見出し画像

時短希望者は、受け入れる企業に何をもたらすか

派遣会社複数社の有志で運営する団体,Hakken!にて、イベントを開催しました。今回のテーマは「時短スタッフの活用と時短求人獲得のコツ」。

育児や介護だけではなく起業準備やフリーランス増加の背景もあり、
年々時短での就業希望者は増えています。

どんな人が短時間勤務を希望しているのか?
短時間勤務者を受け入れる企業はマネジメントにどんな工夫をすればよいか?
ヒント満載だったので、その様子をご紹介します。

受け入れ企業が感じる不安

受け入れる企業が感じる不安。
・時短だと業務の質は担保されるの・・・?
・時短だとマネジメントや業務の引継ぎとか面倒だよね?!
それを払拭できるファクトや事例を、
実際に時短スタッフの募集やマッチングをしている人、
時短スタッフを受け入れてマネジメントしている人からご紹介いただきました。

変化する「短時間勤務を希望する理由」

「子供のお迎えがあるから」「家庭と両立したいから」
パートの主婦。短時間勤務を希望する人といえばそんなイメージがあったかもしれません。
最近20代でも変則的な働きかたを希望する人が増えているそうです。
ある時短サービス登録者での、時短希望理由の1位は「勉強や趣味との両立」。
働きながら、次のキャリアの準備をしていく。
1社フルタイムで働く常識は、もはや崩れてきているかもしれません。

時短化のパターン

キャプチャ1


時短にもいくつかのパターンがあります。

・フルタイム一人分の業務を複数名で分散する「分散化」
・一人が8時間かけて行っていた業務を、棚卸や自動化の工夫等で圧縮する「効率化」

前者はワークシェアリングの考え方にあたります。日数での分散や時間の分散があります。後者に関しては、時短希望者こそ自身のニーズともマッチするので「工夫して圧縮する」ことに真剣に取り組んでくれそうです。

時短スタッフを受け入れる企業の工夫が、自社の生産性にもプラスに

一方、受け入れる企業には何が必要か。
話を聞いて感じたポイントをいくつか紹介します。

【受け入れ前】
・求人時の「譲れないスキル」を明確化する
⇒特にハイスキル人材は希少なため、フルタイムに限らず募集したほうが見つかりやすくなります。
・依頼業務の棚卸や標準化を行う
⇒その過程で、必然的に無駄な業務を削減することになります。
・初心者向け情報を一か所に集め、周囲の人の紹介ページも含めてアクセスしやすくする
⇒写真も入れて「顔の見える関係」に。初心者だけではなく、既存の社員にも「社員・ナレッジ図鑑」として重宝されます。

【受け入れ後】
・タスクの進捗はチャットなどで可視化する
⇒「あれどうなってる?」の心配が減り、見通しがたちます。
・タスクベースではなく役割で依頼する
⇒それにより工夫の余地が生まれ、業務の繁閑があっても自立的に動いてもらえるようになります
・時短希望の背景(育児や起業準備など)に理解を示す
⇒具体的には急な休みの場合もチャットで連絡すればよい、
夏休の勤務時間変更も柔軟に対応するなど、心理的負担を極力下げて快適に勤務できるようにすること
⇒それが結果的に働く人のモチベーションを上げ、つなぎとめることになります

時短で働く人たちの声

時短のチームで働くと、お互い時間制約のある中での就業ということに理解と共感があるため、チームワークが生まれ、引継ぎやタスク進捗の共有に自ずと工夫するようになります。

働く人にとって有り難いのは「時短であることに引け目を感じずに勤務できる雰囲気や環境づくり」。事例で紹介されたケースは周囲やマネジメント者の理解とともに、急なお休みでも作業進捗が可視化されているので業務が回るなど、仕組みの工夫もされていました。

まとめ


働きかたの多様化ニーズへの対応は、人手不足感が高まる昨今、優秀な人を集めるための重要な要素になりえます。

多様化への対応を模索する過程では、時短希望者に限らず、
今までの画一的・長期的な育成によるハイコンテキストな文化を脱して
個別的かつ早期にアジャストできる透明性の高い仕組みが求められます。
多様な人を受け入れる前提で仕組みを準備すること。
その準備自体が、企業の生産性につながるヒントになるかもしれません。

・・・・・・

最後までお読みいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?