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中国人の「日本:昭和っぽい」の言葉に、日本人は危機感を抱かないといけないのでしょう。『いま中国人は中国をこう見る』

『いま中国人は中国をこう見る』は、中国人による中国の現状を伝えるビジネス書です。

「海外との接点の有無:中国人の考え方や視野に大きな影響を与えている」「多くの中国人がコロナを抑え込むことで、自信がついた」「博士課程まで進んだ人は、中国には戻りません」など、中国の現状を中国人の視点で教えてくれます。

特に「Z世代の中国の若者:昭和ブームが巻き起こっている」は、日本のアニメやドラマを通して、LPレコード・アイドル風の衣装・コスプレ撮影・居酒屋にハマっていることがわかります。

さらに中国のセンター試験である高考で簡単に外国語科目の高得点が取れるので、「日本語」を選択する人も増えています。

ただ「日本での生活は、すべてが昭和っぽい」とのコメントがあるように、日本が停滞し、中国が最先端を走っている現実も知らしめられます。

日本人は、国外を見る習慣をつけないと、周回遅れどころか、発展途上国並みに置いてきぼりを食らってしまうでしょう。

 

「タイピン:寝そべる/質素な生活を送る低意欲、低欲望のライフスタイル」「今では日本製品も彼らの選択肢の1つでしかない」「同じ中国人でも、情報源がまったく違う人とは、価値観の共有はほとんど不可能」などを通して、中国との格差が進んでいる日本の現状が学べます。

特に「中国では何でもトップダウンで、上が決めないと物事が進まない」は、大企業ですら日本の中小企業レベルの管理体制しか構築できていないことを示しています。

だから中国の従業員は、「我慢できる範囲内ならば、仕方がないと思ってあきらめるしかない」と、人事権を有する人には何も言えないのです。

「貧しい:おとなしい/成り金:上から目線/豊か:自然体」と、豊かさにも段階がありますが、中国はまだ成り金です。

中国を見るときは、客観的な状況を鑑みて、判断した方がいいかもしれません。

 

#いま中国人は中国をこう見る #日経プレミアシリーズ #中島恵 #日本経済新聞出版

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