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光る君へのかなふみ(第20話)

先週はいろいろなことが自分の中で消化できなくて、気持ちに落とし込めないものが喉に詰まっているみたいに感じてしまった「光る君へ」でした。
20話の感想の前に少しだけ今の気持ちを聞いてください。

前回の視聴後の気持ちのわだかまりは、私の知っていた中関白家の人たちとは、立場や出来事が同じでもまるで別人のようで、そのことに気持ちが追いつけないでいたようです。

でも、よくよく考えてみれば、それは当たり前なのかもしれないな…と思うようになりました。

今、数年ぶりに冲方丁さんの「はなとゆめ」を読み返しているんです。

清少納言の持ってる「華」を美しく開花へと導いた聡明で素晴らしい感性と豊かな個性をお持ちの定子さま。
茶目っ気も自信も優雅さも余すところなく振りまく根っからの貴公子だった伊周さま。
朗らかに場を明るい雰囲気へと導く道隆さん。
私の中の中関白家は、やっぱり家族が慈しみ合うそんな御一家なんです。

この「はなとゆめ」は、清少納言が千年の後の私たちにも知って欲しかった、伝えたかった、清少納言が見た華と夢の物語です。

だから「光る君へ」とは違って、当然なんだな…と思いました。
「光る君へ」は、まひろちゃんと道長が恋仲だった、という新しい視点から生まれた物語だから。

1人の人の中にいろんな感情があるように、見る立ち位置が違えばまた違った人物像も浮かび上がるのかもしれない。
そう思いました。

私にとっても華のような定子さま、清少納言、伊周さまを不快な人物、みたいな感じで視聴者に受け取られたままなのは残念な気もするけど、でも、このドラマも楽しみたいと思います。
せっかく平安時代の物語を1年を通して映像として見せてもらえる幸運な機会に恵まれたんだから。

ということで、今回の第20話「望みの先に」の感想です!

未熟さの中にもあった優しさを
我はこの身に受けてきました

このドラマではあまり表現されてないかもしれないけど、伊周さまは雪の降り積もる中、定子さまに会いに来てくれたこともある妹思いのお兄さまなんです。
定子さまがなんとかして伊周さまを救いたい、力になりたいと思うのは、自然な気持ちですよね…

だけど、一条天皇はもう誰かの言いなりになる幼い帝ではありません。
御自分で律を守ろうとなさる凛とした帝へとお成りでした。
定子さまのお気持ちを思えば辛いけど、でも、花山院のことも大切に思う一条天皇の誠実さは立派だと思いました。

あと印象的だったのは、出番は少なかったけど行成さん。
いつも精神的に安定していてご自分の仕事に忠実に誠実に向き合っていて、公達の中で1番好感が持てます。
(清少納言との関係も今後見せてもらえるのかな〜と楽しみ)

それと…呪詛…出てきましたね…!!
倫子さまの頼りになる感が半端なかった!
なんとかしてくれるだろう安心感の微笑み…(なんか能力とかありそうな穏やかな凄みを感じる)

前回の宮中参内に引き続き今回もありました…仰天場面が…!
まひろちゃんとききょうさまが庶民?の身なりで、木の枝を持って二条邸に忍び込んでたけど…
これはありなの?(コント感が拭えなかった…ですよね?)
多くの視聴者が「えぇ!?」ってなってたと思う…
私の中で、このドラマ1番のとんでも場面に思えました…よ。
ドラマならではの演出…ということ…(と自分を必死で納得させる)

そして定子さまの出家…

今回もこれでもか!と盛りだくさんな内容でした。
そして、予告。
ききょうさま、枕草子を書いて…ましたよね!?
紙を賜った場面は…たぶん…無いままなのかな…とちょっと残念だけど、来週も楽しみに見たいと思います。

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