やってみてください。
基本的な奏法について、『ドラムスタートアップレッスン』(有料記事)のなかで、公開しています。
奏法のコツを基礎から確認できます。こちらをクリックして、ぜひ、一度ご覧になってください。
どんなドラマーであっても、基礎から発展させて、様々なアプローチを取っています。
コツコツ練習を重ね、皆様と共々に、レベルアップを目指していければとの所存であります。
ありがとうございました。
加藤ショウゴ
※楽譜制作には、「フィナーレ プリントミュージック」を使用しています。
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