見出し画像

2泊3日900㎞の旅 その2

そういう訳で、早朝に出発した。わくわく感とか不安感より、とにかく成し遂げなくてはならないという、他でもない自分自身からの重圧が大きかった気がする。

その日の関東は広い範囲で本降りの雨で、見通しが悪いなか高速道路に乗った。孤独な旅だから、テンションを上げるためにスマホをスピーカーに繋いで音楽を流した。で、信じられないことにお昼前くらいまで関東を抜け出せないでいた。

音楽を再生しているせいでスマホの充電もじわじわと減っているし(私はモバイルバッテリーを持っていない)、ラジオをつけてみることにした(父の影響でラジオはJ‐WAVEと決まっている)。

聞きなじみのある曲が流れて「J‐WAVE Traffic Information」が始まった。「相模湖インターチェンジ付近で、事故の影響で〇㎞の渋滞…」と聞こえた。相模湖インターチェンジと言えば、まさに私が今、車を走らせている辺りだった。軽く絶望した。ほんの数メートル前進して、すぐ止まるの繰り返し。

数十分その状態が続いて、トイレのことも気になってきた頃。大抵の渋滞がそうであるように、あるポイントを過ぎると、まるで渋滞なんて嘘だったみたいに流れ出した。ほっとして、その日の宿泊先である名古屋を目指して、車を走らせた。

何度かサービスエリアで休憩して、名古屋のホテルに着いたのは、チャックイン予定の16時ぴったりだった。

夜に食べた名古屋コーチンの親子丼のおいしかったこと。

その3へつづく


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?