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怪盗グルーのミニオン超変身

「怪盗グルー(ミニオンズ)」シリーズに限らず、ほとんどのイルミネーション作品に言えることだけれど、何故、この会社の長編作品って個々のシーンは面白いのに、見ていると睡魔に襲われそうになるのだろうか?
作品全体のテンポが悪いんだよね?脚本のせい?編集のせい?それとも、他社の米国製CGアニメーション映画に比べると背景の動きが少ないから?自分が映画館で見たイルミネーションの長編作品でそう思わなかったのって「SING/シング」の1作目くらいだからね。

イルミネーション作品って日本でも人気があるのに、ディズニー/ピクサー作品に比べて字幕版の上映が少ないのって、このテンポが日本人には受けないから、吹替でテンポを“改変”したバージョンの方が支持されるでしょって判断なのかな?



ただ、相変わらず音楽の使い方はうまいなと思った。
予告編で使われていた“ガンズ・アンド・ローゼズ“スウィート・チャイルド・オブ・マイン”もAC/DC“サンダーストラック”も、そして、ジャンルは異なるがホール&オーツ“マンイーター”も使われていなかったのは残念だ。
でも、ヴァン・ヘイレン“ホット・フォー・ティーチャー”やキャメオ“ワード・アップ”は使われていた。まぁ、1985年のシーンで86年リリースの“ワード・アップ”が流れるのは納得いかないが。

そして、グルーと今回の敵キャラの対立のきっかけがカルチャー・クラブ“カーマは気まぐれ”だったというのも面白かった。この曲でよく、“♪カマカマカマカマ、オカマのボーイ・ジョージ〜”なんて替え歌をかつて歌っていたりもしたが、今なら120%NGだね。

それから、エンディングがキャラクターみんなで歌う(事実上のミュージカル・ナンバー)、ティアーズ・フォー・フィアーズ“ルール・ザ・ワールド”のカバーというのも良かった。このシーンが一番感動した。

それにしても、最近の米国製CGアニメーション映画って、70年代末から90年代初頭のいわゆる親父ロック(ホール&オーツやカルチャー・クラブあたりまで含めた広義)を使うのが好きだよね。

「インサイド・ヘッド2」の予告ではオジー・オズボーン“クレイジー・トレイン”が、「トランスフォーマー/ONE」の予告ではザ・ローリング・ストーンズ“スタート・ミー・アップ”が使われている。

まぁ、この時代の音楽を聞いて育った世代がアニメーション業界で監督やプロデューサーとして権限を持つようになったことや、この世代に訴求すれば子どもや孫にこの映画を見せたいと思う機運が高まるというのもあるのだろうが。

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