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ごみ出しルール変更は意味あるのか?

この4月から墨田区のごみ出しルールが変わった。隔週でしか回収しないカテゴリーのものもあるので2週間で一巡する仕組みとなっている。この土曜日でやっと最初のサイクルが終わったが、環境保護しているアピールをやっているだけにしか見えないというのが正直な感想だ。

本来の23区のごみ処理能力なら、ビニールやプラスチックを燃やせたし、そんなにリサイクルするビニールやプラスチックが増えてもたまっていく一方だし、回収する曜日が増えるということは、回収・リサイクル業務に当たらせる下請け業者が増える=ごみ処理の予算が増える=税金が増えるだけだから、そんなに意味はないのに、あえて、やるというのは環境保護に務めている自治体アピールでしかないと思う。

23区内でごみの分別を厳しくするようになった自治体は当初、都心や山の手が中心だった。下町は老害だらけ、保守思想の連中ばかりでこうした対応が遅いと新興住民に批判されるから、彼等のご機嫌取りのためにやっているとしか思えない。
まぁ、自民的な思想の連中からすれば、ごみ出しの日を増やし、下請け業者も増えれば、その分、中抜き・キックバックも増えるくらいにしか思っていないのだろうが。

というか、環境保護を訴える連中にしろ、政治家連中にしろ、お前ら自分でごみ出ししたことないだろって思う。レジ袋有料化が押し通された時もそうだけれど、自分でごみ出ししていたら、このシステムはおかしいって分かるはすだしね。レジ袋を使って小分けして生ごみを出すのは、汚臭防止の観点からも、カラスやネコにごみを荒らされるのを防止する観点からも有効だしね。
今回のルール変更でも実質、レジ袋は“燃やさないごみ”扱いになってしまい、生ごみ処理に使いにくい感じになっているから、本当、左右問わず、エリートって世間知らずだよねって思う。

大きく変わったのは、これまで“燃やすごみ”として出していたビニールやプラスチック類を“資源(プラスチック)”として分別し、別の曜日に出さなくてはならなくなったことだ。

その結果、これまでの週2回の“燃やすごみ”、週1の“資源(古紙、缶・びん・ペットボトル)”、隔週の“燃やさないごみ”以外に、もう1日、ごみ出しする日が増えることになった。

さらに、個々のカテゴリーの出し方もかなり細分化されるようになった。

大雑把に言えばこんな感じだ。

紙くずは汚れているものは“燃やすごみ”だけれど、きれいな紙は資源(古紙)に回す。

古紙はこれまでまとめて、紙袋に入れたり、紐でしばっていたりしたが、これからは、新聞・折り込みチラシ、雑誌・パンフレット・DMなど、飲料の紙パックなど、ダンボールといった具合に別々に仕分けして出さなくてはならなくなった。しかも、紙袋に入れて出していいのは、新聞・折り込みチラシのみ。あとは、紐でしばって出さなくてはならない。

というか、折り込みチラシとDMの違いって何?新聞に挟まってくるようなペラペラのチラシは新聞と一緒のカテゴリーで、郵送で送ってくる広告とか映画や演劇のチラシのようなしっかりとしたものはDM扱いなのかな?

この他にもルール説明のパンフレットを見ると、どのカテゴリーで出していいのか曖昧な表記のものが多すぎる。

とりあえず、“燃やさないごみ”については、ビニール・プラスチックに関しては納豆の容器とか、弁当についてくる調味料の袋のような、どうやってもにおいや汚れがきれいに取れないものは“燃やすごみ”に混ぜるが、それ以外はとりあえず、紙でふいたり洗ったりして、その結果で判断しないといけないといった感じだろうか。汚れを落とすために紙を使う=ごみが増える、洗剤を使う=下水に流れる汚水が増えるなのに、何が環境保護だって思う。

また、これに伴い、ビニールやプラスチックではないが、これまではわざわざ、“燃やさないごみ”として出していなかったようなものも分別せざるを得なくなった。

その結果、これまでは傘が壊れたとか、電球が切れた、食器が割れたなどのケースを除けば、ほとんど出すことがなかった“燃やさないごみ”も毎回出さなくてはならなくなった。

まぁ、これまでは区役所などの回収所に持ってくる以外の廃棄は認めていなかった乾電池の扱いが、できれば回収所に持って来て欲しいが“燃やさないごみ”で出すことも容認するというレギュレーションになったことは評価したいと思う。

これまでの回収方法が外に出てフルタイムで働いている人を無視したものだったので、どうしても、乾電池を生ごみなどに混ぜてこっそり捨ててしまうケースが多く、その結果、乾電池が破裂したり、液漏れしたりして、焼却施設や回収車にダメージを与えるケースが目立っていたので、乾電池の回収レギュレーションを緩くしないとこの問題は解決しないと判断したということだとは思うが。

とはいえ、全体的には作業量が増えた。食事後、食器を洗う時間は惣菜の容器などを洗ったりするので毎回5分程度増えたし、これまではおやつタイムでは食後に食器を洗う時間なんてほとんどなかったが(カップを軽く洗うくらい)、今月からは、食べた菓子類の容器を拭いたり洗ったり乾かしたりという作業が増えた。

先程も言ったけれど、環境保護のためにごみ分別を厳しくしたはずなのに、それによって、ごみや汚水がさらに出るというのはおかしいと思う。

週4でごみ出しする週と週5でごみ出しする週が隔週でやって来るが、ごみ出しの回数は多すぎると思う。

あと、“燃やすごみ”の量が圧倒的に少なくなった。これまで、半透明のごみ袋45リットルで出すと、日曜日分を含む前半はフル状態、後半は8〜9割という感じだったが、ビニール・プラスチック類が隔離されたことにより、前半は半分ちょっと、後半は半分以下になった。いかにビニール・プラスチックごみが多いかが分かる。

これって、市民にごみ分別という負担を強いるのではなく、メーカーや小売店にビニールやプラスチックを使わないようにさせるべきなのではないかと思う。
もっとも、そうすると、昔のように食品は紙に包んで販売となるから、とてもではないが労働世代は専業主婦とか同居している高齢者がいないと買い物できなくなるし、店舗側も単なるレジ打ちだけでない店員を雇わなくてはならなくなる(ただでさえ、セルフレジやセミセルフレジ導入で店員を減らしているのに)ので、客も店も負担増となってしまうが。

新ルールによる“燃やすごみ”の量を見ると、そのうち、“燃やすごみ”の回収日数が週1に減らされてもおかしくないかなという気がする。

“燃やすごみ”や“資源(プラスチック)”について、各世帯が出して良い量は5袋までと知らされた時は少なすぎると思ったが、実際にこのシステムでやってみると、回収日が減る年末年始でも、衣服とかの大量廃棄でもしない限りはそこまで行かないと思う。

今回のルール改訂はビニールやプラスチックをリサイクルすることではなく、“燃やすごみ”の回収を減らす、というか、焼却施設の稼働を減らすことが目的であるような気がしてきた…。

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