ページ薬局ロゴタイプ下

薬剤師、なぜ「本屋」をしたいのか?

毎週どこかの本屋に必ず足を運ぶようにして5年以上が経ちました。

昔から飽き性で、何をやっても続かなかったのにこんなにもずっと本屋に通っているのが自分でも不思議です。

幼少期から本を読んでいた「本の虫」とか「生粋の本好き」とまでは決して言えないので、余計にそう思います。


ところであなたは、本屋を取り巻く環境がどのようになっているかご存知でしょうか?

活字離れ、インターネットの普及、電子書籍の登場。

特にインターネットは、無料で簡単に情報提供してくれるだけでなく、オンラインでの書籍の販売にも寄与し、書店経営に大きく影響を与えています。

出版のピークは1990年代、それから現在まで右肩下がりが続き、書店の数もそれに呼応するかのように減少の一途を辿っています。

今や誰もが、「本なんてもう売れる時代じゃない」と思っていることでしょう。

「本屋さんが減ってほしくない」

薬剤師なのになぜ自分で「本屋」をしたいのか、背景としては単純に本屋さんが減っていくのが残念だと思ったからです。

色々考えるうちに、ついには自分でやりたいと思い始めました。


書店は町の情報インフラとして、なくてはならない存在だと思います。

書店に行って買う本には、すでに目ぼしがついている本もあれば、表紙や帯が目に留まってつい買ってしまう本もあります。


目ぼしがついている本、すなわち買おうと決めていた本は、ネットでも本屋でも大きく変わりはありません。

しかし、「表紙や帯が目に留まってつい買ってしまう本」は、ネット上よりも、リアル書店でこそ起こりうるのではないでしょうか。

「本との偶然の出会い」

このようにたまたま手に取った、いわば「偶然の出会い」を生み出してくれるのは「出会いの場」があるからであって、だからこそ本屋さんは必要な存在だ、そんな風にも思うわけです。


私が本屋さんに行く時は、買う本が決まっていないのがほとんどです。

店内に入って一通り歩いて回り、気になった本を購入する。

そうして思いがけず知り得た本は、自分に新たな気づきや価値観をもたらしてくれたり、自分の幅を広げてくれます。

「本当にやりたいことでチャレンジしたい」

書店開業したい理由としては、自分がやりたいことだと感じたからとの理由もあります。


「本」に関わる仕事をしたい!と本格的に思うようになったのは2019年の6月頃。

薬剤師以外のことで挑戦したいとの気持ちが高まり、自分の価値観を改めて振り返った時に、「本」というキーワードが浮かび上がってきました。


それからは、「本」や「本屋」のことを調べたり、有名な書店を突撃訪問して話を聞いたり、さらには本屋経営の講座を受講したり。

画像1

知識が増えるにつれ、さらに関心も膨らんでいきました。

そして本屋が減っている現状を知り、自分にもできることがないか、と度々考えるようになったのです。


以上、私が薬剤師なのに「本屋」をしたいと思っている理由です。

したいと口にするだけなら容易く、書店経営の困難さは先ほども触れた通りで、業界外の素人が安易に手を出すものではない、と調べれば調べるほど痛感させられました。


そこで思い付いたのが、自分の領域である薬局と本屋を掛け合わせる、「薬局×本屋」


薬局としても、本屋としても機能する、融合させた店舗を運営してみたい。

出店を視野に入れてから、こんな話があっていいのかと思うほど、とんとん拍子に進み、2020年6月にはオープンを予定しています。

画像2

薬局に本を置くことで偶然の出会いを提供できる、そんな店舗を目指して準備を進めていこうと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?