籠の鳥
20年以上前に作って、何度も何度もライブで歌い、少しずつ歌詞が変わって、
でもまだ正式に音源化されていないという奇特な曲。
この曲を作ったのは1995年。
30歳になったばかりの95年1月17日に阪神大震災発生。
(そのあたりはここ
https://note.mu/takano_hiroshi/n/na05c13973be2?magazine_key=m5c99f18b50a6
に詳しい)
3月20日地下鉄サリン事件発生。その後、オウム真理教本部に強制捜査が入った。
窓のない「サティアン」の異様な光景。
防毒マスクを装備した機動隊員の手に、カナリアの入った鳥カゴ。
かつて炭鉱などでのガス事故が起こるのを防ぐために、
毒物に敏感なカナリアが「警報装置」として使われていたという背景を、
その時初めて知った。
あとは、歌詞を読んで、自由に解釈してください。
音源:
https://note.mu/takano_hiroshi/n/nea340aa8f4eb
—
籠の鳥
籠の中のカナリアは 今日も自由に歌います
空を飛べずに生きる運命を 嘆くこともなく
戦場に連れられて 勇気を出して歌います
静かすぎて 弾丸も飛ばない 心の戦場で
あの山のふもとの町 窓のない家の子供たち
今日はなんていい天気 空の青さが切ないよ
籠の中のカナリアは 今日も健気に歌います
覚えたての古いうたを 飽きることもなく
そこらじゅうにたれこめた いつになく深いこの霧が
いつか全部晴れるように 祈りながら見上げる空
籠の中のカナリアは 今日も自由に歌います
空を飛べずに生きる運命を 嘆くこともなく
覚えたての古いうたを 飽きることもなく
誰も皆 愛に飢えてる 心の戦場で
この「サポート」は、いわゆる「投げ銭」です。 高野寛のnoteや音楽を気に入ってくれた方、よろしければ。 沢山のサポート、いつもありがとうございます。