ビジネスの観点から見た今後の欅坂と研修生の配属

明日2月16日に研修生の配属が発表されることになりました。
このタイミングで、今後の欅坂の方向性とそれに基づく研修生の配属について考察してみたいと思います。
当たっているか外れているは明日の夜にはわかりますので、外れていたら盛大にバカにしていただけたらと思っています。

今の欅坂のポジションは?
では、まず今の欅坂のポジションをいくつかの観点から見てみたいと思います。

楽曲の順位はどうでしょうか?
ビルボードでの直近の楽曲順位から見てみたいと思います。

(1)ビルボードの2019年順位
   欅坂  黒い羊              14位
   乃木坂 夜明けまで強がらなくてもいい   19位
   AKB サステナブル           47位
   日向坂 こんなに好きになっちゃっていいの 51位
   詳細は以下のビルボードジャパンのサイトをご覧ください。
   http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=hot100_year&year=2019

欅坂強いですね。ビルボードは握手会販売枚数をあまりカウントしないようにしているので、純粋な楽曲の人気が反映されていると思います。

動員力はどうでしょうか?
では、ライブでどれだけ人を集めることができるのかという観点ではどうでしょうか?日経エンタテイメントの順位から見てみたいと思います。

(2)2019年のコンサート動員力
   乃木坂  6位(60万7千人/17公演)
   欅坂     26位(35万8千人/25公演)   
   AKB  圏外
   日向坂  圏外
   詳細は以下の日経エンタテイメントのサイトをご覧ください。
   https://style.nikkei.com/article/DGXMZO52911370T01C19A2000000/

欅坂は、ドームを成功させるなど、動員力は高いですね。ただ、夏の全ツでは平手欠席が発表されたとたんに地方公演ではチケトレに大量に出てきたことは記憶に新しいところです。ライブで活躍する平手や鈴本、佐藤が抜けてその穴を埋めることができるのかどうか不安が残ります。
乃木坂は強いですね。全国でドームなど大箱でのツアーを行っていますので、少ない公演数でも大量の人を動員しています。このあたりは地方での強さの差が出ているようにも思います。
日向坂は4月にデビューしたので、実質的に3rdシングル発売記念ワンマンライブとひなくりの計3公演しか行っていませんので仕方ないですね。
AKBについては、もはや大規模なライブは難しい状態かもしれません。ただ劇場公演は毎日のように実施されていますので、ファンの不満は少ないのかもしれませんね。

利益はどうでしょうか?
一般的には売上でカウントすることが多いですが、最終的に企業が求められるものは売上から経費を差し引いた利益です。
本来ですと、サブスクやダウンロード販売、ライブでの物販なども入るのですが何分数値がありませんので、少々乱暴ではありますがシングルCDでどれだけ利益を上げているのか計算してみました。

(3)シングルCDの利益
 AKB サステナブル          12億5千万円
 乃木坂 夜明けまで強がらなくてもいい   9億9千万円
 欅坂     黒い羊              7億6千万円
 日向坂 こんなに好きになっちゃっていいの 4億9千万円
          (①計算例による想定額を四捨五入)

ちょっとびっくりしませんか?曲の順位もライブの動員力も高くないAKBがすごい利益をあげています。実はAKBの利益の大半は握手会です。
乃木坂、日向坂も握手会の利益の方が多くなっているのです。
一方の欅坂は一般販売の方が多いのが特徴です。特定のファンだけではなく、一般の人にも受け入れられている証拠だと思います。アーティストに近いと言っても良いのかもしれません。ですが、この中にけやき坂の握手会分が含まれていることを忘れてはいけません。この時に2期生は握手会フル稼働では無かったにせよ、ひらがな減少分は大きな利益減少要因となってきます。
なお、握手会CDと一般販売CDの利益の差については、
 「ビジネスから見た平手の脱退Ⅱ」    
 https://note.com/takashi_keyaki/n/na8705c9c681a
に記載していますので、関心のある方はご覧ください。

これが、年間として見ると、以下のようになります。

(4)2019年発売シングルCDの年間利益
  AKB 23億9千万円
  乃木坂 20億円
  日向坂 14億6千万円
  欅坂      7億6千万円
 (②計算例による想定額を四捨五入)

相当な差がでましたね。
欅坂は1枚しか出していませんので当然低くなります。
AKBは2019年はたまたま2枚しか出していませんが例年は4枚出していますので、ざっくりとこの倍になるわけです。
乃木坂は例年3枚のシングルとアルバムを1枚出していますので、利益はもっと増えることになります。(アルバムはカウントしていません)
日向坂は4月デビューですので単純に比較できませんが、今のペースは年間4枚ですので、今後はもっと増えるかもしれません。
以下に、もう少し細かい計算例をあげておきます。

①直近シングルによる利益計算例(オリコン実売数ベース)
・欅坂8th      :握手分   391,394枚×1000円×90%=  352,255千円
       販売分   533,378枚×1900円×40%=  405,367千円
                                                                 合計利益    757,622千円
・日向坂3rd  :握手分   314,749枚×1000円×90%=  283,274千円
       販売分   272,564枚×1900円×40%=  207,149千円
                                                                 合計利益    490,423千円
・乃木坂24th:握手分   610,541枚×1000円×90%=  549,487千円
       販売分   583,829枚×1900円×40%=  443,710千円
                                                                合計利益     993,197千円
・AKB 56th   :握手分1,306,602枚×1000円×90%=1,175,942千円
       販売分   104,754枚×1700円×40%=    71,233千円
                                                                 合計利益 1,247,175千円
②2019年間シングルによる利益計算例(オリコン実売数ベース)
・欅坂8th            :握手分   391,394枚×1000円×90%=  352,255千円
             販売分   533,378枚×1900円×40%=  405,367千円
                                                                       合計利益    757,622千円
・日向坂1st-3rd  :握手分   848,351枚×1000円×90%=  763,516千円
             販売分   917,521枚×1900円×40%=  697,316千円
                                                                       合計利益 1,460,832千円
・乃木坂23-24th :握手分1,246,708枚×1000円×90%=1,120,037千円
                             販売分1,167,959枚×1900円×40%=   887,649千円
                                                                      合計利益  2,007,686千円
・AKB 55-56th    :握手分2,434,581枚×1000円×90%=2,191,123千円
           販売分   285,838枚×1700円×40%=  194,370千円
                                                                       合計利益 2,385,493千円

今後の欅坂の方向性はどうなるの?
あくまで私の憶測ですが、従来から言っている通り、利益確保のために握手会重視にせざるをえないと思っています。
平手友梨奈という稀代の天才パフォーマーとそのパフォーマンスを硬軟両面で支える鈴本美愉と佐藤詩織が抜けたことで、残念ながらこれまでのように楽曲とパフォーマンスでオーディエンスを魅了する形は難しいと思っています。(もちろん、並のアイドル以上にはできると思っていますが)
そうした中で、これまでのブランドをできるだけ守って既存ファンの流出をできるだけ抑えながら、握手会に来てくれるドルオタ新規を増やす難しい戦略が求められることになります。
具体的には、初期のようにパフォーマンス以外では明るく楽しくアイドルっぽく、セカアイとかセゾンのような曲が求められるのではないでしょうか。

ファンの数が減っても大丈夫なの?
これは、単純にファン一人当たりの売上の問題となります。例えば、一人で握手券を10枚買うファンが10人減ったとしたら100枚減少するわけですが、その分1人で100枚買うファンが来れば大丈夫ですし、200枚買ってくれれば握手会に来る物理的な人数は減りますのでよりコストも減るわけです。
AKBグループのメンバーはそれぞれがどれだけ大量に買う太オタを持っているかで売上が変わってくるとも言われています。そういった太オタが総選挙の時に、ここぞとばかりに投票権の束をメンバーに見せつけている光景も見たことがありました。
私個人としてはそんな風になるのは悲しいですけどね。

研修生配属はどうなるのでしょうか?
ここからは、完全に私個人による予測の世界となります。
ただ、研修生本人のモチベーションや適性など、単純に売上という観点だけでは語れない要素がありますのでとても予測は難しいものとなります。
今回はそれらを無視して、ビジネス的な観点だけから考えてみました。
(1)欅坂への配属
長濱ねる以降抜けたメンバーの補充が必要不可欠ですし、一般ファンが減少する分、握手会の数で稼ぐ必要に迫られます。また、既に選抜制を導入したことも人数を増やす上での大きな強みとなります。
利益的にどうなるのか以下に推測してみました。

③研修生増員による利益計算例(一般販売を30万枚と想定)
・欅坂9th   :握手分   316,800枚×1000円×90%=  285,120千円
 (22人)  販売分   300,000枚×1900円×40%=  228,000千円
                                                                 合計利益    513,120千円
・欅坂9th   :握手分   532,800枚×1000円×90%=  479,520千円
 (37人)  販売分   300,000枚×1900円×40%=  228,000千円
                                                                 合計利益    707,520千円

一般販売が減少する分を人数で補ってようやく従来と同じ利益を上げることができるようになるのではないでしょうか?できるだけ多くの人数が欲しいところです。
一部週刊誌の根拠の無い噂で欅希望者がいないという話しがありましたが、もし本当だったとしても、その前提となる平手一強体制は崩れてますし、むしろ今後頑張れば誰でもセンターの可能性が見えてくるので前向きに考えられるのではないでしょうか。

(2)日向坂への配属
日向坂は人数が少なく、握手が相当な負担になっていることが想定されますが、現時点では選抜制の導入がされていませんし、上り坂の今導入するメリットも少ないと思われますので、柿崎芽実と井口眞緒が抜けた補充程度だと思います。

(3)乃木坂への配属
乃木坂はすでに利益的には握手会シフトが進んでいますし、それを支える人数も十分にいますので補充は必要ないと思っています。ただ、どうしても乃木坂じゃないとイヤだという研修生がいれば配属はあり得るでしょう。

Seed & Flowerという会社から見ると、欅坂、日向坂どちらが稼いでくれてもいいわけです。ですから、この2つのグループに重点的に配分する形になるのではないかと思っています。

いかがでしたでしょうか? 個人的にはこの予想が外れてみなさんにバカと言われて笑われることを望んでいます。その方が、平手が愛して創り上げた欅の形が少しでも残るでしょうから。


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