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Chapter 3 How Learning Happens In Authentic Experiences For Computing イケてる体験はコンピュータ教育に何を生むのか


本筋と関係ないけどシェアされたビデオの感想

事前に紹介されたビデオ。
アメリカ育ちの日本人が、なんで90年代以降の日本がシリコンバレーみたいにならないのか?的なことを調べることになっているビデオ。

冒頭でこのスピーカーが「私はアメリカ育ちでシリコンバレーのことはよく知っているが、日本のことはよく知らない」と発言しているが、
ビデオの内容は彼女の偏見そのままに「日本は引っ込み思案で鎖国してたし、戦争負けてから急成長してGDP一人あたり世界一になって携帯や半導体などで世界一になったけど、20世紀になってからFAANGみたいな会社が出てこない。
自分の予想では、
1.コンビニなどの揃ったインフラと行儀の良い国民性、労働と給与が連動しない国民性がシリコンバレーみたいなイノベーションを産まない
2.ソフトウェアに対して、ハードウェアよりも劣位にあるようなカルチャーがある
3.最近はメルカリみたいに時価総額がデカイ会社がでてきたのはいいですね
4.世界をもっと見たほうが良いよ
5.異能vationみたいなことがあるのはいいですね

僕の感想は
アメリカ育ちでシリコンバレー信者の若者が、自らの偏見を助長するような要素を集めて喋ってるだけなのでは?
Pixivもチームラボ触れずに「時価総額が高いメルカリが偉い」ってアホか
さっさとアリババやテンセントに時価総額で負けてほしいなあ
(あと、アメリカ育ちの人間が"日本の半導体が滅びたのはなんで?"っていうのは醜悪andバカだとおもう)

中国がアメリカのマネをするのは勝手で、かなり上手に真似できてると思うけど、どうも日本はそっち側に行きそうでいかない。それが良いことなのか悪いことなのかは僕もよくわかんないけど、シリコンバレー=世界=グローバルって単純すぎないか、と思った。特にテーマが教育なら。

世界はもっと複雑になる(米日中の三極になる)だろうし、英語=グローバルという価値観は変わっていくんじゃないかなあ

Chapter 3 How Learning Happens In Authentic Experiences For Computing イケてる体験はコンピュータ教育に何を生むのか

コンピューティングへの興味・能力
若いころの経験・出会った人々の影響のおかげ
Formal・Informal

コンピューティングを学びと成長するフレームワークを紹介する
(Framework for Learning and Development)
Influences(影響)を理解する
Influenceを受け入れる

前回の第2章とかなりカブる内容で、コンピュータ教育について内部的な同期・リワード、外部的な同期・リワードについて説明している。
その2つは試合に勝つ経験(内部)と表彰(外部)みたいにセットではある。
それをどうやってある程度汎用的なフレームワークに落とし込めるかがキモ(なのだが、このペーパーには特に答えはない)

個人的な同期がAuthenticを生むとか、環境の良さがAuthenticを生むとか、これまでの教育テーマの枠にあまり入らないものを拾い上げよう、というのがこのペーパーの面白いところ

イケてる達人たちのコミュニティに混ぜることによって、「自分が特別だ」という感覚が育まれてイケる
なので、学習はなるべくコミュニティベースでやったほうが良い

内部的な動機でも、やる→学ぶ→進化する というエコシステムができると学べる
どうやってその回転を作れるのか

ディスカッション1:イケてる感をもたせる教育とは?

僕のチームがディスカッションしたのは
目のテストやキャリクラムがある状況の中で「Authentic Experiences」をどうやって増やすことができるのだろうか?という質問。回答は

-様々な評価軸を導入して、今劣位にある人もイケてる感、エコシステムを作れるところがあるといい
-シンガポールでは学校の勉強が苦手な人に別の選択肢(若い年代からインターンとか)を与えていて、一定の成果を出している
-今の学校/先生の持っているリソースで対応するのは難しそう
-教科書やカリキュラムそのものももっとAsu
-「できない」と「やりたくない」は別なので、「やりたくない」問題には別の対応が必要そう
プログラミングのテストはどんな?イギリスでは実技もあったけど、大変だったから廃止。作ったものをまとめるペーパーを書くのがメイン。情報Ⅰはペーパーテスト。
ペーパーテストが得意な人は基本ペーパーテストが得意。それ以外の子にやる気を出してもらいたい。やりたくない子と、できない子…
条件を教えてscaffoldingを作ったら、あとはそれを応用する自分のやりたいことをやるようにする。スーパーマリオみたいな、最初難しい技を教えてScaffoldingして、その後挑戦してもらう。
授業の中では評価されていない子が実はプログラミングで活躍する子を見かける。
別々の問題を適応することで、みんながそれぞれ得意なようにできたらいいね。
Khan Academyとかcode academyとかprogateで個人の進み具合に合わせてできたらいいな。先生が一斉に教えると待たなきゃいけないから時間が無駄になる。
シンガポールでは、勉強ができない子を、高校からインターンさせる。やる気が出て、成果が上げている。お客さんを目の前にするから、まさにauthentic。
情報以外にも、物理化学を教えるときに、知識を覚えるだけでなく、実社会での応用が少しでも言及されたら改善される気がする。
メンターシステムがもっと導入されたらいいな。

第4章:Authentic Experiences for Computing: Reviewing the Impact
AuthenticなComputing体験:効果検証

この章は、様々なComputing教育(ロボコンとか)をやったことが、何かのコンピュータずき度を上げた相関がある、という(ただしここ2-3年の発表ばっかりだし、教育を統計で扱うにしては怪しすぎる。

ロボコンとかコンピュータサイエンス特進コースみたいに、そもそも勢いがついた子がいくカリキュラムはすごい効果があるが、それは「限られてる」というのが一つの原動力な気がするので、そこは小泉進次郎論法な気がする
(逆に、「コンピュータ・サイエンスコースに行かなかった子はコンピュータが好きにならないという相関がある」というデータもあったけどおんなじだ)

ディスカッション2:子供の能力を図る指標/学校にお金を回すのは?

ディスカッションテーマは2つ。
子どもたちの能力を測るには?

(高須) 子どもたちの能力を測る指標は年収一択。中央値をしっかり出して、外れ値が大きく影響しないようにする。シンガポールは学部学科全部年収を出している。

(鵜飼)長期的なインジケータになるので、改善のサイクルがなかなか回りにくくならないか?

(高須)小学校でかねかねいうのは良くないという認識がある。

(高須)高校生くらいから大人扱いしてインターンとか働けるようにしたほうがいいのかも。とはいえ、日本ではお金お金いわないほうがいいかも。

(くらもと)みんなオタクになったほうがいい?

(高須)すごい勉強できる人は勉強したほうがいい。

(鵜飼)他の言語を喋れるとか、なにか自分の市場価値を意識して上げることが大事かも。
ただ、これだとやっぱりフィードバックループが回らないし、長期的にしか測れない。

「実践しました」を超えてその効果を短期的に、長期的に測るコンピュータサイエンス教育の研究を日本で増やすにはどうすればいいでしょうか?

(鵜飼)国際的に活躍をするCS Ed研究家を増やしたほうがいいと思っている。
(高須)教育にお金をつけるにはどうしたらいいんだろう?
(鵜飼)ちゃんと効果を見える化する必要がありそう。他の国でもできてないけど。

(鵜飼)未来に向けた投資をするのが大事
   →それは未来のほうがいまより経済がデカくなってないとダメなので、中国やアメリカみたいにお金を社会に供給しまくるしかない

(高須)ムーンショットとかもやらないよりいいけど、もっと全体にお金をつけるべき。


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