森へ
31日に発熱して、苦しむこと1週間。
久しぶりに森へ来ることができた。
谷川の音を聞きながら、お昼ごはんに用意してきたサンドイッチをほおばる。
うわぁ、やっぱり、この空間にいられるだけでなんて私は幸せなのだろう。
コナラの木々はまだ新芽が出ていなかったが、近くのクロモジには黄緑色のエネルギーあふれる新芽が出ていた。
31日に見た時より大きくなっている。
春がきている。
こんな山奥の場所だけど、確実に季節は巡り、ここに春がやってきている。
なんだか、嬉しい。
昨日まで、私の心にかかっていたモヤモヤとしたものがお昼ごはんを食べている間にすーっと消えていったようだった。
やっぱり、私はこの場所が好きだ。
お昼休憩時間は残り30分。
私は樹齢500年のトチノキまで歩いていった。
マキオの谷の川の流れは、時に激しく、ときに優しく流れている。
ここを歩いていると、本来の自分に戻れるようだ。
この森を歩くことで、助けられる人がいるかもしれない。
一人でも多くの人が、森林浴を楽しむことができたら、きっと少し世界は変わるかもしれないな。
大袈裟ではあるけれど。
この森を案内できる自分になるといいような気がする。
10年後も、20年後も、おばあさんになっても、このトチノキさんを見守り続けられたなら。
そんなことを思いながら林の中を歩いていると、足元にカタバミの薄ピンク色した小さな花が咲いていた。
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