フランス料理の流れ~高須賀の美食入門20~

次に美食の頂点とも言われているフランス料理を取り上げます。と、いってもイタリア料理とそう大差はありません。口の悪い料理人からは「フレンチはパスタがなくなったイタリアンだ」なんて言われる事もあるほどです。

<フランス料理の基本的な流れ>

呼び方は多少異なりますが、イタリア料理とほぼ同様です。

①アントレ(前菜)

②メイン(肉・魚料理)

③デセール(デザート)

④食後の飲み物

イタリア料理だとパスタだけ、のような食べ方もありましたが、フランス料理店の場合はほぼこの流れを踏襲します。食後の飲み物が省略される事はありますが。なおこの流れはロシア式サービスと呼ばれる流れで、実は元々のフランス料理のサービスの仕方ではありませんでした。詳しい事はフランス料理の歴史編でまた述べましょう。

<飲み物>

アルコールがいけるならワインを、駄目ならジュースorミネラルウォーターを頼みましょう。フランス料理はワインと料理の組み合わせ方で美味しさが劇的に変わりますので、なれないうちはソムリエに色々相談してみるのもいいでしょう。あまり飲めないならグラスでオススメを頼めばいいし、ボトルで頼むのなら予算と赤・白ぐらいを伝えれば十分です。ワインについては別項目でまたキチンと説明します。。

<予算と店のランク>

フランス料理と聞くとなれない人はお硬いイメージがどうしても付きまといますが、我々日本人が料亭で毎日食事を取らないようにフランスでもキチンと普通の日に訪れるレストランとハレの日に訪れるレストランは区別されています。

一般的に日常用レストランの事をビストロ、高級レストランの事をグランメゾンといいます。予算は食事だけならビストロで昼3000円~、夜5000円~。グランメゾンは昼1万円~、夜3万円~、と思っておいて下さい。

<マナー>

イタリア料理とほぼ同様です。沢山食器が置かれているなら最外側から使い始める。もし食器を落としてしまっても自分では拾わず、サービスの人に伝えて交換してもらう。乾杯の時にワイングラスをチンと鳴らさない(割れます)

ビストロは自由な格好で大丈夫ですが、グランメゾンではほぼ間違いなく服装指定があります。男性はジャケット着用。女性はワンピースが良いでしょう。イタリア料理編でも書きましたが、くれぐれも男性は暑くても店内でジャケットを脱がないように。ジャケットの下は下着だというのが欧州での常識です。日本人には理解し難い概念ではありますが郷に入れば郷に従え、です。

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