書店員が勤務中に本を読むのは仕事になる?
薬局×本屋「ページ薬局」のスタッフは、薬剤師と調剤事務で構成されています。
調剤事務の募集の際、書店員経験をお持ちの方々にもご応募いただきましたが選考した結果採用には至らず、全員未経験というメンバーでスタートを切りました。
書店員経験のない、薬剤師兼経営者の私が少しモヤモヤしているのが「勤務中に本を読むのは業務になるのか?」ということです。
薬剤師や調剤事務がメインとはいえど、本屋としても機能していることからうちのスタッフは「書店員」ともいえると思います。
書店員というのは当たり前ですが、本屋さんで働く人のことであって、本屋さんというのは本を売るのが仕事なわけで、本を売るには本のことを知っておいたほうが圧倒的にいいはずです。
お店の商品を知らないのにモノを売るより、そのモノの説明や紹介ができたほうがはるかにいいと思います。
しかし、新刊書籍は毎日山のように発刊され、本を知るとはいっても到底追いつきません。
それどころか当店のような薬局との掛け算でなくても、書店員の方には清掃、仕入れや陳列、返品、会計、閉め作業といった様々な業務があります。
なのに、上のような「書店員だったら本のことを知っておいた方がいい」という理想論がまかり通るのか、それならば業務中の手の空いた時間帯に本を読んで少しでも本のことを知ってもらうのも一つではないか、と考えるようになりました。
仕事中に本を読む
そうはいっても、「本を読む」という行為自体が業務にあたるのか、これは悩ましい問題です。
自分の仕事は全部片付けたから、といってお客さんの来ない時間帯にレジ前に座って本に没頭している書店員さんは仕事をしていることになるのか、と問われたらあなたはどう感じますか?
経営者の立場からすると、いくら暇な時間だといっても読書をしていると複雑な気持ちになると思います。
かといって、「自分のお店の商品」である本を知るために読書してください、と会社側から頼むならそれは「仕事」の範囲に入るような気もします。
だとすると、お店の商品を知るのに本を読んでいる、と捉えれば決して悪いことではなく、むしろ熱心に仕事をしていると取れるのかもしれません。
ここまで綴ってどちらがいいのか、自分の中で明確な答えは出ていません。
けれどもページ薬局のスタッフには「本を扱うことを楽しんでほしい」、と毎月のミーティングで必ず伝えている分、差し支えない範囲で本に触れてもらうのもいいのかな、と個人的には考えています。
線引きも難しいのですが、これからも本屋さんに話を伺いながら色々と学び、ページ薬局を切り盛りしていこうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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