見出し画像

semi(半)だけど二重階乗!!

MathML4仕様書の例の中で"semi factorial"というものが出てきます。
"semi"は、"semiconductor"が"半導体"といった具合に"半"という意味の言葉です。ただ、日本語では一般に"semi factorial"は二重階乗と呼ばれます。半なのに二重とは呼ばれる面白い言葉ですね。

ちなみに、英語版Wikipediaでは、"double factorial"を"semi factorial"と呼ぶこともあると書かれていますが、日本語版Wikipediaでは、二重階乗を半階乗と呼ぶこともあるという記述はありません。

二重階乗って何

そもそも二重階乗とは何かというと、階乗を1個飛ばしで掛けたものです。

例えば

$$
7!! = 7 \times 5 \times 3 \times 1
$$

$$
6!! = 6 \times 4 \times 2
$$

といった具合にです。

記号は、!が二重になっていますが、半部ずつしか掛けていない印象ですね。二重と呼ばれるのも半と呼ばれるのも分かる気がします。

二重階乗の使われる例

二重階乗が使われている公式の例としてはウォリス積分があります。

$$
I_{n} = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sin^{n}{x}dx = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\cos^{n}{x}dx
$$

nが偶数の場合

$$
I_{n} = \frac{(n - 1)!!}{n!!}\frac{\pi}{2}
$$

nが奇数の場合

$$
I_{n} =\frac{(n - 1)!!}{n!!}
$$

二重階乗を使う機会はめったに無さそうですが、二重と言えば二重だし、"semi"(半)と言えば半だし、趣深い言葉だなと感じています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?