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採用面接官必見!7つの質問から読み取る優秀な人財の見極め方

採用したい人が見つかる7つの質問&チェックポイント

採用者の視点の面接時の質問において、抑えておくべき7つのポイントをお伝えします。

目次

会社との出会いを知る質問

本気度をはかる質問

成功体験を導く質問

失敗からの経験を知る質問

特性や性格を把握する質問

リスクと向き合う質問

口下手な光る原石を見つける質問

チェックポイント

形式的な質問はしない

深掘りは“映像化”できるまでやること

“人となり”を知ることで、採用を成功させるためにはどうすべきか?
「良い人材となかなか巡り合えないです」
そんな悩みを抱えている人事担当者は少なからずいらっしゃると思います。。
もちろん、これにはさまざまな原因が考えられますが、
採用側が、すぐに実践できる対処法のひとつに「面接で“良い質問”を投げかける」があります。

良い質問とは、「優秀な人材かどうかを見極められる質問」のことです。
ともあれ、言うだけなら簡単。いざ面接となると、そんなにうまく思いつかないものです。

そこで、採用面接の良い質問について7つのポイントをお伝えします。

1会社との出会いを知り会話を広げる質問

「自社との最初の出会いはいつですか?」

採用面接で最初に投げかける質問って何でしょうか?
まず聞くのは「当社との最初の出会いはいつですか?」です。
当社のお客様として、利用しくださったことがキッカケという人は多いです。
SNS、ニュースで知ったという人もいます。
どんなきっかけだったから良いとか、早いほど良いというわけではなく、
単に接点を聞く。そうすることで入口がわかるので、相手が自社にどんなイメージを持っているのか想像しやすくなります。
そうして、少しずつ深掘りしていきます。

また、そこから入ると話を広げやすい。
たとえば、当社のホテルのレストランを利用してくださったならば、
「なぜ働きたいという考えに至ったのか?」を深掘りしていきます。
「新しいサービスだし、日本には類似したものがないからです」と答えていただいた場合、
サービスの価値を理解してくれているなと感じられる。
「私も仲間になりたいんです」と続けば、チャレンジ精神があることもわかります。
人から入社を勧められて採用面接に来た場合も同様です。勧められたとはいえ「なぜエントリーする気になったのか?」を深掘りすると、その人の働く場所に対する考え方や、新しいことへの意欲が見えてくるんです。自発的に来ていないから駄目ということは決してありません。

2、相手の本気度を確認するための質問

「自社でどんなことをしたいですか?」

意欲に関してもっと深掘りするための質問は、
「自社でどんなことをしたいですか?」
接客という業務でも、どのような接客をしたいか聞きます。

入社後のことをどのくらい考えているかがわかります。
また、この質問をすることで、どれだけその会社や部署のことを調べてきているのかという本気度がわかります。
もし、確実な情報源が得られなかったとしても、どれだけリアリティを持ってイメージしているのかを可視化できます。
求職者のイメージと実際の業務とのズレもわかるので、職種のミスマッチも防げる可能性があります。

「会社の事をよく調べているな」と感じる人ってどんな人ですか?
採用面接の前に社員と直接会って情報を得ている人がいました。
知り合いのツテをたどって会っていたんです。

こういう方は、本気度も高いですし、業務のイメージをすごく膨らませているなと感じます。

入社後の業務を具体的にイメージできていることが大事です。
自分がどうなりたいのかという“ビジョン”の有無が大事です。
それを具体的に描けているほうがいいと思っています。
ただ、一口にビジョンと言っても、「自分」「組織」「社会」のどの領域を見ているかによっても、求職者のマインドは違います。

どのくらい広い視野で考えているか、ということでしょうか?
広いほど良いというわけではないですが、
「社長になりたい」「出世したい」という“自分”ビジョンが具体的な人よりも、
「チームでこういうことがしたい」「会社でこうしたい」という“組織”ビジョンが具体的な人のほうが、
会社の持つマインドにマッチしていると思います。

一番すばらしいのは、社会ビジョンを持ちながらリアルなイメージを持てている人。
「まだ何もできていないので、この会社で具体的にこんなことをしたい」
と言ってくださると、やはり魅力的に感じますね。

ただし、見たいのはあくまでも“本気度”です。

自分ビジョンにしろ社会ビジョンにしろ、話の中に本気が見えるかどうかが重要になってきます。
若手社員に新規事業を任せること、採用面接でマインドを見るのは必須です。
意思表示できる人は、入社後に任せられることも多いですし、
その分フィードバックをもらえる機会も増えます。成長も早いです。

3、相手の特性(粘り強い、性格が素直など)を知るための質問

成功体験を聞きます。ただ、「成功体験」という単語を出すと身構えてしまいます。

「これ、成功って言っていいのか?」といった
「ご自身が人生で一番『やったな!』と思えた出来事とって何ですか?」
という言い回しにします。

このように聞くことにより、成功か否かに左右されず「やった!」という自分自身の感情を優先したエピソードが引き出せます。
と同時に、何をもって成功・成長としているのか、相手の価値観も分かります。。

 さらに、深掘りする場合は、成功までの過程は大変だったはずなので、
「具体的にどんなことをして、どんな成果を出したのか?」
は聞くべきです。
そこでようやく、相手の特性が見えてきます。

その特性は、入社後の働きぶりにも反映されますか?
もちろん採用面接で100%わかることは絶対ないんですが、
求職者がこれまで実際にやってきたことなので、業務にも高い確率で反映されます。
あと、この質問では相手の持つ「価値をアピールする力」も見ることができます。
見ず知らずの私に「すごいですね!」って言わせるほどの言語化スキルは、実はすばらしい武器です。

4メンタルの強さを知る質問

「辛かったことは?」と聞いて失敗も言葉にしてもらう

では逆に、失敗体験を聞くことは?
これも感情面からアプローチして「辛かった出来事は何がありますか?」と質問します。
人は、生きていれば何かしら壁にぶつかります。
それがどんな壁だったのかを聞くことで、その人のストレスへの対処法を知ることができます。

その上で、どうリカバリをしたのを確認すると、より深く理解できます。
たとえば、新規事業を立ち上げたとき、逃げずに乗り越えられるかどうかもわかります。
新しいものを生み出すときはゼロからのスタートなので、何もかも成功するなんて思っていません。
チャレンジには失敗がつきものだし、失敗は財産。
だからこそ、失敗をどう受け止め乗り越えているのか知ることで、成功体験とは違ったその人の強みがわかります。

5、求職者の特性や性格を確認し、仕事に向きあい方を知る方法

「最近ハマっていることは?」と雑談を切り出し、特性や性格をチェックします。

社内の風景。各メンバーが意見を出し合いながら、良いサービスをつくり上げていくことは、チームワーク力を見る上で、重要です。
「最近ハマっていることは何ですか?」「マイブームはなんですか?」と聞くこともあります。
これは、人となりを知るには良い方法なんです。
しかも、これが結構楽しい。たとえば、アニメや音楽、登山と、私が全然知らない話が度々出てくきます。
そうすると私も気になるので、音楽なら「何というアーティストが好きなんですか?」と聞いて深掘ります。
その回答から、相手の特性や性格が見えてきます。


好きなことになるとスイッチが入るタイプか、
他の人とコミュニケーションを取ることが好きか
色々なことに興味を持っているか
その特性が、仕事に反映されるケースも多いです。

趣味やマイブームへの姿勢と仕事への姿勢に差があるときは、
「趣味には熱心だけど、仕事にはわりとドライですよね」と聞いたりします。
すると、その人の仕事とプライベートに対する価値観が見えて、
なるほどうまく切り替えているんだなと、わかったりします。

結果的に仕事との向き合い方がわかると。
雑談によるヒアリングはすごく効果がありそうですね。
これに関連して印象的なエピソードがあって、
以前面接した人の中に「男性アイドルグループのファンで、5か所を巡るツアーにすべて参加しました」という人がいました。
人気グループだから全部の公演のチケットを取るなんてそうそうできないんですよ。
そこで、「どう工夫したの?」と聞くと「人脈を駆使しました」と。
そこから、ファンになった時期やきっかけを聞いていくと、さらにその人となりがわかります。
「絶対にチケットを取る!」という粘り強さは、仕事でも活きるかもしれないですね。
ともあれ、これまで真面目な面接をしていた企業がいきなりラフな質問をするのは、ちょっと抵抗があるかもしれません。
ここまで砕けた話でなくても、「前職の一週間の流れは?」「朝はどう過ごしていましたか?」といった話でもいいと思いますよ。
異業種からの転職なら、こういう質問から生活スタイルがわかることも多いでしょうし、話も広がりやすいです。

6、「入社するにあたり不安なことは?」でリスクと向き合ってもらう

「この会社に入るにあたり、不安ってありますか?」は、意図的に聞いています。
入社後に起こるであろうリスクをどう捉えているかがわかりますね。

どういった答えが好例なのでしょうか?
たとえば、「新規事業を立ち上げると、未経験の新卒社員から他社で経験を積んだ中途社員まで一通りいるチームになるので、
チームビルディングには不安を感じます。なので私はこういう工夫をしたいです」という答えです。
この場合、業務内容のリサーチのほかにリスクの対処法まで冷静にイメージできているじゃないですか。
こういう人はすごいなと思いますね。

あとは、時間が許せば最後に「他に何か質問はありますか?」も聞くことにしています。
その人が他に抱えている不安や、興味がより詳しくわかるので。

7、どうぞ遠慮なく考えてください

求職者の中には、話すのが苦手な人もいます。
そうした人を面接する際のコツはありますか?
ゆっくり時間をかけることです。
相手から「ちょっと考えていいですか?」と言われたら、
「どうぞ遠慮なく考えてください」と待ちます。
たくさん質問をすることに重きをおかず、数を減らしてもいいからじっくり向き合うのがいいと思います。
というのも、私たちは採用面接をするうえで“コミュニケーションスキル”を判断材料にしないようにしているんです。
大切なのは、求職者の内面です。
話しがうまい人もいればそうじゃない人もいます。
そして、そうじゃない人の中にも、優秀な人はたくさんいます。
だから、そこで判断してはいけないんですよ。

口下手だけど優秀な人を見分けるために、おすすめの質問はありますか?
「将来成し遂げたいことはなんですか?」と聞いてみるといいですよ。
優秀な人なら、きっと答えが返ってきます。
たとえば、「僕の技術を使って世界を豊かにしたいです」と返ってきたら、
「具体的にはどんなことを?」「達成するとどんな世界になるんですか?」と深掘りしていきます。

そうすると、求職者の本気度がわかりますね。
「僕の技術を使って世界を豊かにしたいです」なんて、野望を抱いていなければ言い切れないですよ。
そして言い切ったからには、きっと具体的なビジョンがあるはず。
そこを聞き出すことが大事です。
「志望動機はなんですか?」はNG。形式的な質問はしない

ここまでいろんなお話を伺いましたが、形式的な質問をしていないのが印象的です。
成功体験や失敗体験もあえて言い回しを変えています。
志望動機や自己PRのように、形式的な質問って効果が今一つなんですよ。

なぜかというと、面接を受ける前に準備できてしまうから。
そうすると、人となりがわかりにくくなってしまうんです。

だから、決まりきった質問はしないようにしています。雑談くらいの雰囲気がベストですね。

予定調和でない面接だからこそ、本音が聞ける。

そうすれば、入社後のミスマッチも少なくなりますね。深掘りは“映像化”できるまでやること

最後に、今回聞いたお話の中でポイントとなる“深掘り”の仕方についても伺いたいです。

要は、一問一答のようなやり取りでは駄目ということでしょうか?

質問して、回答をもらって、そこで終わりというやり方は本当にやめたほうが良いです。

くり返しになりますが、大事なのは人となりを知ること。

人は、興味を持ってくれた人に興味を持つので、まずは面接官が求職者に興味を持たないと採用活動として失敗です。

なので、回答をもらったらこちらもイメージを膨らませましょう。

そこで重要なのが、「面接官が頭の中でビジュアライズ(映像化)できるまで、詳しく話を聞く」ということです。

というと、具体的にはどういうことですか?

たとえば、営業職の面接で「僕はMVPを獲ったことがあります」という回答があったします。

それだけでは月間のMVPなのか年間のMVPなのか、はたまた全社のなかでMVPを獲ったのかわかりません。

ビジュアライズするには、要素が少なすぎるんですよ。
そこで、「どの部門のMVPなんですか?」「何人中何人が獲ったんですか?」「競った仲間は全員同じ世代ですか?」
「すごいですね、どんな工夫や努力をしたんですか?」といろんな方向から質問して、
映像のぼんやりしている部分をはっきりさせていきます。

頭のなかに描くことを意識すると、質問も浮かびやすいかもしれません。
それに、求職者は「興味を持ってくれてるからもっと詳しく伝えなければ」と思うから、聞き出しやすくなります。
こういった面接テクニックは、自分自身の経験の中で自然と身につけたのでしょうか?

「人となりが最もよく見えるのは雑談だ」と導き出したようです。

それと、一緒に働きたいと思えるか働きたいと思ってもらえるかという相性を確認する意味でも、
こういった面接のほうがわかりやすいです。“人となり”を知ることで、採用を成功させよう
会社の業績だけでなく、「人となりを知る事が最優先」「話の内容をビジュアライズする」というシンプルかつ効果的なメソッドのもと、
優秀な人材を見極めていました。
効果の高い採用面接を実現しましょう。

<質問&観点のまとめ>

①会社との出会いを知る質問
「自社との最初の出合いはいつですか?」

②本気度をはかる質問
「自社でどんなことをしたいですか?」

③成功体験を導く質問
「一番『やったな!』と思えた出来事は?」

④失敗からの経験を知る質問
「辛かったことは?」

⑤特性や性格を把握する質問
「最近ハマっていることは?」

⑥リスクと向き合う質問
「入社するにあたり不安なことは?」

⑦口下手な光る原石を見つける質問
「どうぞ遠慮なく考えてください」

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