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≠ME 3rd ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT〈昼の部〉〈夜の部〉

イコラブは毎年9月にデビュー○周年のコンサートを開いている。「ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」という呼び方になったのは3周年からだろうか?これは、イコラブが2017年9月にデビューCDシングル“=LOVE”をリリースしたことにちなんで行われているものだ。

じゃ、“妹分”のノイミーが今回行った「3rd ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」もデビューCDシングルのリリース3周年を記念したものかというと、そうではないからややこしいんだけれどね。
初めてノイミー名義のCDシングル“君はこの夏、恋をする”がリリースされたのは去年7月だから、まだ1年も経っていないし、それより前のノイミー名義では初のCDとなるミニアルバム『超特急 ≠ME行き』だって、2021年4月リリースだから1年経っていない。
ノイミーの楽曲で初めてCD化されたのは、イコラブのCDシングル“ズルいよ ズルいね”のカップリング曲として発表された“君の音だったんだ”だが、これだって2019年10月のリリースだ。

初のオリジナル曲“≠ME”を配信シングルとしてリリースし、MVを公開し、TOKYO IDOL FESTIVALで初のステージを踏んだのは2019年8月だ。

どれをデビューとしても2月は関係ない。

となると、お披露目会見が行われた2019年2月をデビューとしているということになるのだが、それだったら、イコラブのデビューだって2017年4月になるのでは?

まぁ、ノイミーはお披露目されてから自身名義のCDシングルを出すまでに約2年5ヵ月もかかってしまったから(イコラブは約5ヵ月しかかかっていない)、それだと、いつまで経っても周年イベントができないので、だったら、お披露目された時点をデビューとしてしまえってことなんだろうね。

あと、イコラブはソニー系のレーベル所属だけれど、ノイミーは単独名義ではキングからCDを出しているので、その辺のレコード会社による集金システムの違いというのもあるのかもしれない。

それから、ノイミー人気がすごいから、アツいうちに周年イベントをやりたいってのもあるのかな?
“てゆーか、みるてんって何?”の自己紹介部分を自分の名前に変えた動画を他のアイドルや一般人などが次々とTikTokに投稿したことによって、この曲がバズってしまったし、最新CDシングル“チョコレートメランコリー”はオリコン首位を獲得している。

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ここ最近のノイミーを取り巻く状況は“姉貴分”のイコラブを凌ぐ勢いだからね。

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今回のコンサートは東京国際フォーラムAでの開催で、キャパは約4500人。
個人的には開場時の大行列を見ると、アイドル・グループのコンサートには不向きな会場なのではないか、少なくともコロナ禍にアイドルのライブをやる会場ではないのではないかと思った。密もいいところだ!

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しかも、明らかにスタッフの立っている位置がおかしい!中途半端な位置に立っていて、“最後列はここではない”とかほざいているしね。

ノイミーの運営が悪いのか国際フォーラムのスタッフが悪いのかは知らないが、とりあえず、大行列ができるアイドルのライブをやる会場でないことは確かだ。まぁ、国際フォーラムはミュージカルの上演とか、ベテラン・アーティストのコンサートが多いイメージだから、開場前から大行列となる、しかも、女子や若者にも人気があるアイドルには向いていないんだろうね。

開場してから、30分経っても入場できないってどういうことだよ!

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イコラブは日本武道館や横浜アリーナでコンサートを行っているとはいえ、コロナ対策で入場者数を絞っていたから、去年のツアーファイナルだった横浜アリーナ公演の約5千人というのが最大キャパだ。
周年イベントでは、幕張メッセで去年行われた「4th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」はもしかすると最大規模かなと思ったりもしたが、約4千人の動員だったようだ。

つまり、お披露目会見では2年近く、デビューCDシングルのリリースでは4年近く遅れて世に出たノイミーが既に人気面ではイコラブと同レベルになっているということだ。

これまで、ノイミーのコンサートなどのチケットを先行予約で応募しても当たることは滅多になかった。FCに加入し、FC先行予約で応募しているのにもかかわらずだ。

FCに入っている人間の数が多いジャニーズとか、国民的アーティストと呼ばれるサザンなんかは、そもそも応募者の数が違うから、いわゆる落選祭りになるのも理解できる。
でも、イベント参加券などをエサにファンに複数枚CDを買わせることで生計を立てているアイドル・グループの場合は、そこまでのチケット争奪戦にはならないはずなんだよね。

毎回のように先行予約で落とされるのがデフォルトになっている理由として考えられるのは次の2つだ。

①女子人気、若者人気、ファミリー層人気、一般人気をアピールするため、30代以上の男で1人で応募した者を意図的に弾いている。

マスコミに取り上げられた時に、いかにもオタクなオッサンだらけの会場よりも、女性が多い、男でも若者が多い、オッサンがいても家族連れで来ているという方が世間一般的な印象が良いからね。
だから、こうした層を優先的に当選させているし、FCだけではこうした層を集められないから、FC先行にあてる分を減らして一般発売に回し、女性や若い男、ファミリー層の観客を集めているのではないかと思われるフシがある。

②クレジットカードなどキャッシュレス支払いを認めているものの、実際は運営資金が自転車操業状態なのですぐに運営側が金を手にできるコンビニなどでの振り込みで応募した者を優先的に当選させているフシがある。
中には電子チケット推奨とか言っておきながら、コンビニ払いを優先していると思われる公演もあるしね。AKBグループなんて、コンビニ払いの方が当選しやすいって良く言われているしね。

おそらく、自分は若い男でもないし、クレカ払いで応募しているから、それだけで弾かれているんだろうなと解釈している。

あとは、複数公演がある場合は1公演のみ応募している者よりも複数公演応募している者の方がガチ度が高い=グッズなどで金を落としてくれると判断されて当選しやすいというのもある。

なので、今回は試しに昼公演と夜公演の両方に応募してみて、尚且つ、片方はクレカ払いではなくコンビニ払いにしてみた。

そしたら、昼夜両方の公演に当選してしまった…。
どういうこと?

さすがに東京国際フォーラム級の会場だと、女子や若者、ファミリー層優先だけでは席が埋まらないから、普段弾いている連中にも当選させてやろうということなのかな?

まぁ、昼公演は2階席だし、夜公演は1階でも後方だから冷遇されていることには違いないんだけれどね。

そういえば、同じアーティストの昼夜2公演行われた両方に行ったのってコロナ禍になって初めてだ。コロナ前も含めるといつ以来だろ?

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とりあえず思ったこと。

〈昼の部〉

アイドルやアニソン系のライブでは開演前の注意事項のアナウンスをアーティスト本人が行うのがデフォルトになっているけれど、どうせ噛みまくりになるわけだし、今はコロナ絡みの生命に関わるような大事なお知らせがあるのだから、非アイドル系のライブと同じようにスタッフによるアナウンスでいいんじゃないのかな。

あと、メンバーがカメコ席に座っているオタクに撮影しろと促す時に、下手・上手という業界用語を使うのはどうかと思うぞ。オタクには自分は業界通と思っているのが多いから、大抵のオタクは意味は理解しているけれどね。

いきなり、最新シングル表題曲“チョコレートメランコリー”ではじまり、“クルクルかき氷”や“みる何”といった本編終盤やアンコールでもおかしくないようなキラーチューンが冒頭パートで惜しみなく登場したのには驚いた。
その後、MCを挟んでユニット曲集からダンス曲集(ダンス・パフォーマンス含む)というグループ系アイドルでよくある流れに。
ここで、いかにも3周年コンサートらしい、この3年間を振り返るドキュメンタリー映像が流れるのだが、ここからがすごかった!

本編後半部分はぶっちゃけ、ジュークボックス・ミュージカルと言ってもいいセトリだった。

ジュークボックス・ミュージカルというのは既存の曲を使って、ストーリーを進行していくミュージカルのことだが(映画化もされた「マンマ・ミーア!」や映画オリジナル作品でいえば、「ムーラン・ルージュ」なんかが代表的な作品)、本当、今回のコンサートは歌詞でストーリーが進行していくという感じだった。

イコノイのプロデューサーである指原莉乃が書く歌詞というのは、一聴すると、普通のラブソングや友情ソングに感じるけれど、よく聞くと、アイドルとファンの関係を歌っていると指摘されることが多い。

今回のステージの後半ではこうした、アイドルとファンの絆を描いたと思われる楽曲が続けて披露された。

“君と僕の歌”で“大きなステージに連れて行く”と歌われているが、これはファンがアイドルを熱心に応援することを誓うことを宣言する歌だ。その努力が道開いて世間に知られるようになり、そして、メジャーな大会場でライブができる存在になる。必ずそうしてみせるとアイドルに約束していることを意味しているのだと思う。

ノイミーは今回、東京国際フォーラムという“大きなステージ”でパフォーマンスしたが、それで満足することなく、イコラブも立った日本武道館や横浜アリーナにも(しかも、イコラブは入場者数を制限していたから、ノイミーはフルキャパで)、さらには、さいたまスーパーアリーナにも、そして、その先には東京ドームもという目標を掲げているということなんだと思う。

また、“まほろばアスタリスク”は片想いの歌と言われているが、この曲に出てくる“星”という言葉は“スター”、つまり、アイドルのことなのではないかという気もしてくる。
歌詞の中で“ずっと 遠くに感じる 君の笑顔”と歌われているが、これは人気が増し、ライブ会場もどんどん大きくなり、本人の顔を間近で見られなくなってしまったファンの気持ちなんではないかという解釈もできそうだ。
続いて“君はスパークル”が披露されたが、こちらはストレートに推しへの愛を歌った曲だ。

そして、“虹が架かる瞬間”では、現在休業中のももきゅんに対してのメンバーやファンの思いが綴られている。

一連のジュークボックス・ミュージカル・パートは初のオリジナル曲“≠ME”でスタートし、ファンとメンバーの関係を歌いながら、最後にはももきゅんが戻ってくる日をいつまでも待つというメッセージで締めくくるのだから、ファンなら泣かずにはいられないよね。

ストーリーを大雑把に説明するとこんな感じだ。

世に出たばかりのアイドルと、そのアイドルを見つけたオタク

アイドルは自分に興味を持ってくれたオタクのために可愛くなろうと努力する

オタクはそのアイドルの魅力にどんどんはまっていき、そのアイドルをもっと世間に知ってもらおうと努力する

やがて、その共闘が実を結び、アイドルは注目されるようになる

ライブ会場もどんどん大きくなっていく

ガチ恋を拗らせつつあるオタクはアイドルが身近な存在でなくなってしまった寂しさを感じるものの応援し続けることを決意

その一方、アイドルの方もメンバーの離脱などトラブルを抱えるようになる

でも、デビュー初期に築かれたオタクとアイドルの絆は強く、困難を乗り越え、さらに大きなステージへ向かうことを決意する

そんな、芸能界内幕ものミュージカルにありそうなストーリーが、今回のノイミーのセトリでは展開されていたんだよね。

マジで感動してしまった…。

それにしても、ラスト3曲(“まほろばアスタリスク”、“君はスパークル”、“虹が架かる瞬間”)はどれもアニソン・マナーで作られた曲だと思う。
コロナ禍になって声出し禁止になってから、アニソン系のライブでは1番のAメロでオタクが手拍子するのが慣例化しつつあるけれど、この3曲はいずれもそれが合うんだよね。
アニメのテーマ曲として使われたら多分、人気出るよ。ノイミーは代アニがマネージメントしているんだから、アニメ系タイアップを積極的に取りにいった方がいいと思うんだけれどね。

ところで、“君はスパークル”ってタイトルだが、もしかすると、「君の名は。」のエンディング曲“スパークル”から来ている?映画のタイトルと楽曲名を合体させた?

それにしても、アンコールでも“みる何”をやるとは思わなかった…。最新シングルの“チョコレートメランコリー”ではなく、“みる何”なんだ…。
それだけ、ノイミーの代表曲として認知されたということなんだろうね。HKT48でいえば、“メロンジュース”とか“最高かよ”みたいな存在になったということかな。
そういえば、みるてんって、この曲などの影響もあって、IQゼロのイメージがあるけれど、実際は遅刻なんてもってのほかと考える結構ストイックな人だというのがMCコーナーで判明した。ちょっと驚きだった。

そして、アンコールの最後は“自分賛歌”で締めたが、この曲、完全に“ラスト・ナンバー”として定着しているよね。まぁ、名曲だし、この曲は勇気付けてくれる曲だから、この曲を最後に聞いて会場を後にすれば、足も軽くなるしね。


〈夜の部〉

昼の部の入場がスムーズに行かなかったせいか、昼の部ではチケットと身分証の名前をスタッフが確認するという方式で行っていた身分証確認が、夜の部では、身分証と本人の顔のみを確認するというシステムに変わっていた。また、ボディチェックもだいぶ簡略化されていた。一応、学習はしているようだ。ただ、身分証確認よりも前、つまり、建物の中に入るまでの整列のさせ方は昼の部同様、仕切りが悪かった。

コンサート自体はMCで話す内容が多少異なるのを除けば、セトリも丸っきり昼の部と同じだった。

同じ日に複数回公演を行う場合って、両公演を見るファンもかなりいるから、大抵、1曲、2曲はセトリを変えるんだけれど(アンコールとか、ユニット曲コーナーとか)完全に同じだった。

ちょっとビックリ。

夜公演の唯一の違いは、秋元系アイドルやそこから暖簾わけしたイコノイではおなじみのサプライズ系のお知らせがあったことかな。

それはノイミーで舞台をやるというものだった。
イコラブは初期の頃、2.5次元的舞台をやっていたけれど、人気上昇に伴い、そうした声優アイドル的な活動はほとんどしなくなってしまったからね。

イコラブのデビュー時とは異なり、ノイミーは最初はほとんど、声優アイドル色を出していなかったけれど、ここに来て、リーダーの蟹沢萌子がアイドルアニメ「シャインポスト」に声優として出演するとともに、作中のアイドルユニットのメンバーとしても活動するし、ノイミーも舞台をやるし、最近のノイミー楽曲にはアニソン楽曲みたいな曲も多いし、そちら方面のファン獲得を目指しているのかな?

それにしても、ノイミーがやる舞台の演目が「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」って、どういうことだ?
そして、演目が演目だけに12人(開演までにももきゅんが復帰していなければ11人)全員が平等に活躍するのは無理だから、Wキャスト制を取るらしい。
ということは、最低2公演見ないといけないということか…。チケット取れるかな…。


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