見出し画像

AIR

盆栽屋の映画録#1
盆栽屋の◯◯録シリーズを始めてみようと思う。
小説家の村上春樹はこう言います。
「本を読むことは、心の貯金をするようなものだ」
僕にとって盆栽以外のことは盆栽への貯金だ。

というわけで、

#1は映画AIRから。

あらすじ
当時アメリカ国内でバスケットボールシューズとして業績不振に陥っていたナイキ。CEOからバスケットボール事業の立ち直しを命じられたソニーが、新人NBA選手のマイケル・ジョーダンに目をつけ前代未聞のチャレンジを経て、偉業を成し遂げるストーリー。

以下気になった箇所を記載していきますが、思いっきりネタバレですので悪しからず…。。
というか事実なのでご勘弁を…。。

主人公ソニーの絶えない情熱
ジョーダンにとってナイキという存在は眼中に無かった。彼はアディダスと契約する気満々であり、仮にアディダスと同条件がナイキから掲示されようとナイキは選ばない。
つまり最初からビハインドの状態である。なんとか振り向いてもらおうとあの手この手でトライするが、結構周りからはヤーヤーあーだこーだ言われる。けど彼は諦めない。とにかくジョーダンを観察して、調べ上げる。そしてエージェントを介さず勝手に会ってしまう。
でも成功した。
コンバースはウチと契約をすれば歴代の偉大な選手に肩を並べられますよと、アディダスはとてもファッショナブルでお気に入りだが先の経営で不安材料がある。
ラストのプレゼンは圧巻だった。ナイキが掲示したのは、あなただけのシューズを創るということ。そしてイメージビデオを中断してまでソニーが核心に触れたジョーダンの人生と共に歩もうという姿勢。他2社と違ったのはジョーダンの未来に触れたこと。あなたはこれからスター街道を歩むだろう、しかしそれと同じくらい上手くいかないことやバッシング、怪我もあるかもしれない、それでもまたあなたは這い上がってくる。このシューズはあなたのために創るけどあなたは自分のために履くのではなく、このシューズを履く人たちのために履いてほしいと。
つまり人の熱量は伝わるし、人を動かすこともできる。契約金だとか偉大な選手と同じくらいになるとか、そんなことはどうでも良くて、自分の気持ちとかその人の未来ごと本気で信じて行動することでしか大きなことは成し遂げられないんだってことを思った。

早く行動すること
アイデアだったり、事前の準備も大事なことなんだけれどもより早く動くとか、もし対象の人物がいるならばとにかく早くその人にアクセスするだとか。チャンスの逃し方は様々で、1つは巡ってきたことに気づかないこと。次に巡ってきても掴む力がないこと。そして掴めたのに動けなかったということ。
革新的なアイデアを期待しがちだけど、そんな発想は一部の人の特権で大多数は動き出しの早さだと思ってます。発想自体にはさほど個性は無くて、なにかしら過去の言い換えだったりオマージュだったりする。要はタイミングで、その仕掛けるタイミングは自分の身体に降りてきた時というのが今の僕の考え。

走り出したら止まらないこと
個人的に気に入ったシーンの一つに、ソニーがジョーダン家に関わった後、本当に契約を取りに行くぞとなった時にCEOであるフィルの態度が変わる。ソニーの何で考えが変わったんだ?との問いにフィルは「走ったからだ」と返す。前項にも通ずるが、動いてしまったからには覚悟を決めるしかない。フルパワーでコミットしてぶつかりに行くしかない。むしろそうでないと、熱量を持って人を巻き込むことなんてできやしないんだと感じた。
私が好きなとんねるずの2人が過去にフルマラソンに出場した際のエピソードがとても好きで、木梨さんが体の不調で止まってしまい、相方の石橋さんもまだ走れたが心配で引き返す。一度落ち着き再スタートを切ろうとした時には、もう足は動かなかった。そう、止まったらもう動けないのだ。ゴールという目標が決まったら、トラブルが起きようともう走り続けるしかない。ナイキととんねるず。何が言いたいんだろう私は。。

総括

作中のセリフでもあるが、ゴールは目的ではない。ゴールまで走ることが目的なんだ。
ゴールまでの長さというか高さというか、そういったものは更新されていくものだと思う。そしてその振り幅は走り方に大きく起因すると思う。一人で走るも良し、仲間と走るも良し、敵と走るも良し。

さぁ走ろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?