偶然の出会いが運命に変わる

私は25歳の時、今の妻と出会いました。丁度その頃、水回りのメンテナンス会社を立ち上げたばかりで彼女は起業初期のお客さんでした。

会社は1年目から起動に乗りました。売り上げも毎年増えていき億を超えました。

しかし、当時の私は売り上げの悪い従業員に向いてない、センスが無い、使えない。毎日、ラインでそんな文句を送っていました。

すると、ある日一人、二人と辞めていき気付くと1ヶ月で七人も辞めていました。

あんなに面倒見てやったのにあいつら簡単に裏切るんだよ。許せない。それに対し妻はこう言いました。

辞めて当然だと。。予想外の言葉に私は衝撃をうけました。

当時はその言葉の意味がわかりませんでした。

そんなある日、私は知り合いの社長にお願いされお金を貸した事がありました。しかし、後日その社長が高級車を購入した事を聞かされたんです。

ショックでした。裏切られた。そんな怒りが込み上げてきた私は妻に相談したんです。

するとまた予想外の言葉が返ってきました。私もあなたと居た8年間ずっと裏切られてきたと。あなたの今の辛い気持ちと私のあなたに対する気持ちは同じだと言われました。

妻は私に対してそんな感情を持っていたんだ。そんな辛い気持ちにさせてしまっていたんだと知りました。あなたは自分が困ったときだけ頼ってきて私の話は殆ど聞かない。そう言われました。

お金で繋がる関係はすぐに切れるけど、心で繋がっていると簡単には切れない。あなたの今の人間関係は利害関係でしか成り立っていない。もし、あなたが無一文になったら周りの友人は居なくなると思うよ。

その言葉を聞いたとき何も言えませんでした。

人は「愛情」を持って接するから自分の事を信頼してくれるし、困ったときに力を貸してくれる。それが人間関係において1番大切だと妻から教えて貰いました。それはお客さんに対しても同じだよと。

そんな当たり前の事さえわかっていませんでした。

しかし、その言葉からは怒りよりも私に良くなって貰いたい。そんな彼女の「愛」を感じました。自分にはこんなに寄り添ってくれる人が居る。そう思ったとき、彼女と出会えたことに感謝の気持ちが込み上げてきたんです。

それをキッカケに、私の考え方が少しずつ変わっていったんです。妻を始め今居る身近な人を大切にしなきゃ。まずは今残ってくれた会社の仲間を大切にしよう。そう思うようになりました。

その日、私は仕事中お客さまから言われた「ありがとう」助かりました。この言葉が強く胸に響いたんです。今までなんとも思わなかったこの言葉が強いメッセージとして私の中に残りました。お金を目的としていた仕事からお客様に喜んで貰う事で心が満たされる事を知ったんです。

それ以来、お客さまからのリピート率が増えていき売り上げが上がっていったんです。何をしたわけでもありません。信頼が紹介を生んでいったんだと思います。

私は彼女と出会った事で心の在り方を学び人生が大きく変わりました。

そして、私の経験した素晴らしい出会いを周りの人にも作ってあげれたら救われる人が沢山いるんじゃ無いか。

そんな想いから私は東京横丁をスタートさせる事になりました。

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