青空ゴスペル教室を成功させた田無ゴスペルの話。

人間はどうにかして欲望を叶えようとするもので、どうも三大欲求の次に来るのは”歌欲”だそうで、しかも集団でやればやるほど幸福度が高まると言われ、それをこのコロナ鍋に実現してしまったお話である。

自粛以降、オンラインレッスンもやってみたが「田無ゴスペル」には合わない、と降参。


”急いで生の声を合わせなければ”


2019年の7月からスタートした市民ゴスペルサークル「田無ゴスペル」。
田無の地を愛し愛される小澤氏と自分が奇跡の出会いを通じて発足に至り、彼の信頼の厚い人柄でもって西東京市の歌好きが多く集う様になるのもそれほど時間はかからなかった。

巷の音楽教室ほど縛りはなく、基本的に月1回どこかの週末に開催し、溜まりに溜まった”歌欲”を塚本タカセが指導するゴスペルソングを歌うことで満たして貰う。
初心者も経験者も関係無しにそんなストレートな感性が田無ゴスペルには満ち溢れているから、毎度のワークショップでの歌声がかめはめ波の如く強力で、指揮するこっちも腹一杯に満たされるわけだ。

2020年2月、田無のシンボル的商業施設「田無アスタ」のセンターコートで早くもコンサートを開催。無料イベントではあったが、奇跡の超満員。小澤氏はその話をする度に”伝説”のコンサートだったと口にする。

そんな超スピードで上り調子だった田無ゴスペルに、ちょっと立ち止まりなさいよ、と言わんばかりにコロナ自粛が始まる。

ゴスペル教室なんて大体が”密閉空間”、”大勢”、"大声”で成り立ってるので、以降開催出来ない要素100万パーセントであった。

しかし、今思えば必要なストップだったかもしれない、とも思えてきた。

それは8月、9月と今回開催し成功させる事が出来た青空ゴスペル教室があったからこそ肯定出来る様になったとも言える。

場所は小金井市の小金井公園。
自分は上京したての頃に小金井市に住んでいたのでとても愛着のある場所。他の都内の公園と比べてゆっくり時間が流れてる気がしてとても居心地が良い。バイトを終えた後に広場のベンチに座って日が落ちるまでBobby BlandSam Cookeの歌のコピーに明け暮れていたのが懐かしい。

第一回青空ゴスペルはもともと7月下旬に予定をしていたが、あいにくの雨で中止。8月9日に日程をずらしての開催だったが無事に参加者も集まった。
お初の方も参加して頂いてとてもワクワクした。が、問題は週末でお客さんが多い小金井公園のどこで歌うか。ある程度、歌声が周りの迷惑にならなくて済む場所で広くスペース確保出来る場所。


あった。

みんなで探しながら歩いてるとかなり丁度良い場所見つけてしまった。

人通りもそこまで多くなく、大きな木の下で何となく自然の力に守られている様な場所だった。

ところで自分はCarecoのカーシェアで慣れないRV車を運転し自宅から小金井公園まで1時間ちょっと。暑い日だったけど久しぶりのドライブを楽しんだ。ポータブルの鍵盤も一応車に積んだが、この日はアコギ1本でよりフリースタイルな形で参加者の皆さんと絡もうと思いました。

最初はやはり、照れ臭い気持ちも無きにしも非ずって感じでしたが、ディレクター塚本による巧みなリードで参加者の歌声はどんどん高らかに公園に響き渡って行く。自分で言ってしまうくらいノリにのっていた笑
そのくらい声を合わせて歌う喜びで満ちていたし完全に天から力が注がれていた。

アコギでシンプルにみんなで声を合わせられる選曲にして、楽しさに身を任せた90分間。

”Can't Nobody Do Me Like Jesus" by Andrae Crouch

"Melodies From Heaven" by Kirk Franklin

"Your Anointing" by Johnetta Bush

"Holy Spirit" by Johnetta Bush

嬉しい事に、足をとめて聴いて下さる方が何人かいらっしゃり、田無ゴスペルのやる気が俄然出た。多分俺が一番やる気出てたww
外で歌うならではの出来事。こういうコミュニケーションって良いなと思うし、歌が人と人とを繋ぐなとしみじみと感じながら皆で歌い切った。

第2回は9月19日。
またしてもあいにくの天気ではあったが、思い切って決行したら曇り空の涼しい環境で歌えるくらいで雨は一滴も降らなかった。しっかり守られているなと喜びいっぱいでこの日もスタート。第一回とは半分くらい参加者が変わってるのもまた面白い。そしてもはや田無ゴスペル御用達のあの木の下で。

今回の目玉課題曲は
"Lean On Me" by Bill Withers

歌う事で人に優しくなれる超名曲。
今回はその愛されるまとめ役である小澤氏にソロを取ってもらい、大いに盛り上がるわけだが、、、
実は小澤氏、音取りが苦手と自負するし、自他共に認めるスーパー低音ダンディではあるが高音がなかなか出ないのが悩みであった。

が、

このゴスペル活動を通して彼の声は明らかに変わっていったのである。
そして今回、青空教室最後を締め括った小澤ソロはメンバー全員がいつの間にか手を叩いて歓喜してしまうくらい素晴らしいものとなった(下記動画がその模様)。

ありがとう小澤さん。ありがとう参加してくれた皆。

自粛の期間を経て、歌声を重ねる事の喜びを前にも増してピュアに感じる事が出来る様になったと思う。苦しい期間ではあったし、これからも続くけど、その中でもしっかりと喜びは用意されている。


この青空ゴスペルもまた伝説となった。


そして新たな伝説となる第3回は10月24日(土)14時〜小金井公園にて開催予定。
詳細は改めて告知致します。歌った事がない方でもどんなレベルの方でもご興味ある方は是非ご連絡下さい。
(雨天中止となった際の予備開催日は翌日25日とします)

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