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せいざ

……ちょっと、ヤバイ
……足が、きつくなってきた

ビリビリの、予感がする

……かなり、ヤバイ
……足が痛くて、たまらない

ビリビリは、このあとすぐ、確実に…やってくる

……マジで、ヤバイ
……足の感覚が、失くなってる

ビリビリ、ビリビリ

……足の指がしびれてる
……足の甲がしびれてる

ビリビリ、ビリビリ、ビリビリビー

……足の裏がしびれてる
……足の裏に針が刺さってるみたい

ビリビリ、ビリビリビー!!

……足が、足が、足が足が!
……足が、足が痛くてたまらないので、そっと正座を…崩す!

ビリビリビビビビビビ!!!

「なーにー?しびれてるの?!」

なにやら…とてもいい表情をした、お姉ちゃんが!!

ヤバイ、これは…ピンチなのでは?!

「ッ、ちょ、何でも、ない!!さ、触ったら…ダメ!!!」
「触った方が血行が良くなってしびれも早くとれるって!!」

ペタ!
ペッタ!!

ビバリブルビギバババビガー!!!

「ギィヤアアアアアああああああ!!!」
「うん、もう…大げさねえ」

パン!パンッ!!

「~☆%!?★!▽↑&♯♪?!」

ビビリビリビリ、ビビビビビビ!!!

悶絶する私!

ビリビリビビビビビビ!!

のたうち回る私!

ビリビリ、ビリビリビー!

堪える私!

ビリビリ、ビリビリ、ビリビリビー

耐え続ける私!

ビリビリ、ビリビリ

く、くぅうう…!

ビリ、ビリ……

し、深呼吸ぅうう!

……ようやく、収まってきたみたい
ああ、正坐なんて…するもんじゃ、ない……

ホッと一息入れた、私の目にみえたのは…

何やら、小刻みに震える……お父さんの、背中
足の指が、もぞもぞと動いているような……?

そっと近づいて、耳元で…呟いてみる

「お父さん、しびれてるの?」
「ッ、へっ?!い、いや、まあ……」

「うんとね!触った方が血行が良くなってしびれも早くとれるんだって!!!」

私は、お父さんの足に……

勢いよく!!!

手を伸ばした!!!

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