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技術科と家庭科の「合科的授業」

 いろいろ事情があって、中学校の1年生から3年生までの技術・家庭科(技術分野)を担当しています。相棒の家庭科の先生は、本校の研究主任も務めておられる、とても優秀な先生です。

 技術家庭科は、1年生と2年生では、週に2時間なのですが、3年生は週に1時間で、「隔週で技術と家庭を交互に授業する」というスタイルになっています。しかし、祝日があったり行事があったりすると、授業が飛んでしまって、「ひとつの授業のあとの次の授業が3週間後」のような場合もあります。

技術と家庭を一緒にやろう

 3年生は、二学期までの成績で「高等学校に送付する成績」をつけてしまいます。その後は私立高校の入試や卒業準備のために、どうしてもバタバタしてしまいます。「隔週の授業」では、ますます「なにを勉強しているのかわからない」という状況になりがちです。

 そこで、「もうひとりの先生」から御提案をいただいたのですが、「技術と家庭を一緒にやってしまおう」ということになりました。具体的には、

  • 取り扱う題材は、地域の特産の工芸品とする

  • 生産地や特徴、作り方などをWEB上で調べる

  • 調べた内容をプレゼンテーションソフトでまとめる

  • プレゼンテーションのなかには、必ず動画を含ませる

という内容にしました。

角度を変えて評価する 

 生徒たちには、あらかじめ、「どのように評価するか」を示して作業に取り組んでもらいました。
 技術面からは、プレゼンテーションの作り方について、「こういう要素を、このように使っていれば、こういう評価にする」ということをいくつか示しておきました。
 動画については、残念ながら自分でつくるというレベルには達していないので、Youtube 等の動画を引用してプレゼンテーションに含ませることを求めました。
 家庭科からは、地域の工芸品について、「こういう内容について調べておくこと」ということを、いくつか評価の基準としてあらかじめ提示しました。

結果・成果

 技術と家庭を一緒に行うことで、担当教師は、隣同士のふたつのクラスを行ったり来たりしながら、質問等に答えて指導しました。
 12月から2月くらいにかけて、何回かの授業でプレゼンテーションを制作しましたが、どの生徒が、どこでつまづいているのかを、複数の教師の目で見て共有することができました。
 3年間の最後の何回かの授業を、技術と家庭でバラバラに実施するのではなく、ひとつの教科として実施できたことは、生徒にとってもよいことだったと思います。

今後

 本年度は、3年生の最後で実施しましたが、同様のことは1年生、2年生でも可能だと思われます。
 「その年度の制作した内容について、プレゼンテーションにまとめる」という課題を、各学年で実施してみようと考えています。


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