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STEMとコンピュータ教育の論文「Cultivating Interest and Competencies in Computing」の輪読会 第1回 概要

未踏をずっとやってて、今はGoogleのコンピュータ・サイエンス教育をやってるっぽい鵜飼さんが、この論文が面白いから章ごとに和訳して発表する輪読会をやろう、という呼びかけをfacebookでしていた。

「コンピュータ教育について批判的に検証する」というテーマの論文で、218ページに渡ってとても真面目に、身も蓋もなく書いてあるようだ。
僕はコンピュータサイエンスは好きだし、メイカー教育としてメイカーとコンピュータ教育は近い関係にあり、教育は専門じゃないけど、ちょっと近い分野にある。
僕の活動範囲は東南アジアと中国なので、アメリカや日本の事情はそこまでわかってないこともあり、こういう企画に集まる人達も面白そうだし、参加することにした。

参加者自己紹介

今回は最初なので、自己紹介スライドでの説明が続く。
言い出しっぺの鵜飼さん、CoderDojo Japanの安川さん、Scratchの倉本さんは知り合いだけど、他の10人ぐらいはどっちかと言うと教育がバックグラウンドで、どこかのイベントで何度かは会ったかな?ぐらいの感じ。
-アジアや中国→2-3人いた
-経済やstartup→2-3人いた?
-メイカー系→半分~三分の一ぐらい?
みたいな感じで、他流試合多そうで勉強になりそうだ。

「新しい教育に興味がある、教育関係の研究者」が多そうな印象を受けた。この論文を書いている人と似たバックグラウンドなのかもしれない。

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ファシリテーションの鵜飼さんがすごい。いい感じでテンションをあげたりとか、気軽に発言できる雰囲気を作ったりとか、色々参考になる。

一人2-3分の自己紹介なので、「まあいろいろな人がいるなあ」の感じ。
いつもと違ってエンジニアじゃない人のほうが多いので、先に理想形や観念が来そうな人多そうで、コミュニケーションちょっと気をつけなきゃなあ、みたいな気もしつつ自己紹介を聴いていた。

内容紹介とリアルタイムの感想

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JAMBOARDという面白いツールを使う。PPTみたいなものだけど、リアルタイムで共有される付箋が貼れる。すごいおもしろい。

PPTの画面共有と違って、先を勝手に読んだりもできるし、ページごとに質問を貼ったりもできるので、テーマが合わないときに置き去りにされない。自分でも一回これ使ったイベントをやってみたい。
付箋に名前がでないのも良い気がする

ディスカッション:日本でのURGs(要は損してる人)を考慮したSTEMってあるの?

日本のURGs?
 -親がやる気ない家庭
 -女性
 -地方
 あたりという声が多かった


なんとなくの感想:

ジェンダー、女の子という言葉が色々きかれるけど、僕の周り(東南アジア周りとか)だとカネ持ってるかどうか、勉強する家に生まれたかどうかのほうが男女差より気にしてる人多そう。
別にそれが良いか悪いわけではなくて、なるほど、そういう違いがあるのか、ぐらい

一番重要な感想は、「話題にされてることの多くが、あんまり考えたことないし、知らない分野の話」だなあと。
で、僕は知らない分野のことを考えるのが苦手でなんでも知ってる分野に持ち込みがちなんだけど、そこはなんかいい修行になりそうなので、次回以降は意図的に発言数を落としつつ効果的な事を言うようにしたほうがいいのかもしれない

今後のふわっとした問題意識:

香港とかシンガポールだと、「話をでかくして他人を巻き込む」(youtubeでバズらせるとか)までもコンピュータ思考の一部なんだけど、アメリカだとどうなの?

デキる子むけとデキない子むけってどうやるといいのかな?
 -混ぜたほうが良い派と分ける派あり

「ムリヤリでも手を付けて、やってるうちに面白くなってくる」(ジョギングとかそうです)みたいなのの効率化はどうやればいいかなあ
 -ライザップとかそういう仕組
 -コンサルもだいたいそう

「子供に早いうちにお金を儲けさせる」(補助金獲得とか)はとても有効だと思うけど、どう導入すればいいかなあ?
 ・ヘタにやると少年サロン教祖みたいな世の中ナメた人に育ちそう
 ・そもそもお金儲けが好きな人でこの分野の人があんまり多くない

なんとなく、明確な定義と正解があるものは、機械のほうが得意だからムーアの法則で価値が暴落して、ふわっとした人によって違う、言葉で表現はできないけどまあまあ共有はできる、「ヤル気」「モメンタム」みたいなものが教育のテーマになりつつあるように思っている。
スタートアップのCEOはそういうものを持ってるし、ゼミや徒弟制度みたいなものである程度は伝達可能で、でも本読むだけだと身につかない、みたいなもの。

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