日本ダービーで負けても、まだダービーがある。18:10発走の九州ダービー栄城賞で取り返せ!
もしダービー、目黒記念と外していたら、このまま終わるわけにいかないのがギャンブラー。JRAが終わっても、地方競馬が残っている。普段は地方に手を出さない人でも、今日ばかりは手を出してしまいそうではありませんか? noteで競馬の記事を見るくらいの方なら、そりゃ手を出しますよね?
特に28日は岩手、佐賀で重賞が行われるうえ、佐賀に至っては"ダービー"が開催。普段は地方競馬を見ない人に向けて、自称地方競馬フリークとして、少しでもお役に立てればと思って書かせていただきます。「九州ダービー栄城賞」の参考になるべく、解説をしますのでぜひ読んでいただきたいなと思います。
主な有力馬の紹介
まずは、簡単に有力視されている馬の紹介をしておきましょう。
あくまで結論に至るまでの前座ですので、面倒なら軽く読み飛ばしてもらえれば大丈夫です。
⑥ネオシエル
このレースで人気に推されそうなのが、ネオシエルです。
前走の佐賀皐月賞では、好位から抜け出す安定したレース運びでV。今回の相手10頭のうち、6頭をここで負かしています。鞍上は当地のトップジョッキーである山口勲です。
2歳レベルが高いと言われる門別で勝ち上がり、2歳8月に佐賀へ転入。その後の成績は【4・2・1・2】です。これだけ見ると大した成績では無いように思いますが、敗れた5戦の内訳は
・ひまわり賞(8着、JRAのオープン競走)
・南部駒賞(3着、地方競馬の他地区勢が相手)
・全日本2歳優駿(11着、交流GⅠ)
・たんぽぽ賞(2着、JRA交流競走)
・軽暖特別(2着、B級特別の年長馬が相手)
となっており、佐賀所属馬限定の3歳戦では負けたことがありません。おそらく1番人気に推されるでしょうし、場合によっては単勝1倍台の支持を集めるかもしれません。
⑤テクノゴールド
テクノゴールドは、佐賀皐月賞では前述したネオシエルの2着に敗れるも、インを立ち回って鋭く伸びたレースぶりは強く見える内容でした。ネオシエルとは違い、佐賀皐月賞後も、鯱の門特別という3歳戦を使われています。
その鯱の門特別では、4コーナーで楽な手ごたえのまま先頭に立つと、後続に2馬身半差をつけており、全く危なげのない勝ちっぷり。今回もアクシデントさえなければ、少なくとも鯱の門特別を使われた組には逆転を許すことはないだろうと思わせる走りでした。
③ミヤノウッドリー
続いて紹介するのは、佐賀皐月賞の3着馬ミヤノウッドリー。本来は先行して抜け出す形が多かった馬ですが、前走は後方2番手に構える形で、末脚を生かすレース運びをしました。鞍上の山田義貴騎手はテン乗りだっただけに、どれだけ脚を使えるか図ったような印象です。コンビ2戦目で、本来の先行策に転じる可能性もあるのでは。
④エイシンレミー
佐賀皐月賞では最後方から脚を伸ばすも6着。本質的には短距離向きのタイプに見えますが、1800メートルの牝馬重賞でV歴があります。3連系のヒモ候補には入れておきたいところです。
⑪ルーンファクター
門別で1勝、大井で2勝の実績。転入後はA2を2戦し7着、7着ですが、そもそも古馬A2を相手に3歳馬が戦うのが厳しいです。実際、ネオシエルですらB級で2着に敗れていますから。3歳馬同士なら、一変の余地があります。
⑦リネンマンボ
佐賀皐月賞で4着、鯱の門特別で2着の臨戦過程。末脚を生かすタイプで距離延長はプラスに出そうだが、勝負付けが済んでいる感もあるだけに、1着まであるかと聞かれれば、無いように思います。
⑨ブレイブアモーレ
佐賀皐月賞では2番人気に推されるも7着。しかし、2走前の川上峡特別では強い勝ち方だったでした。ムラのあるタイプですが、末脚を存分に発揮できれば上位争いになりそうです。
佐賀皐月賞の上位2頭が抱える不安要素
さて、有力馬の紹介が終わったところで、まずは佐賀皐月賞の内容について検討したいと思います。
前提知識として、佐賀競馬を普段見ない方のために、大まかなコースの説明を。
佐賀競馬は1周1100メートルの小回りコースです。これだけだとインをロスなく立ち回る馬が有利に思えるかもしれませんが、内ラチ沿いの砂が深くなっており、スタミナの消耗が激しく、4~5頭ぶんくらいをあけてコーナーを回るのが通常です。
しかし、佐賀皐月賞の日は雨の影響で不良馬場となっていました。佐賀競馬は馬場が悪化するにつれ、インコースを立ち回る馬が台頭し始めるケースが多々あり、この日も内側を使える馬場状態でした。
その馬場状態を味方につけたのが、内枠からソツなくレースを進めたのが1着のネオシエルと、勝負どころでインをついて伸びた2着のテクノゴールドです。
佐賀皐月賞の上位2頭は、強い内容で勝ったようにも見えますが、馬場の恩恵があったことは頭に入れておきたいところです。
・ネオシエルの不安要素
続いては、1着だったネオシエルについて考えます。
特にネオシエルの不安要素として上げたいのが、馬場状態の回復です。
ネオシエルはケイムホーム産駒です。以下のデータを見ていただきたいのですが、佐賀競馬におけるケイムホーム産駒の傾向として、不良馬場にめっぽう強いことが挙げられます。
今週の天気を見ると、少なくとも不良馬場にはならないでしょう。脚抜きの良い馬場状態ではなくなった際に、前走のようなパフォーマンスができるかは怪しいと踏んでいます。
・テクノゴールドの不安要素
テクノゴールドの不安要素としては、ローテーションの問題を挙げたいと思います。
九州ダービー栄城賞は、佐賀皐月賞から直行した馬が強いレースです。過去5年の勝ち馬のうち、4頭は佐賀皐月賞からの直行で臨み、残る1頭(スーパージェット)も、佐賀皐月賞と同開催の特別戦をステップに臨んでいます。
この時期の3歳馬が、佐賀皐月賞から中2週で中距離戦を使われ、さらに中2週で九州ダービーに臨むというステップは過酷です。九州ダービーに目標を置くのであれば、特別戦を挟む意味は薄いでしょう。
となると、パフォーマンスを下げることはあっても、さらに上げてくることは想像しづらいところです。
では、どの馬を狙うのか
というわけで、長くなりましたが、みなさんに推したい馬はミヤノウッドリーです。
佐賀皐月賞では、上位2頭が内伸びの馬場を生かしたレースをしたのに対し、ミヤノウッドリーは馬場傾向の割を食ったといえる内容です。
後方2番手からレースを進め、勝負どころでは大外を回って進出するも、コースロスが大きかったこともあり、直線に入る段階ではかなりの差。しかし、直線は鋭く伸びて2着と0秒2差まで追い上げていましたし、脚いろは勝ち馬と比べても上回るほどでした。
2走前はル・プランタン賞という重賞で2着でしたが、このレースは佐賀よりハイレベルな園田からの遠征馬が相手でした。ここ2走の着順から受ける印象以上に充実ぶりが感じられるだけに、ダービーの大舞台でも好勝負が可能だとみています。
ここまでご覧いただいてありがとうございます。本文はここで終わりです。
なお、ここから先の有料部分に参考として、本編に入れるか迷った
・モーリス産駒の佐賀競馬場における馬場状態別成績 (該当馬:テクノゴールド)
を掲載しておきます。もしここまでお読みいただいて、参考になったという方は、投げ銭だと思って購入していただけたら嬉しいです
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