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日曜劇場『日本沈没ー希望のひとー』第1話を見たが、想像以上に酷かった…

やっと、ドラマ版「日本沈没」の第1話を見た。
海外配信するらしいが、それって日本のエンタメの恥をさらすようだからやめた方がいいぞというのが率直な感想かな…。

いかにも日本のテレビドラマといった感じの明るすぎる画質は、予算や時間がなく、CG・VFXやセット、エキストラに金をかけられないのがさらに明らかになってしまっている。

説明ナレーションやテロップが多すぎるのも、海外の映画やドラマを見ている人からしたら、安っぽく見える要因だ。

あと、CMまたぎというのは国内の視聴率競争では相変わらず重要視される要素かもしれないが、CM後の部分にCM前と同じ場面が繰り返されるのは、国内外問わず配信で見ている人にとっては興醒めもいいところだ。

中身に関しては、環境保護団体をガラの悪い連中みたいに描くのは海外展開する上で印象は良くないと思った。少なくとも、そういうシーンがあるだけで海外メディアからは酷評されると思う。

その一方で開始早々、進次郎のレジ袋有料化策をマンセーするような描写も出てきたりする。

かと思えば、政府や省庁が情報を隠蔽する悪の集団みたいに描かれたりもする。マスコミの描写にしても、ネット民が喜びそうなマスゴミ的な描き方をしたかと思えば、急に真実を暴く正義の味方になってしまうような描写に変わったりもする。

ぶっちゃけ、このドラマの主義主張はブレすぎだ!

それから、本作は日本の映画やドラマの一番ダメなところが顕著に出ている。やっぱり、政治性、社会性、国際性を持ったテーマを扱うのだったら実名を出さないとリアリティがないんだよ!

世界環境会議なんていう曖昧な名前ではなく、COPとかそういう実在する会議の名前を出さないとダメ!政党だって、実在の政党名じゃないとね。米国の映画やドラマは話自体はフィクションでも政党名はきちんと出てくるからね。公職選挙法だなんだに引っかかるっていうなら、テレビでやる必要はない。映画でやればいいんだよ。

そして何よりも腹が立つのが、与田ちゃん演じる居酒屋店員が現時点では全く存在理由がないということだ。
主人公に離婚したら、恋愛対象にしてあげると言うだけのオッサンに媚びる存在で彼女を使うんじゃない!

彼女は「名探偵よだちゃん」という当たり役があるくらい、意外と演技適正があるのに、それを活かせていない!

というか、主人公とその親友はエリート志向なのに、居酒屋に行くんだ…。

とりあえず、1話を見て分かったことは2つある。

1つは小栗旬だ。英語と演技がダメで、ハリウッド版「ゴジラvsコング」では出番を削られまくったようだが、本当はこういう役をあの作品ではやりたかったんだろうなというのが、本作で垣間見ることができた。

そしてもう1つは日曜劇場という枠の問題だ。結局、この枠でやると、「ドラゴン桜」だろうと、「日本沈没」だろうと、「半沢直樹」になっちゃうんだよね…。昔は作品ごとに異なるテイストがあったのに、「半沢」が大ブームとなってからの日曜劇場は中高年のオッサンが喜ぶようなこの路線ばかりだ。

もし、今、「JIN -仁-」の続編を作ったら、やっぱり「半沢」調になってしまうんだろうね。

なんだか、このドラマ版「日本沈没」を見ていると、去年のアニメ版が傑作に思えてくるよな…。



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