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本屋に行けばやりたいことが見つかる?

やりたいことを見つけるには本屋に行くべきだとの内容を度々見かけます。

先日読んだ「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方」の中でも、本屋に行くのを推奨されている箇所を発見しました。

 今あまり家に本がないという場合は、ぜひ書店に行ってみてください。色んな本が置いてある、できるだけ大きな書店がオススメです。
 僕のクライアントからも「嘘だと思って書店に行ってみたら、本当に好きなことが見つかりました!」という声をいただいています。それくらい書店は強力です。
*本書156ページより引用

本屋さんでの、意図していなかった本との出会いは多くの方が経験しています。

私も週に一度はどこかの本屋さんに足を運び、買おうと思ってもいなかった本との出会いが何度もありました。

本との偶然の出会い。

これがリアル書店ならではの価値だとも感じています。


しかし最近ある書籍を読み、果たしてこれら全てを「偶然」と言ってよいのかとも疑問を覚えました。

潜在的な欲求を引き出してくれる?

「パンデミック下の書店と教室」という、神戸大学大学院小笠原教授とジュンク堂難波店福嶋店長共著の書籍にこんな一節がありました。

言語化できる人の欲望は限られていて、一割にも満たないのではないかと言うのです。書店に並ぶ本の表紙や背表紙のタイトル、そして手に取って開き、目次やまえがきの言葉を見たとき、あたらめて(またはじめて)自分の欲望がわかるというわけです。
*本書173ページより引用

元々は書籍「なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか」の、リアルな本屋があるべき理由から展開した文章です。

要するに表出した欲望は割合として少なく、本との出会いによって潜在的な欲望が顕在化する、とも取れそうだと感じました。


ならばリアル書店での本との出会いは、自分の潜在意識を引き出してくれているのであって、全部が「偶然」なのかどうかというと解釈が難しく思えてきました。


待ち合わせまでの時間潰しにフラッと本屋さんに立ち寄り、そこで目を奪われた本との出会いはいかにも「偶然」です。

しかし、自己理解のためという名目で書店を訪れて、普段接さない分野の本を手に取ったのを果たして「偶然」に含むのでしょうか。


論点が少しずれましたが、書店を訪れて店内を回り、いつもなら買わないような本を購入したくなったのであれば、それは潜在的な欲望の表れと言えるのかもしません。


幅広い分野の情報に一挙に触れることができるリアル書店。

やりたいことを探したいと感じているなら本と出会いに、本屋さんを訪れてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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