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繰上返済は損! 住宅ローンは長く借りるほうが儲かるって本当?

どうも、モゲ澤です! すでに住宅ローンを組んでいる方なら、手元の現金に余裕ができたとき「繰上返済でもしようか」と一度は考えると思います。周りにも「繰上返済してローンを完済した!」なんて人もいるかもしれませんね。

ただ、住宅ローンの繰上返済は結果的に損になってしまうと考えていますこれは住宅ローンをこれから借りる方にも知っておいてもらいたい重要な事実なので、「どういうことなの?」と疑問に思ったらぜひこのnoteを読んでみてくださいね。

繰上返済を「しないメリット」にも要注目!

繰上返済に次のようなメリットがあることは確かです。

住宅ローンを繰上返済するメリット

これらのメリットを否定するつもりはありません。ただ、その一方で「住宅ローンを借り続けるメリット」もあるのです。それも理解して、総合的に判断してほしいというのが私の考えです。

住宅ローンを借り続けるメリットは大きく2つあります。

住宅ローンを借り続けるメリット

1つ目は、住宅ローンはリターンがプラスと言える商品であること。借金なのにリターンがプラスになる理由は、①税控除(住宅ローン控除)が大きいこと、②日銀の金融政策と銀行間の激しい競争により低金利となっていること、③団信の保障内容が充実していることがあります。

2つ目は、「Cash is King」(現金は王様)という格言があるように、資金を手元に確保しておくメリットがあること。現金は家計を守るための生命線であり、資産運用にまわしてリターンを得る選択肢もあります。

税控除と団信のメリットは金利コストを上回る

1つ目の「リターンがプラス」ということについて数字でみていきましょう!

  • 借入金額:3,000万円

  • 変動金利:0.45%

  • 返済期間:35年

この条件のローンにかかる主な費用がいくらになるか、表にまとめてみました。金利コストと事務手数料をあわせたトータルコストは約310万円です。

3,000万円の住宅ローンにかかるトータルコスト

一方で、住宅ローンから得られる経済的メリットも計算してみました。メリットには税控除(住宅ローン控除)と団信(団体信用生命保険)の2つがあり、トータルリターンは約510万円です。

3,000万円の住宅ローンから得られる経済的メリット

内訳は、はじめの13年間での住宅ローン控除が合計約250万円分。団信によって浮かせることができる35年間の生命保険(死亡保険金額1,500万円)の保険料に相当する約260万円分です。

住宅ローン控除の詳しい計算方法はここでは省略しますが、新築物件などの条件を満たせば、13年間の住宅ローン控除の総額は約250万円になります。団信は死亡・高度障害の際に住宅ローンの残債がゼロになる生命保険です。残債は当初の3,000万円からゼロまで徐々に減っていきますので、間を取って1,500万円の生命保険に置き換えてその経済的メリットを計算※しました。
※ライフネット生命さんのシミュレーターを使い、生命保険料を算出しました。

ここまでをまとめると、トータルリターンが510万円に対してトータルコストは310万円。借り続ける経済的メリットが200万円分大きいということになります。

住宅ローンはメリットが200万円分も大きい

このように住宅ローンは「借金であるけれどもトータルのリターンがプラス」という珍しい状態になっていることを知っていただければと思います。

将来の支出や資産運用も総合して得になるかも考えよう

2つ目の「Cash is King」についてですが、家計にとっての現金は不可欠なものです(人間にとっての酸素のようなイメージですね!)。

いまは手元資金に余裕があっても、将来には教育資金、リフォーム資金といったまとまった資金が必要となることもあります。教育資金・リフォーム資金の金利は2~3%が多く、そうなると低金利の住宅ローンを繰上返済せず、資金をそのまま持っておくほうが有利です。

また、冒頭にも書いたとおり、資産運用に回せるのも大きなメリットです。たとえば、返済期間20年・500万円の残債が残っている場合、それを繰上返済した場合と年率2%の資産運用に回した場合を比較してみました。

500万円の手元資金を繰上返済した場合と投資した場合の比較

繰上返済で節約できる金利と、資産運用のリターンの差は86万円。これは運用に回したほうが得ですね。以前のnoteでも書きましたが、年率2%の運用は難しいものではありません。

個人的には、現金に余裕ができたら、繰上返済よりメリットの大きい活用方法(投資など)を選んだほうが良いと考えています。もちろん、繰上返済しなかった分を浪費してしまっては意味がないので、その点は要注意ですけどね!

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