企業が提供する確定拠出型年金(DC)プランの落とし穴と対策法

確定拠出型年金(DC)プランは、従業員が将来受け取る退職金や年金の額が投資成績に左右される、企業主導の年金制度です。しかし、転職や退職時に適切な手続きを行わないと、貴重な年金資産が「国民年金基金連合会」へ自動的に移され、「塩漬け」状態に陥ります。この状態では資産の運用も引き出しも不可能になります。

特に50代の転職者にとって、この情報は重要です。企業型DCについて理解を深め、適切な管理を心掛けることが不可欠です。国民年金基金連合会によると、塩漬け状態の企業型DC資産は約2,600億円に上り、約112万人の資産が放置されています。これは全加入者数の約14%に相当し、無視できない問題です。

転職や退職時には、既存の企業型DC資産を新しい職場のDCプランに移すか、個人型確定拠出年金(iDeCo)への移換が可能です。ただし、手続きには期限があり、6ヶ月以内に行わなければ自動的に資産が移され、手数料が発生します。

年金の運用に関しては、企業型DCのみに依存するのではなく、外貨積立など他の資産運用方法も検討することが推奨されます。外貨積立は、必要に応じていつでも解約可能であり、転職や退職の際に面倒な手続きが不要です。金利収入と為替差益のダブルでリターンを目指すことができ、為替レートの変動リスクを時間分散によって軽減することが可能です。

企業型DCについての基礎知識を身に付け、資産運用のチャンスを逃さないようにしましょう。また、外貨積立を含む多様な資産運用方法を探求し、老後の安定した生活資金を確保することが大切です。

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