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「いやいや!そんな!「いやいや!そんな!もっと褒めて!」

タイトルは、明石家さんまさんが昔テレビで言っていたコメントです(ググっても出てこないので僕の記憶違いかもしれませんが)。
今日はこのコメントについて。

さんまさんはすごい

関西出身の僕は例に漏れずお笑い番組にまみれて育ちました。土曜日の昼は小学校が終わるとダッシュで家に帰り、お昼ご飯を食べながら吉本新喜劇を観て、月曜に学校で友達と再現する、そんな普通の関西小学生でした。

いろんな芸人さんがいるなか、うちの親には「ダウンタウンは人を叩くし、ナインティナインは人を馬鹿にするからダメだ。ウッチャンナンチャンは人を傷つけないからいい」みたいなことを言われて育ちました(それでも見てたけど)。
そんな僕のヒーローはやっぱり明石家さんまさんでした。どの番組に出ても、なにを喋らせても、誰に絡ませても面白い。
さんまさんに憧れすぎた中学生の僕は、家でひとり「机を叩きながら引き笑いをする」練習をしていました。おい中学生(笑)

褒めに対してどうリアクションするべきか

そして時は流れ、僕は大学生になりました。
親の庇護から離れて一人で暮らし、様々な人間関係に悩みながら暮らしていた頃のことです。父親には幼少期から呪いのように「謙虚になれ」と言われ、自分に自信がなく、いろいろ上手くいかない、たまに誰かに褒められても「いやいやいや。ないっす。やめてください」みたいな感性で生きていました。

僕は特に酷かったと思いますが、もちろん僕が誰かを褒めた時も日本人なら同じような反応が返ってきます。
自分がやっといてなんなのですが、こっちが本当に思って投げかけた褒め言葉が素直に受け止めてもらえないのは、なんだかモヤっとするものがありました。

さんまさんのすごさ

そんなある日、ふとテレビを観ると「踊る!さんま御殿」が流れていました。
その中で、誰だったか忘れましたが「さんまさん、すごいですね!」的なことを言いました。
するとさんまさんは『いやいや!そんな!もっと褒めて!』的なことを言ったのです。

スタジオは大爆笑だったのですが、僕はこれに衝撃を受けました。
「なにこれ、全員幸せになっとるやん!」

もちろんさんまさんが本来は謙虚な人であるという大前提があるのですが、このリアクションは「褒められる」というアクションに対して
・「いやいや!そんな!」→謙遜
・「もっと褒めて!」→受容
・言い方+この2つの組み合わせ→笑い
という3つの効果を生み出していたのです。

謙遜をしつつも、褒めを投げかけてくれた相手の言葉をきちんと「ありがとう」と受け止める。
受け止めた自分も褒められて嬉しいし、投げかけた相手も自分の思いを受け止められて嬉しいし、それを笑いにすることで見ている人も嬉しい。
「なにこれめっちゃええやん!」と大学生の僕は思い、褒められた時のリアクションの練習を下宿先で一人しました(成長してない…笑)

相手が幸せになる受け止め方をしたい

自分に向けられる言葉にはいろいろなものがありますが、それがポジティブなものであるならば、投げかけてくれた人にもほっこりして欲しい。この人にこの言葉をかけてよかったと思って欲しい。
そう思う僕に、さんまさんは見事な見本を見せてくれました。
あの偉大なお笑い怪獣のようにはいきませんが、僕はいま褒めてもらえた時は「せやろ(*´ω`*)」と嬉しそうにリアクションすることくらいはできるようになったかなーと思います。

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