名古屋モデルハウス夏の計測開始
現在の家作りに求められる「快適・省エネ」についての技術的ポイントを
工務店側の視点でご紹介。
「異常気象」をヒリヒリと感じる今日この頃。
皆様におかれましては健やかに夏をお過ごしでしょうか?
そんなこんなで、以前、気密測定結果をご報告した名古屋のモデルハウスがいよいよ竣工し、夏と冬の風物詩、温湿度・消費電力測定を始めました。
ちなみに気密測定結果は以下の記事をご参照あれ。
C値は0.3cm2/m2でした。ゴリゴリ。
で、工務店さんと物件の詳細は以下をご参照あれ。
2棟横並びのプロジェクトですが、「B棟」はUA値0.45(ηAC1.1)でいわゆるHEAT20のG2性能。
G2の定義の一つとして「断熱等級4の住宅の暖房エネルギーと同等のエネルギーで全館空調可能」とか「(同じ部分間歇冷暖房で比べた時)断熱等級4と比較して55%、暖房エネルギーが少ない」などがある。
なるほど、省エネなのだ。
では、それを確認しよう、という実測を開始した。
(実際は、HEAT20は冬をメインで語っており、夏は横に措いている。
エネルギーの議論と、「室温と健康」の議論のメインストリームは冬だからであろう。)
使った温湿度計はswitch bot。
これまた以前紹介している。
おっと。
計測をしている「B棟」のエアコンを紹介しておく。
1Fはダイキンの「壁埋込形エアコン」を採用した。
こんな感じ。
能力は10畳用(2.8kw)。
本当はもう一つ小さい能力のエアコンでも成立したが、この壁埋込形の最小サイズが2.8kwで、意匠性を優先したので、これを採用。
そうは言っても16.5坪(33畳)の空間を10畳用1台で賄っており、実際に訪問時に外気は35℃を超えていたが、室内は25℃だった。
2Fは私がよく使うダイキンのアメニティエアコン。
一般名称はフリービルトイン形エアコン。
こんなエアコン
コンパクトサイズのダクト式エアコンで本体下面で戻り空気を吸って
ダクトで2階の各個室に冷暖気を配っている。
で、実際のモデルハウス、2Fの吸い込みグリルはこんな感じ。
温湿度測定の途中経過。
それぞれの部屋は良い塩梅の温度になっている。
LDKはこんな感じ。
冒頭の言葉を繰り返すが、異常気象をひしひしと感じる外気の中
25℃。
で、2F寝室はこんな感じ。
いや、23℃って。
効きすぎ。
「過ぎたるは及ばざるがごとしでござる」と
一休さんの新右衛門さん風に諭してみる。
まあ、モデルハウスなので良しとしよう。
なお、1F・LDKと2F・寝室では2℃温度ムラがあるが、そもそも
エアコンの系統が違うので全く問題ない。それぞれで温度設定すればよい。
また2Fのエアコン本体のあるファミリークローゼット内もエアコンの吹き出し口はないが温度は悪くない。
そんなこんなで、どこもかしこも快適なのだ。
この快適を温湿度測定、消費電力測定の結果を分析して、よりマニアックに報告していきたい。
いずれにしても、計測しなくては<快適・不快>、消費電力が高い・低いもわからない。
「この家は快適ですよ。」と語るうえで、実際の物件を実測して、確認することが本当の快適の一丁目一番地なのだ。
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