コミュニティデザイナーの役割は「共利」を生み出すこと
こんにちは!
コミュニティデザイナーのてぃらです!
最近はもっぱら哲学者にハマり、スタバでソイラテを飲みながらipadを片手に意識高い感じで文章を読み漁っている毎日です。
まさに哲学者の皆さまの言葉に触れていると、とてつもないスピードで概念が整理されていき、「こいつら本当にやべえ」と思う毎日なのですが、そんな中でもぶっ飛んでやばすぎると思う哲学者に出会ったので、思わずPCに手を取り執筆を始めました。
そんな「ヤバい哲学者」はこちらです。
ルソーさん!!!!!!!!!!!
いつもお世話になっております。
ルソーさん。
この方の力作、教科書でもちょっとは出てきて耳にしたであろう
「社会契約論」にて私のコミュニティデザインは見事ブレイクスルーをいたしました。
さてさて前置きはこの辺にして、タイトルにある通り「コミュニティデザイナーの役割は「共利」を生み出すこと」という論について社会契約論の言葉になぞりながら展開していければと思います。
それでは行ってらっしゃい!!!
コミュニティデザイナーの役割について
早速ですが、コミュニティデザイナーの役割とは何でしょうか。
イベントを企画すること
メンバーを管理すること
パーパスを設計すること
メンバーの成功を応援すること
色々出てくるかと思います。
しかしながら、ここでいうコミュニティデザイナーの役割の本質はもっと別のところにあるのかもしれないと社会契約論を読んで思いました。
結論ファーストでお答えすると究極コミュニティデザイナーの役割は集団における「共通の利益」を見出すことにあると考えています。
上記のイベント企画などはコミュニティにおける共通の利益が判明している状態でないとそもそも実現するものではないのです。
集団に所属する人は当たり前ですが多種多様です。
阪神ファンの人もいれば、巨人ファンもいる。
ラーメンが好きな人がいれば、うどんが好きな人もいる。
自分らしく生きるのが得意な人もいれば、誰かのサポート役として生きるのが得意な人もいる。
このようにコミュニティに所属するものは多種多様であり、それゆえ求めるものも違ってくるものなのです。
これをルソーは「特殊意思」と呼んでいます。
加えてルソーはそれぞれの特殊意思と全体の利益となる「一般意思」とは必ずしも一致するものになるとは限らないと説いています。
一般意思は各メンバーの特殊意思を踏まえて形成されるものであるが、それらは多数決ではなく、「共通の利益」となるものが選ばれるべきであり、そうして選ばれた意思が一般化し、法となり秩序となる。
コミュニティに置き換えるのであれば、コミュニティを立ち上げる前にメンバー全員と1on1を行い、その上でメンバーが求めている意思の「傾向」とそれを欲するメンバーの「成熟度」を確認し、それらを踏まえてルールや仕組みをつくっていく、みたいなイメージをお持ちいただけら良いと思います。
この「成熟度」を測るという目的は建築家が大きな建物を建造する際と同じように、秩序形成におけるルールや仕組みにメンバーが耐えうるものであるのかを判断するという意味が込められています。
(成熟度が高い=法に対する理解や受容力も比例して高い)
ちなみに社会契約論では成熟度の判別するもっとも簡単な方法は「自分が求めている幸福を認知しているか否か」と書いてありました。
(わかりみが深すぎる!!!!!)
成熟度が高い特殊意思は対話によって秩序(共通の利益)が生まれ、それ以外は「啓蒙」によって秩序(共通の利益)が保たれる。
(この点が繋がっていく感じがたまらん)
コミュニティデザイナーの役割に話を戻すと、コミュニティを立ち上げる際は「集団に所属するメンバーの意思を拾い上げ、「共通の利益」を見出し、秩序が生まれる「仕組み」に落とし込むこと」これが最も果たすべき役割のように思いました。
図にまとめるとこんな感じです。
ここでポイントとなる点がコミュニティデザイナーとコミュニティマネージャーの役割の違いです。
社会契約論には下記のような名言があります。
「な、なるほどおおおおおおおおお!!!!!!!!」
すみません。
これをコミュニティに置き換えると、
コミュニティデザイナーの役割はあくまで
①ニーズを拾上げること
②仕組みやルールに落とすこと
までに留まり、メンバーを管理・調和する役割は担ってはならない。
逆にコミュニティマネージャーはメンバーを管理・調和する必要はあるが、仕組みやルールに背いてはならない。
こんな違いがありそうです。
当時のヨーロッパでは真の賢者は国家の支配者ではなく、国家における制度の支配者であると上級国民の中では浸透していたようです。
(ちなみに社会契約論ではテキトーにそれっぽい宗教の力を借りれば簡単に部分コミュニティにおける支配者にはなれるが、所詮はそれまでであると絶妙に教祖ビジネスを批判していました。時代は変わらないんだなとww)
つまり、コミュニティを運営するためには
①こんな世界をつくりたい!と願うコミュニティビルダー
※現在でいえば経営者がそのポジションにあたる
②その世界の仕組みや制度をつくるコミュニティデザイナー
※あんまり存在が認識されてないが、超重要
③その世界における住民を統率するコミュニティマネージャー
※一般的にいわれるコミュニティに関わるポジション
(とはいえまだ浸透してない。この役割は全会社に必要ですほんとに)
この3つのポジションが揃うことで理想のコミュニティが出来上がるのだ捉えることができそうです。
(ルソーさん、ありがとうございました!!!!!)
簡単にまとめよう
では上記を踏まえてコミュニティのつくり方を簡単にまとめます。
① 「こんなコミュニティをつくりたい!」と経営者(ビルダー)は言う
② コミュニティデザイナー登場
③ 経営者(ビルダー)の世界を整理し、言語化を行う
④ 住人(メンバー)の声をヒアリングし、特殊意思(個々のニーズを拾い上げる)
⑤ 乱立する特殊意思から「共通の利」を見出し、「一般意思(仕組みや制度)」に落とし込む
⑥ 特殊意思から全体意思を生み出し、陰サイドと陽サイドでまとめる
⑦ コミュニティマネージャーが陰陽を統合する
⑧ コミュニティデザイナーはその様子をちらちら見て、時折仕組みをアップデートする
⑨ コミュニティ内の秩序は保たれて、経営者、メンバー、運営者、みんなハッピーになる
いかがでしたでしょうか。
ルソーの哲学は「国家」を切り口に描いていますが、コミュニティを立ち上げる際も「国家を立ち上げる」と感覚は似ているため、非常に再現性の高いノウハウを学ぶことができます。
また社会契約論ではこんなニュアンスの記載もありました。
「科学技術の発展は新規性が問われるが、国家の運営は以前の実例と同じことをすれば必ず上手くいくものである」
しっかり学べば奥深くてこれほど楽しいことはないです。
ちなみに社会契約論はマキャベリの国づくりを参考にしている面もあり、こちらもおすすめです。
それでは是非みなさんもルソーの社会契約論を呼んでコミュニティデザイナーの一歩を目指しましょう!!!!!
(僕はこの後はモンテスキューとかそっち方面に行きます)
https://www.iwanami.co.jp/book/b246725.html
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