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法事の前と後の感情の変化について

下記の資料は、昨年度行った実験の結果をまとめたものです。

疑問
法事の際に、参列者の感情はどのように推移していくのだろうか?

法事が始まる前は緊張した表情を感じることが多いが、法事の後は安堵
だったり、明るい表情に変わっている印象があります。
明らかに、法要館jの前と後では表情が違うことがあり、「感情推移」について興味を持ち調査してみたいと思いました。

方法:
・事前に参列者の席に質問表をおいておき、開式前と開式後に回答いただく。
場所:
・法事の貸式場
協力者(被験者数):
・54名
備考:
・法事内容(49日/回忌)や参列区分(施主/親族)で分けていません。
 参列された方でご協力をいただける方を対象としました。
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として進めました。下記はその結果です。

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仮説として、「ネガティブ感情」が少なくなり、「ポジティブ感情」が多くなることを想定していましたが、
結果は、「ネガティブ感情」も「ポジティブ感情」も減少し、「中立感情」が増えました。

またインタビューも行いました。

佛心寺研修

インタビューを行う中で、関係性を表す言葉が頻繁にお話されました。
その関係性を表す要因として4つのグループに分けることができました。

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幸福感との相関性についても・・・・

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研究を通して・・・
・死者との関係は、「死」で無くなるのはなく、「つながり」という関係性を大切にしてきた文化であることを振り返り、法事には様々な役割があることが見えてきました。
・死者への供養をきっかけに、自身の内側を見つめたり、家族や親戚との関係性を確認することで、「自身の存在の確認」や「心の整理」が行われていることが想定されます。

これからは、よりウェルビーイングの視点から研究を進めていきたいと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございます。

家族や人との「つながり」が、私たち人間の軸と捉えています。前を向いて生きていける人が1人でも増えていくことを心から願い研究を進めたいと思います。



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