鉄板ネタを鉄板ネタたらしめるためのテクニックについて少々…
どうも、どうもどうも。
4月も残すところあとわずか(注:なろう掲載時)、こんにちはGW来るんじゃねぇ五月病、花粉はさっさと収束しやがれと息巻く今日この頃…皆様いかがお過ごしですか!
新入生、新入社員の皆様方は、そろそろ新しい環境に慣れたころでしょうか? 良い人悪い人めんどくさい人煩い人気になる人に近づきたくない人…いろんな人との出会いの機会が増えるこのシーズン、新歓コンパや初顔合わせ、親睦会に飲み会などなどの会合に参加された方もいらっしゃることでしょう。
本日は、いろんな会合での話題についてちょっと語ってみようと思います。よろしければお付き合いくださいな。
このエッセイをお読み下さっている皆さんは【鉄板ネタ】というものをお持ちでしょうか?
飲み会や歓迎会、親睦会などで、ふいに『何か面白い話してよ!』的な事を言われた時に話せるエピソード…ちょっとしたコミュニケーションの場で披露する、オチのある盛り上がる話題的なものです。
冒険活劇に立身出世物語、胸アツものにほろりと泣ける感動モノ、恋愛話に笑い話、学んだ事などなど、テーマはいろいろあることでしょう。聞かされて嬉しいモノや面白いモノだけでなく、長々と聞かされてうんざりするようなものもあって、なんというか、話のチョイスで為人(ひととなり)を推し量る材料になったりする事も少なくなかったり。自慢話をする人はなんか距離を置きたくなるし、批判をする人はなんか嫌いになるし、笑い話をする人はほかの話も聞きたくなるし、お得情報をくれる人はまめに声をかけようかなと思うような感じなんですけれども。
基本的に、私はやらかしがちで失言その他もろもろが多いので、ほぼほぼこの手のコミュニケーション目的の会合では口を開かずに適当に相槌を打ちながらぐびぐびと酒を飲みつつ、これはショートショートのネタになりそうだ、よしこれはざまあとして物語に仕上げることができるな、このクソっぷりは敵さんのエピソードにいただくか…等とニヤニヤしている事が多いんですよ。で、たまにうーんとうなるような…エピソードにびっちり魅入られてしまうような、よくできた話だなあと感心するような事がありましてですね。
そういう時って、だいたい…起承転結がしっかりしているんですよ。
話題をポンと出して、周りの人の興味を引いて、ええっと驚かせて、笑って納める的な流れがあると非常に心地いいのです。思いがけない結末に驚いて、聞くことができて良かったと満足できることも重要ですが…、なんてことのない平凡な出来事がパッと華やぐ魅力的なお話になれるのだと感心するパターンもかなり魅力的だったりしましてですね。わりと創作をするうえで学ばせていただくような事もかなりありましてですね。
起承転結って、ホント重要なんだなと感じるんですよね。
色んな人にお話を聞かせていただくと、しみじみ思います。
なんというか…、めちゃめちゃいいエピソードなのに、びっくりするような出来事なのに、聞いていてなんか物足りないなと思う事があるんですよ。こんな事があったんだよ、それはびっくりですね…で終わってしまうのが、実にもったいないというか……、せっかくの鉄板ネタなのに、もっとこう…華やかに物語として仕上げることはできなかったのかな的な? 残念パターンに遭遇する事も少なくありませんでして。
めちゃめちゃ面白くて感心したはずなのに、改めて後日その事を家族に話してみたら、大したことない日常の出来事だった…みたいなパターンもあります。話を盛り上げるための起承転結がしっかりと組み込まれていたからこそ、会合の場でいかんなく効果が発揮されたような?これが話術というスキルなのかと感服すると言いますか。
例えば、【初めて訪れた店で買った洋菓子がおいしくなかった】というエピソードでも、いろんな話し方があるわけですよ。
①いきなりマズいとバラすパターン
②ねえ、あの洋菓子って知ってる?と疑問を投げかけるパターン
③作文形式の時系列に基づいた心理変化を伝えるパターン
④その他
起承転結なしで話すと、どのパターンでもわりとつまらないことになります。
①いきなりマズいとバラすパターン
「○○って洋菓子めっちゃマズいの、食べない方が良いよ!!」
「え、そんなにマズいの?」
「とにかくマズい、私もう絶対食べない!!」
「ああそうなんだ~」
終了
②ねえ、あの洋菓子って知ってる?と疑問を投げかけるパターン
「ねえ、○○って洋菓子しってる?」
「知らないなあ…」
「すごくマズいから食べない方が良いよ!」
「ああそうなんだ~」
終了
③作文形式の時系列に基づいた心理変化を伝えるパターン
「私○○ってお店に行って○○っていうお菓子を買ったの、食べたらすごくマズくて、もう買わないって決めたんだ」
「ああそうなんだ~」
終了
④その他
「めっちゃマズいもん買っちゃってさ~、傷ついてるから今日は奢って!」
「ああそうなんだ~、ご愁傷様だけど、おごる必要ないよね?!」
終了
起承転結アリの場合、どのパターンでもわりと盛り上がって次の話題に持っていけます。
①いきなりマズいとバラすパターン
起「ねえ、○○ってお菓子、めっちゃマズいんだよ!」
「え、そうなんだ」
承「モッタリとしたしつこい食感、いつまでも歯にこびり付くウザさ、お茶を飲んだ後もイヤミったらしいレモン臭が口の中に残ってる往生際の悪さ…」
「それはすごいね…」
転「あれは逆に斬新だわ!罰ゲームに使えるかも!!」
「人気が出たりするかもね」
結「そうだ、姑に送ろ!もうさ、最近いつも休みの日にアポなしで訪問してきてて…!!」
「うわあ、優しいけどやさしくないw」
以降姑の愚痴大会で盛り上がる
②ねえ、あの洋菓子って知ってる?と疑問を投げかけるパターン
起「ねえ、○○っていう洋菓子店の○○ってお洋菓子、知ってる?」
「最近できたお店って事は知ってるけど、入ったことないなあ」
承「すごく混みあってたから気になって、30分並んでイチオシの洋菓子を買ってみたんだけどね…」
「どうだった?やっぱりおいしかった?」
転「信じられないほどマズいの!!イチオシになってるのがありえないレベルで!!」
「そんなに?!逆に食べてみたくなっちゃうw」
結「もしかしたらあれが令和の味なのかな、昭和の舌を持つ私にはついていけない…」
「食べてるうちに癖になるとか…?」
以降新しい味のお菓子が出てきた歴史を振り返り盛り上がる
③作文形式の時系列に基づいた心理変化を伝えるパターン
起「最近できた○○って洋菓子屋さんが気になって行ってみたんだ」
「そうなんだ、どうだった?」
承「すごく並んでてね、きっと美味しいんだろうなってワクワクしながら順番待ちして、イチオシの○○って洋菓子を買えたの!」
「よかったねえ、それで味はどうだった?」
転「おいしいお茶と一緒に食べたんだけど、信じられないくらいマズくてびっくりしちゃった…」
「ええ~、そんな事ってあるんだね」
結「お茶の美味しさを際立たせるためのお菓子だったのかな、もしかして」
「そんな馬鹿な…なんか逆に食べてみたくなってきたよ!」
以降マズいけど食べたくなるものについて延々ああでもないこうでもない
④その他
起「今日…私めちゃめちゃダメージ喰らってんの…」
「え、何どうしたいきなり」
承「私のピチピチ胃袋がずしんと重くて、食欲ナッシング…」
「変なもんでも食べたんじゃないのw」
転「新規オープンの○○って店の○○って洋菓子、あれが元凶!!並んで買わせたくせにめっちゃマズくてさ、無理して食ったらこの仕打ち…マジありえない!!!」
「うわあ、気の毒…まあ今日は飲んで忘れよ、ね!!」
結「何も食べる気しない、だから今日はおごりという事でw あ、こんな所に胃腸薬がぐびぐび…」
「ちょ!!ビール飲んでんじゃん!それ胃腸薬ちゃう!却下却下!!」
以降適当な理由を付けて酒をガブガブからの酔っぱらい大暴れそしてカオスよコンニチワ
エピソードの伝え方ひとつで、盛り上がることも盛り下がることもできる、摩訶不思議な会話のマジカルテクニック。
せっかくのとびきり魅力的なエピソードがただの珍しい出来事の報告になってしまわないよう、ほんの少しでいいので起承転結を意識してみてはいかがでしょうか。せっかくの鉄板ネタを、どぶに捨てるような事があってはエピソードが泣くかもよ……?
……とはいえ、あんまりはりきりすぎるとですね。
「またまた盛る~!!そんなんあるわけないじゃん!!」
「はいはい、大げさ乙www」
「…ふん!(鼻で笑ってる)」
「面白かったです。ウフフ!」
「なんだ、こないだ(この前)は違うオチだったじゃねえか適当な事言いやがって!」
どこかの誰かのようにですね。
とんでもない大事故になってしまう事もですね。
まあ、あれですね。雑な感じでまとめますとですね。
大嘘つきにならないレベルで、話をちょいちょい装飾するといいかも♡というお話でした……。
~おまけ~
私の話しがちな鉄板ネタ三選
※よろしければ知り合いに変な人がいてさ~的な感じで使ってやってくださいな※
・海鮮丼が丼になった話
起:スーパーで1980円の高級海鮮丼が半額になっていた
承:大喜びで購入、レジを澄ませてサッカー台(買ったものを袋詰めする所)へ移動
転:手を滑らせて海鮮丼を落としそうになりキャッチするも、海鮮部分が全部床に落ちた
結:「海鮮丼がただのドンになったー」と言ったら周りにいた知らん人たち一斉に大爆笑
・ナンパされた話
起:本屋にコミックスを買いに行った
承:コミックスを取ろうとしたら男性(イケメン)と同時に同じ本に手が伸び指先が触れ、譲り合いをしたのち無事購入
転:お茶に誘われたけど断って逃げた
結:同時に手を伸ばした本が「究極変○仮面」じゃなければねえ…。
・婚約破棄された話
起:祖母からお前には婚約者がいると聞かされて育つ
承:婚約者に会う日を楽しみにして真面目に勉強を頑張る
転:相手に会ったらこんなデブやだと言われて撃沈
結:数年後破棄した相手が結婚したのは私二人分のデブだった
自分が結婚したのはかなり相当めちゃめちゃデブだった
世の中にはデブがあふれている
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