2と√2

 抽象的なことを記す。
 仕事で「この人の言っていることは√2なのではないか」と思うことがたびたびある。

正方形ABCD

 おそらく、ACを行けと言っているのだろうけれども、私にとってはそこに道はなく。ABCもしくはADCの順路で行かなくては辿り着けないのだ。その際にかかる工数はACならば√2cmなのだろうが、ABCならば2cmなのだ。
 その認識のずれをわかってもらえなくて抱えているやきもきが馬鹿らしい。本当にACルートがあるのならば教えて欲しいと頼むとはぐらかされてしまう。

 一方で、自分もそのように人に説明していることが多いのではないかとも思う。この文章にしてもそうだ。自分の経験則から考えるに、人に分かりやすい具体例を例示するのには結構なエネルギーが必要だ。だから仕事で疲れている平日の夜にはそこまで書けない。
 こうして分かりにくさが再生産されていくのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?