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〈Anything Could Be Here〉 フィアデルフィア拠点、新興の7人組のコレクティヴ

Odd FutureやBROCKHAMPTON、NiNE8、Raised By The Internetのように世界中では、さまざまな新しいコレクティヴが出てきてるな〜と思います。今日はそんな中でも個人的に注目している新興コレクティヴの〈Anything Could Be Here〉を紹介しようかなと。

〈Anything Could Be Here〉とは

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アメリカのフィラデルフィアにあるテンプル大学の周辺のアートに関わっている人たちによって結成されたコレクティヴが〈Anything Could Be Here〉。彼らはunderscoresやKnapsackといったアーティストとも関わりがあるというのが面白いです。MVの撮影からアー写まで自分たちで手掛けてます。

メンバーは、patchymateやRyan Leahan、そしてコレクティヴの中心人物であるabbot。この3人が主にコレクティヴから楽曲をリリースしています。
その他ビデオグラファー/ディレクターのMNDLSS、フォトグラファーのNooj、クリエイティブ/ブランディングのWill、クリエイティブ/アシスタント・ビデオプロデューサーWyatt、全員で7人組のコレクティヴです。
それぞれ個々でアーティスト活動しており、お互い話したりとかはしていたけど、特に一緒に何かをやるということはなかったとのこと。その後、abbotが中心になってみんなを集めたとのことですが、〈Anything Could Be Here〉の活動が本格化したのは2020年から。
Instagramにも記載されているが、"I’ll move it for you"というのをテーマに掲げ活動してますが、コレクティヴ名の意味同様にどんな意味が含まれているか明かしてはいません。

主要メンバー

patchymate

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patchymateはメンバーの中で一番透き通るような淡いポップサウンドを奏でています。21歳であり彼は、8歳から音楽に触れ始め、自身で作曲やプロデュースなど学んでいったとのこと。
音楽性は、現行のHyperpopの文脈にも当てはまりながらも、ベッドルーム・ポップやインディー、フォーク、エモ、EDMなど多くの要素を織り交ぜ、煌びやかで澄み切ったサウンドが特徴です。先日新作『Aibian』をリリースしたばかり。

Ryan Leahan

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Spotifyでは20万リスナーほど常時いる、Ryan Leahan。22歳の彼は、今までに2作のアルバムをリリースし、2019年に発表した『Platinum Green』収録の "My Little"がスマッシュヒットを記録。彼も独学で音楽を学び、現在に至ります。
甘美でハリのあるフロウや、メロウな歌声など楽曲によって声色を変えてくるのが魅力です。最近の楽曲は主にパンクやエモ、ロックなどを感じられるサウンドが多いですが、インディーR&Bソングやアコースティックな曲まで手広く制作しているのも特徴です。

abbot

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正直abbotの情報が一番少なかったです…。彼も多くのジャンルから影響を受けたようで、特にラップ、パンク、インディー・ロックに加えて、EDMも聴いて育ったらしい。その色が濃くみられるのがabbotのデビューアルバム『HD』です。このアルバムを聴くと彼の驚異的な才能に触れられると思います。
彼が作り上げるビートは他の2人に比べてビートが少し重いなと感じます。Pendulum的なドラムンベースや2 step的なリズム要素も取り入れ、その豊富さには驚きます。

〈Anything Could Be Here〉の魅力

今まで紹介したように彼らの音楽はマジでかっこいい。
貼り付けたMVもマジでクールだと思いますが、時たまダサかっこいいMVを作り上げるのも彼らの魅力であることを触れておきたいです。

このMVとかはかなり初期に公開されたというのもありますが、なかなかダサさを醸し出しています(笑)完璧彼らの計算された演出だと思いますが、バンド演奏のちゃっちい部分とかJourneyの"Separate Ways"を想起せざるおえません(笑)

ダサいというか本当にそれを通り越してかっこいいと感じるほど。マジでこういうテイスト大好物です。
そういうお茶目な部分もあるのが〈Anything Could Be Here〉の魅力だと思います。

最後に彼らのインタビューが公開されているのですが、その中で「あなたたちのジャンルを表すなら?」という質問で、patchymateが「友達と"Laptop Rock"という面白い言葉を考えていました」と答えていたのがとても印象的でした。


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