採用試験の面接がうまくいきません。どうすればいいでしょうか~高須賀の人生相談~

今回は採用試験の面接関連のお話です。

就活とかの面接の切り口がわからない人にも参考になりそうな事が書ければいいな、と思います。ではいってみましょう。

~相談文~

20歳代女性 非正規で養護教諭をしています。


県の教員採用試験に3年連続で個人面接で不合格、今夏で4回目のチャレンジです。
不合格の原因は色々あるかと思いますが、その一つに自己アピールが下手だと感じています。
誰にも負けないアピールポイントが無いことが一番の問題点かもしれませんが、アドバイスをいただけたらと思います。よろしくお願いします。


経歴としては、
情報社会学系の大学を卒業後、新卒でIT系の民間企業に就職しましたが、教員になりたい思いを捨てきれず早期退職しました。その後、短大に入学し直し養護教諭の免許を取得しました。
非正規で養護教諭として働き、2年ほど経ちます。

自己アピールのネタですが、
1.情報の資格(応用情報、MOS)を書き、現場でも生徒の実態を分析し、指導につなげた経験
→去年夏に面接で触れてくれたが、良いのか悪いのか分からなかった。説明も上手くできなかった。

2.大学は成績こそ首席で卒業した(高須賀さんは以前初対面でアピールするのはいかがかと言っていましたね)が、専門的に学んだ内容がないありがちな文系学部で卒論も適当。大学で学んだことが教員につなげられない。

3.教育関係のボランティアに参加していたが、単発のものや行事の手伝いばかりでアピールには弱い。

4.7〜8人に1人で教える塾講師のアルバイトをしていたが教員にはありふれすぎている。

5.非正規の養護教諭として現在に至るまで非正規として勤務中。運良く途切れず続いているが、今に至るまで大きな成果が出せていない。
6.中学帰宅部。高校は音楽系同好会(役職なし)。文化祭実行委員。一応リーダー的立ち位置もしていたが、まとめられず失敗している。大学は音楽サークルに2年まで所属。

になります。


以下高須賀の回答

面接ネタですか。いやはや、実は僕も人を採用する側になってようやくわかってきたのですけど、これって実際に採用する立場にならないと、どういう人に高感度が持てるかがわからないのですよね。


というわけで面接の傾向と対策をいってみましょう。


大雑把にわけると、採用試験には二種類のものが存在します。一つが新卒時のもの、もう1つが技能や経歴をウリにして自分の職歴をあげていく転職タイプのものです。


この2つは似ているようで全く性質の異なるものです。わかりやすいので、まず自分の職歴をあげていく転職タイプの面接について説明しましょう。


このタイプの面接では、徹底してあなたが何ができるのかについて聞かれます。例えば、前職でM&Aの経験をたくさん積んだとしたら、その経験を武器にして、M&Aを新規事業としてやりたがっている会社に自分を売り込んだりするわけです。


この手の転職は相手の求めるものと自分がウリにする部分が非常にわかりやすく可視化されています。だからお互い、ほとんど無駄のない形で淡々と転職面接が進みます。


一方、新卒時にやる採用面接はこれと全く性質が異なります。まずはじめに言い切ってしまいますが、この手の採用試験で自分の優秀さをアピールするのは自殺行為にも等しいと言えるでしょう。


はっきり言って新卒で入ってくる事を希望する人が自分の有能さを証明しようとするのは滑稽以外の何物でもありません。


職歴を上げてくタイプの面接では、自分の優秀さをアピールするのは最低限のルールですが、新卒では逆にこれは自殺行為になるわけです。どうしてこんな事になるのでしょうか?それは採用試験の本質を考えるとわかりやすいかと思います。


まず会社というものの定義から初めますが、あれは一種の職業ギルドです。マサイ族のような部族の集団といっても過言ではない。


新卒というのは、その職業ギルド(もしくは部族)に入る事を希望する”何もできない人”です。


じゃあギルド側がそういう”何もできない人”に何を期待するのかというと、「この人、本当に私達の仲間として、周囲の和を乱さずに、上手くやれるのかな?」という事に尽きます。


例えばあなたが日本人を辞めて、マサイ族になりたいと希望したとしましょう。その時、もしマサイ族の酋長に

「マサイ族になるけど、あなたの部族の衣装は着たくないし、部族の掟も守りたくない」

と言ったとしたら、マサイ族の酋長は果たしてあなたを部族の一員として受け入れてくれると思うでしょうか?まあまず受け入れてはもらえません。


「なんでマサイ族の話をしてるんだよ。私が聞きたいのは養護教諭になる為の方法だ」とそろそろしびれを切らされるかもしれませんが、これを理解する事が面接試験においては大変に大切なのです。


つまり採用試験というのは、部族に入る為のイニシエーションみたいなものなのです。

「養護教諭というギルドの下っ端として、組織に忠誠を誓えますか?」

という事を、お上品に”面接”という形で問うてくるのが、新卒の採用試験の本質なのです。


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医者。食事本を執筆中。人生相談はいったん停止中です。