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ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ

スペイン出身のペドロ・アルモドバル監督作品を映画館で見たのはこれで15本目。2〜3年に1本のペースで新作を発表する監督なので、初体験からはかなりの長い付き合いだ。

本作は上映時間31分の短編作品だが、短編にありがちなイメージを提示するだけとか、強烈なオチまでは意味不明なシーンが展開されるというものではなく、きちんと、起承転結のあるストーリー展開となっている。

そして、西部劇としてもきちんと成立している。勿論、アルモドバル監督作品なので同性愛描写はあるが。というか、本作に限っては、日本の腐女子が好きなBLと言っていいかも知れない。久々に再開したイケオジ2人の愛憎入り混じった関係なんてBL好きにはたまらないのでは?

そうしたLGBTQ要素のある近年の西部劇と言えば、アン・リー監督の「ブロークバック・マウンテン」やジェーン・カンピオン監督の「パワー・オブ・ザ・ドッグ」といった賞レースを賑わせた作品を思い浮かべる人も多いと思うが、本作は単純に映画としてその2作よりも面白かったと思う。

自分はLGBTQに属さないと思っている人でも2人のシーンは見入ってしまうしね…。

本作は台詞のほとんどが英語作品ということで、エンド・クレジットも英語で出てくるが、そのクレジットの出し方がハリウッドっぽくなかったのが面白かった。
スタッフの名前が、演出、撮影など担当パートごとに出ていた。日本映画界はパートごとに演出部とか撮影部などと呼んでいるが、スペイン映画界のシステムもそれに近いのだろうか?



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