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わたしにしかできない産後ケアを探す旅へ

こんにちは、高松奈央です。前回はずいぶん私の思う産後ケアについてずいぶん抽象的に書いてしまい、高松ワールド全開でしたね。今回も少しづつのつもりが、気付いたら全開になっているかもしれません。

わたしができる産後ケアを求めて歩き続けていた時

前回、わたしが目指したい産後ケアについて書きました。しかしここにくるまでには当然、方向性を探しつつも見つからない、でも探す。というようなさまよいながらも歩くといった時期を経験してのことです。時間にして約1年ほどでしょうか。少し触れておきます。
当初、わたしは街に産後ケア施設を作ろうと考えていました。距離的に近く、利用料も手頃であれば、地元のお母さんが気軽に利用できるのではないかと考えたからです。しかし母子保健分野の知識を持たない自分が、経験も資金もなく、人脈も少なく。恥ずかしいほどにないものにしか目がいかないほど何もありませんでした。
まずは知識をつけようと、産後という単語がついた本を目についただけ読み、ちょっとした専門書までいってしまいました。本を読めば読むほど、産後ケアは必要なんだと思い、街に産後ケア施設を作ろうと想いを馳せました。
NPOなら協力者を得てできるかもしれない。そう思い簡単な事業計画みたいなものを作って、協力者を集めようと市役所の窓口やNPO関連の団体を訪問して話を聞いていただいたものの、毎度素人では何もできないという言葉に近い回答を持ち帰る感じでした。
同時に、自分自身にも産後ケア施設を作れば、自分の目指すゴールにたどり着くのかという疑問を抱き始めました。産後ケア施設を作れば自分の想いは達成できるのか、施設というハコや協力者を増やすための団体がないとできないのか。そう思い始めました。

ハコやフレームにこだわるのをやめた

施設がないとできないのか。きちんとした団体がないとできないのか。そう感じるようになったのは、実際に産後のお母さんのお手伝いをさせてもらったことがきっかけになりました。その時に学んだことがその時も今もわたしを大きく動かしてくれています。至極当たり前のことなんですが、実際の現場に立ってみて身にしみてわかったことです。当たり前のことすぎて、今更書くのも恥ずかしいですが。

○ケアの場づくりよりも
○どこで何をするかではなくて

これを考えるようになってからは、施設というハコや団体というフレームにとらわれなくなりました。それまでこだわっていた、いや固執していた割には簡単に手放せた感覚です。ここからはわたしが産後ケアで最も大切にしたい2つを書いていきます。

ケアの場づくりよりも

わたしは産後ケアの施設をどれだけ充実させてもそれが一番とはなり得ないと思っています。なぜなら、お母さんはいつかその施設を卒業して家に戻るからです。そしてちょっとしたケアが必要となるのは現場となる家です。あれ?どこかで聞いたことがありますね。事件は現場で起こります。しかも日常の中で。
そしてちょっと助けてほしいという瞬間はふとした日常の中で起こるので、産後ケアをどれだけ日常に溶け込ませるかが勝負となります。だから訪問式で実践するにもどれだけ特別感を少なくするかが大切になってくると感じています。
ケアをするための施設が必要という考え方は、今のわたしにとってケアをする側が安心してケアを施すために必要としか言っているような気がしてならない時もあります。

どこで何をするかよりも

わたしは産後ケアをどこで何をするかよりも誰がするかをいちばん大切にしていきたいと思います。産後ケアはきっと誰にでもできます。誰にでもできますというのは少々語弊があるかもしれませんが、母子保健分野の専門知識や資格がなくてもできるのではということです。わたしはお母さんにより必要なケアは一人ひとり違うと感じています。重要となると感じることは、お母さんが必要としているケアにどれだけ早く気づき実践するかということです。もちろん専門的なことは、素人が調べるよりも専門家に聞いて対処した方が断然早いし的確です。それは助産師さんや保健師さんとネットワークを作っておき、専門の方にお願いしたほうがいい事象が起きた時にお願いできるシステムを構築しておけば十分だと感じています。
産後ケアはどこで何をするより、どれだけお母さんの立場に立てるかが勝負。それを可能にするにはお母さんとの信頼関係とお母さんについてのデータをできるだけ多く持つことが鍵になってきます。

そんな産後ケアを実現するには

それを可能にするには、お母さんとケアをする側の立場の人が十分に信頼関係の構築をしておくことが前提となります。お母さんがケアをする側の人に安心して委ねられるために必要です。ケアをする側の人がお母さんに受け入れてもらうためにも。そしてお母さんについてのことをできるだけ多く教えてもらい、そのお母さんに対して必要なお手伝いをピンポイントでできるようになればお互いに心地よい産後ケアが成り立つと考えました。


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