見出し画像

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE

本作はトム・クルーズ製作・主演の「ミッション:インポッシブル」シリーズの7作目にして、シリーズ初の前後編構成となる作品だ(本作は前編)。

最近、前後編構成のハリウッド映画が増えている。本作以外でも、「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」や「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」がこうした構成で作られている。
とはいえ、日本映画のよくある前後編構成の作品とは公開の仕方が異なっている。「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」は今年4月に前編が公開され、そのわずか2ヵ月後には後編も発表されている。
しかし、「M:i」にしろ、「ワイスピ」にしろ、「スパイダーバース」にしろ後編は前編の1〜2年後に公開される予定となっている(ハリウッドのストの影響で変更の可能性あり)。前後編構成でない普通のシリーズものの続編と同じスパンだ。

だから、日本では、「ワイスピ」や「スパイダーバース」では前後編構成であることを表に出さない宣伝戦略を取ったのだろう。もっとも、前後編(「ワイスピ」は3部作になる案もあり)構成だから、当然、前編はいいところで終わってしまう。だから、日本側の宣伝にしか触れずに見た人はガッカリして猛批判することになる。日本映画の前後編構成の作品と異なり、ハリウッド作品の前後編ものって、それぞれのエピソードの尺が長いから尚更、ふざけんなって気持ちが高まるんだろうね。まぁ、日本映画の前後編ものは「東リべ」のように尺が短いものもあるから、そういう作品だと逆に1本にまとめろよって怒りたくなるけれどね。

まぁ、日本式の上映時間が長くない&短期集中公開だろうと、ハリウッド式の長尺&期間を置いて公開だろうと、前後編構成の作品って、2本ともつまらないか、少なくとも片方はつまらないというものがほとんどなんだよね。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の2と3のように両方ともめちゃくちゃ面白い作品なんて滅多にないからね。
まぁ、前編は途中で終わるし、後編は途中から始まるから、そもそも、映画としての出来が良いわけないんだけれどね。

なので、本作に関しても全く期待はしていなかった(こちらは日本でもきちんと前後編ものであることは告知済みだったが)。でも、ここまでつまらないとは思わなかった…。あくびか出た回数では、「君たちはどう生きるか」と良い勝負だった。というか、ほとんど内容がないし、結論は次作に持ち越しなのに、2時間44分もあるのは長すぎでしょ!せめて、2時間半以内に収めろよって思う。

まぁ、個人的には元々、この「M:i」シリーズはトム・クルーズのスタント挑戦を楽しむもので、話自体はそんなに面白いとは思わないけれどね。自分はジョン・ウー監督による2作目が一番面白いと思うが、シリーズのファンには不評らしいから、そもそも、このシリーズが肌に合わないんだろうね。2作目以外で面白いと思ったのって4作目くらいしかないしね。

というか、この「M:i」シリーズ7本(ハリウッドのストの影響で撮影が中断となっている次作を含めると8本)の前半と後半では全く別ものと言ってもいいくらいだしね。

前半はメガホンをとった監督の個性で作品のテイストが変わる感じだった。

1作目:サスペンス系の作品を得意とするブライアン・デ・パルマ
2作目:香港アクション映画出身のジョン・ウー
3作目:テレビシリーズで評価されたJ・J・エイブラムス
4作目:アニメーション出身のブラッド・バード

5作目以降の全作品:脚本家出身のクリストファー・マッカリー

結局、「M:i」シリーズって荒唐無稽な展開だから、変にリアリティを追求した作品よりも香港アクション映画やアニメーション出身の監督が手掛けた作品の方が自分には合うんだろうなとは思ったかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?